60年の時を経て工事が再開!全線開通予定の未成道 かつての車道が歩道に変えられた奇道も
全国の道に特化したバラエティ番組『道との遭遇』では、道マニアがイチオシの道をご紹介。今回は、愛知県にある完成していない道“未成道”を巡りました。(この記事では道情報だけをまとめてご紹介します)
60年の時を経てようやく開通する未成道
愛知県蒲郡市には、国道23号バイパス(名豊道路)の建設に伴って予定されていた様々な道路建設が中止になり、完成していない道があります。
国土交通省名四国道事務所によると、1960年代から計画されていたこのバイパスは、用地買収の難航などが理由で工事がストップ。しかし、計画から約60年の時を経て課題をクリアしながら工事が再開しました。今では反対側の「豊川為当(ためとう)IC」の建設も進み、2024年度に全線開通する予定です。
国道23号バイパス蒲郡IC付近では、建設中の橋脚や橋桁が見られます。さらにこの近くの国道247号から山側へ市道を走らせた先には、山の手前で途切れた未成道も。
蒲郡市の道路建設課によると、当初は山の反対側にある大塚町へと繋がるトンネルが造られ、全長約3kmの「豊岡大塚線」が建設される予定でしたが、財政難が理由で約17年間放置されているとのこと。
トンネルが造られるはずだった道の反対側も、竹やぶによって閉ざされています。トンネルは掘られていないものの、周囲には道路を開通させようとしていた名残が見られます。
車道が歩道に変えられた都心部の奇道
愛知県春日井市を走る名二環(名古屋第二環状自動車道)。その下には国道302号が走り、脇には計画が止まってしまった奇道があります。今は歩道になっていますが、歩道にしてはかなり幅が広く車線も残っています。
かつてこの歩道は片側1車線ずつの車道だったそうで、当初はバスレーンが建設される予定だったとのこと。さらにこの付近には、名二環建設のため国道302号の迂回路として造られた道路も存在。
道路の側面には歩道をのせるために設置された橋脚や車両の速度制限標識が残ったままになっており、改めてこの歩道が車道だったことを感じさせます。
みなさんも、いつもと違う視点で道を楽しんでみてはいかがでしょうか。
4月11日(火)午後11時56分放送 CBCテレビ「道との遭遇」より