駆除された「鹿肉」が絶品の創作料理に!?地域課題を活性化につなげる三重・菰野町の挑戦
三重県菰野町の「湯の山温泉」で、新たな特産品として注目を集めているのが「鹿肉」。通称「もみじ肉」とも呼ばれるこの鹿肉を使った料理が、地域の観光活性化の切り札として期待されています。菰野町の地域課題を逆手に取り、農業被害削減のために駆除された鹿肉を、おいしい食資源として活用する取り組みが本格化しています。
絶品!工夫を凝らした鹿肉料理

菰野町では、2025年10月に「料理研究三重庖友会」のメンバーが鹿肉料理の試食会を実施。創意工夫を凝らした様々な料理が披露されました。湯の山温泉の「ホテル湯の本」では、鹿肉を使った会席料理を提供しており、その代表的なメニューが「鹿肉のオイル蒸し」です。
鹿肉をオリーブオイルとごま油につけて50分ほど蒸し上げたこの料理は、ジビエ特有の臭みやクセを完全に取り除いた逸品。実際に試食したよしお兄さんは感動を隠せません!

(よしお兄さん)
「ジビエ料理は匂いが少しあるとか、硬いんじゃないかという印象がありましたが、真逆ですね。牛よりも好きかも。それくらいうま味があってやわらかくて、おいしいですね」
(「ホテル湯の本」料理長・世古博さん)
「鹿肉に関しては生で食べてはいけないのですが、火を通しすぎると硬くなってしまう。何よりも火加減が一番難しい」
他にも「鹿肉コロッケ」や「鹿肉どて煮」など、バリエーション豊かな料理が開発されており、「ホテル湯の本」の他、2軒の宿で鹿肉料理を味わえます。
戦国時代から続く伝統の「僧兵鍋」

菰野町には鹿肉の特産品化を始める以前から、ジビエを使った伝統的なご当地鍋が存在していました。それが冬限定の「僧兵鍋」!この鍋は戦国時代、「湯の山温泉」にある三嶽寺を武装して守っていた僧侶たちが、スタミナ源として食べていたと伝えられています。
「僧兵鍋」には興味深い“9つの掟”があり、その中でも特にユニークなのが食材に関する決まりです。

(「ホテル湯の本」料理長・世古博さん)
「山の幸を使ったスタミナ料理にすること」
鍋には鹿肉のつみれをはじめ、鴨肉や猪肉のバラ肉が使われており、まさにジビエづくしの贅沢な内容です。味噌ベースのスープで煮込まれた鍋は、体の芯から温まる逸品です。
(よしお兄さん)
「味噌の感じがいいですね、体が温まる!鹿肉は臭みやクセがなくて食べやすい。これはおいしい!」
さらに興味深いのは、「僧兵鍋」を食べる際の“禁断のルール”です。

(「ホテル湯の本」料理長・世古博さん)
「織田信長の話をしないこと。信長が比叡山延暦寺を焼き討ちしたときに、「湯の山温泉」の三嶽寺が入っていた」
(よしお兄さん)
「食べる時には信長の名前を出さないようにと」
この歴史的背景を持つルールが、「僧兵鍋」の食事時間をより特別なものにしています。
地域課題をおいしく解決!観光や活性化につなげる取り組み

菰野町が鹿肉の特産品化に力を入れる背景には、地域課題がありました。
(「ホテル湯の本」料理長・世古博さん)
「菰野町は森林面積に対しての鹿の頭数が(三重県で)一番多い。農業被害軽減のため、駆除した鹿肉を食資源として使わせていただく。それが地域の観光や活性化につながればと」

(よしお兄さん)
「本日の推しどころキャッチコピー!『みえジビエ おいしく賢く 特産品化』」
ジビエのおいしさを多くの人に知ってもらい、地域の新たな魅力として活用する取り組みが進んでいます。
CBCテレビ「チャント!」2026年1月21日放送より


