38年ぶり新人でOP戦16イニング無失点!櫻井頼之介は慢心せずマイペースに突き進む!
「とある妄想しがちなファンのドラゴンズ見聞録」
CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日午後12時54分から東海エリアで生放送)を見たコラム
16回無失点の圧巻のオープン戦を振り返る意外な感想

ドラフト2位ルーキー櫻井頼之介投手は番組名は知っていますかと聞かれれば「え?何でしたっけ?」と答えるなど、どことなくマイペースな雰囲気を醸し出す掴みどころのないキャラクターをしている。だが、ひとたびマウンドに上がると最速153キロのストレートと多彩な変化球を駆使したピッチングでオープン戦では通算4試合16回を無失点と、新人では38年ぶりという記録を残す並々ならぬピッチャーである。そんなオープン戦での手応えについて櫻井投手はこう答える。
「見ての通りですけどパワーピッチャータイプではないので、どちらかというと変化球をうまく使って、制球の良さを出して相手を翻弄するタイプ。OP戦無失点だったことはすごく良かったが、内容としてあまり納得いっていない。制球面でバラつきが出たり、自分の思ったように空振りも奪えていなかったですし、抑えに行った球で打たれてしまった。もっともっと、磨いていかないと勝負できないと思っている」
櫻井投手の魅力は力のある速球もありながら、多彩な変化球を駆使した投球術でもある。プロで無失点という結果を伴いながらもそれだけで満足せず、長所である部分の精度を上げていきたいという意識からプロで更なる進化を遂げられる逸材だと確信できる。結果を残しながらも決して慢心しない櫻井投手には、お互いを高め合う存在としてドラフト1位の中西聖輝投手がいる。中西投手についてはこう言った見方をする。
「1人のライバルとして、結果を気にする部分はある。すごくいいピッチャーなので、開幕ローテで回れると思っていますし、でも負けたくないので、自分もローテに食い込めるようにやっていきたいと思ってます」
気迫あふれるピッチングが売りの中西投手と対照的に、内から滲み出るような闘争心を感じる言葉だ。
櫻井投手を鼓舞した高橋宏投手のスピーチ

インタビューではマイペースに落ち着いた雰囲気を放っている櫻井投手の意識に火をつけたきっかけがあった。それは投手キャプテンの高橋宏斗(※「高」は「はしごだか」)投手がキャンプのスピーチで発した言葉だった。
「底上げがこのチームには必要。大野(雄大)さん、松葉(貴大)さん、柳(裕也)さん、涌井(秀章)さんが、シーズン通して投げているようではダメだと思うので、若い力で引っ張っていこう!」
恐れることなく昨シーズン最前線で引っ張っていったピッチャー陣の名前を挙げて、若手投手を強く鼓舞するようなスピーチだった。そのスピーチに対して櫻井投手は感じたことをこう語った。
「一軍のキャンプに入らせてもらって、他人事じゃないというか、自分もルーキーですし、一年目で下から盛り上げていくというか、結果を残していきたいと思ってます。中西と2人で一軍のローテーションを守るというか、優勝に貢献するというのがベストだと思う。どちらかが欠けることなくしっかりと2人でやっていけたらいいと思ってます」
一年目とは思えないような責任感の持ち方もさることながら、中西投手というライバルであり、仲間である存在を巻き込んで優勝を目指していくという姿勢が新人らしからぬ頼もしさを感じる。開幕ローテを明言された櫻井投手ではあるが、起用方法についてはこう語る。
「自分がゲームを作って、周りに助けてもらいながら勝ちをつけていくのが一番の希望なんですけど、チーム事情というかチームが勝つために、中継ぎでやれって言われたら全然やりますし、自分の役割を果たしていけれればいい」
サンドラが櫻井投手を逆襲のキーマンにあげているのに対して、『僕が逆襲のキーマンですか?頑張ります』と控えめに答えるようなひょうひょうとした雰囲気も持っている。そして、チームに貢献する気持ちを第一にしている謙虚な櫻井投手ながら、明言された先発志望という意志は強いものに感じる。また、オープン戦でのピッチングを見ていると防御率0.00と抑える力であったり、しっかり三振も奪える投球術であったりまだまだ進化を遂げていきそうな櫻井投手。そして、高橋投手と金丸夢斗投手が同学年として切磋琢磨して成長していく姿を見ていると、櫻井投手は中西投手と同じく先発投手としてお互いにたかめあえる姿を想像すれば魅力的な若手先発カルテットに途轍もなく明るい未来のドラゴンズを感じる。そんな期待を持って見届けていきたい。頑張れ櫻井投手!頑張れドラゴンズ!
澤村桃










