その町以外ではあまり知られていないけど…地元の人はみんな知っている！その町で生まれ、町に根づく愛されフード。CBCアナウンサー2年目、神戸生まれ東京育ちの松本道弥アナが調査します。

今回は、三重県四日市市。視聴者からの『おにぎりの桃太郎が有名』との情報を元に街で調査を開始！「おにぎりの種類がたくさん」「市内の至る所に店舗がある」という声が多く、さらに四日市市在住の撮影スタッフに聞くと、「超有名！ぜひ食べてほしいです！」と松本アナに熱く語ります

おじゃましたのは、屋上の巨大な桃が目印の『おにぎりの桃太郎 久保田本店』。この巨大桃からは、1日5回、音楽とともに巨大桃太郎が登場します。
そして、ショーケースにズラリと並ぶおにぎりは、常時20種類くらいあり、年間「200万個」を売り上げるという人気ぶり。まさに、四日市市民にとっては『桃太郎』といえば『おにぎり』、『おにぎり』といえば『桃太郎』なのです。
それもそのはず、市内には14店舗、近隣に2店舗とお店が集中しています。

使用するお米は、こだわりの地元三重県産の“結びの神”。伊勢志摩サミットでも振る舞われ、大粒で食べ応えがあり、冷めてもおいしいと評判です。松本アナは、人気ベスト5のおにぎりを味わうことに。
5位は丸々1個、鶏のから揚げが入った『とりカラ（200円）』。4位は『しぐれ（160円）』で、隣の桑名市の名産であるアサリのしぐれ煮入り。3位は、変わり種の『七味キンピラマヨ（170円）』。ゴボウの食感に、マヨネーズと七味の味付けがクセになります。2位は、おにぎりの定番『さけ（180円）』。一番人気かと思いきや、桃太郎では2番手。

そして、1位は『味（170円）』。この地方では“味ご飯”と呼ぶ“炊き込みご飯”のことで、創業者の母親のレシピで作られるおふくろの味です。松本アナは「ちょっと甘めの味つけで、素材のうま味が凝縮。ご飯のモチモチさ、ふっくら感も残っていてとても美味しいです。」と、不動の1位を誇るおにぎりを堪能しました。

おにぎりのテイクアウトを始めたのは、現在は会長である創業者。父親が他界したことにより、地元で人気の寿司店を19歳にして継ぐことになりますが、3年後、心機一転をはかり単身アメリカに渡ります。そこで“ハンバーガー”出会い、それに代わる日本のファストフードは“おにぎり”という発想が湧いたとか。
帰国後、早速、寿司店の入り口横で持ち帰り用のおにぎりの販売を始めると、これが大ヒット！専門店として1976年に創業し、四日市市内にどんどん店舗を増やしていきました。桃太郎では、深夜から早朝にかけて本社工場で全店舗分のおにぎりを製造し、開店までにすべてを配送。

会長は「おいしさを保つためには、狭く、密集してやる」というポリシーを持ち続け、あえて販路を広げずに味を維持。これも長年、四日市市民に愛される理由なのでした。

（4月29日(金)　CBCテレビ「チャント！」より）