将来の教育資金のため「こどもNISA」はやっておくべき?

『北野誠のズバリ』(CBCラジオ)の「ズバリマネー相談室」では、小宇佐・針田(こうさ・はりた)FP事務所のファイナンシャルプランナーが、リスナーからのお金にまつわる疑問や相談に対し回答しています。11月2日の放送では、伊藤勝啓さんが「こどもNISA」について解説しました。聞き手は北野誠です。
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今回とりあげた質問のおたよりは、次のとおりです。
「私は今42歳でパート勤務をしています。会社員の夫と10歳のこどもの3人暮らしで、世帯収入は夫の給与500万円と私のパート収入を合わせたおよそ600万円です。
預貯金は400万円ほどあり、そのうち200万円ほどは児童手当などを貯めてきた教育資金用の口座に分けています。
来年から『こどもNISA』が始まるようですが、8年後ぐらいの大学進学時期に向けて活用した方が良いのでしょうか?」(Aさん)
メリットとデメリット
少額の積立投資を行うNISAはこれまで18歳以上が対象でしたが、「こどもNISA」は積立投資枠を0歳から17歳のこどもも利用できるようになるというもの。
通常は投資で得られた利益に対して約20%の税金がかかりますが、「こどもNISA」を活用すれば税金がかからないのがメリット。
「お子さんの将来に向けて税金面で優遇を受けながら資産形成ができる」と伊藤さん。
ただし、預貯金と違って元本が保証されない点に注意が必要です。
通常のNISAとの違い
通常のNISAと大きく異なるのは、投資できる金額とお金の引き出し額が異なる点。
大人のNISAは年間最大360万円、非課税で保有できる限度額は1,800万円ですが、「こどもNISA」は年間最大60万円、非課税で保有できる限度額は600万円まで。月々に直すと最大5万円までです。
また、長期の積立投資に適した一定の投資信託に限られてくるため、投資先は限定されます。
原則として18歳になるまでは引き出しに制限がありますが、12歳以降はこどものために使う目的で本人の同意や必要な手続きを満たせば引き出し可能とのことです。
そのため、親が自分の老後資金の足しに使うなど他の用途には使えません。
進学にかかる費用
NISAは老後資金のため、「こどもNISA」は大学などの学費のためと用途が分かれますが、ではいくらぐらい投資すれば良いでしょうか?
Aさんの場合、大学進学時期は約8年後ですが、両親の老後は20年以上後のため、それぞれ資金が必要な時期が異なります。
進学先にもよりますが、日本政策金融公庫の令和3年度調査によれば、大学1年目の教育費は平均で約230万円、4年間で680万円ほどだそうです。
国公立か私立か、文系か理系か、自宅通学かどうかによって大きく異なりますが、特に1年目は授業料以外に入学金だけではなくパソコンなどの購入などもあり、何校も受験すれば受験料もかさみます。
そのため「単に総額でいくらかかるかだけではなく、いつどれぐらいお金が必要なのか把握することも重要」と伊藤さんはアドバイス。
投資額の目安
例として毎月3万円を積み立てるとしたら、2万円を通常のNISA、1万円をこどもNISAに回す方法を挙げる伊藤さん。
仮に2027年から7年間、毎月1万円を積み立てて年率で平均3%運用できた場合、元本84万円に対して約93万円。月2万円投資すると約187万円となりますが、常に3%運用できるとは限らず、元本割れのリスクもあります。
ただ、伊藤さんは「この配分が絶対というわけではない」といいます。
親のNISAを教育資金に回すことはできますし、すでに教育資金がある場合はそこまで振り分ける必要はなく、個々の家庭の状況によります。
最後に伊藤さんは「大切なのはこどもNISAが始まるからといって、無理にそちらへお金を移す必要はない」とアドバイスしました。
(岡本)
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