畳を挿しこむ堤防!?全国でも3県しかない特殊堤防に「すごいな!」ミキ興奮の水害対策とは

2023年3月14日(火)放送
畳を挿しこむ堤防!?全国でも3県しかない特殊堤防に「すごいな!」ミキ興奮の水害対策とは

ミキの昴生と亜生の2人がMCを務める『道との遭遇』。全国の道に特化したVTRをミキが様々な視点で楽しんでいきます。今回は全国100万キロ以上の道を巡ってきた道マニア歴25年の鹿取茂雄さんと、岐阜県にある“堤防道路”を巡ります。

畳を挿しこむ特殊な堤防

CBCテレビ:画像 『道との遭遇』

鹿取さんと一緒に旅をするのは、プロのオーケストラ指揮者・稲垣宏樹さん。訪れたのは、岐阜駅の北に位置する長良川。濃尾平野には日本有数の大河川である木曽川・長良川・揖斐川が流れていて、岐阜県は古くから水害と戦ってきた長い歴史があります。堤防道路を見ることで、その歴史を知ることができると鹿取さんは言います。さっそく堤防を観察してみると、堤防脇の欄干すべてに溝があるのを発見。

(道マニア・鹿取茂雄さん)
「近隣の住民が家から畳を持ってきて、挿しこめるようになっている」

川が増水してあふれそうになった時、畳が堤防となって水害から守ってくれるそう。昭和13年竣工の「岐阜特殊堤」で、約1.5kmもの区間が畳を挿しこめる“畳堤”の設計になっています。岐阜県をはじめ、兵庫県と宮崎県の3県にしかない特殊な堤防とのこと。

日本最大級の陸閘&日本唯一のトンネル水門

CBCテレビ:画像 『道との遭遇』

長良川沿いの堤防道路には、多くの水門が確認できます。

(道マニア・鹿取茂雄さん)
「堤防を切って造られた道が点在していて、地面にレールがある。いざという時にゲートが閉まるようになっている」

堤防の役割を果たす水門「陸閘(りっこう)」が長良橋周辺だけで100か所ほどあり、同じ地域に密集しているのは日本でここだけだとか。

数ある陸閘の中でも鹿取さんイチオシなのが、岐阜城の近くにある「大宮陸閘」。道路4車線ほどある日本最大級の陸閘で、両サイドの建物からゲートが出てきて道路を完全に封鎖します。

CBCテレビ:画像 『道との遭遇』

1959年の伊勢湾台風で壊滅的な被害を受けたことを教訓に、長良橋通りの両岸に巨大な陸閘を建設。1962年、「大宮陸閘」と対岸側の「長良陸閘」を合わせた「長良橋陸閘」が完成しました。実際にゲートが閉められたのは、この60年ほどの間に3回だとか。

また近くの金華山トンネルにも水門があり、トンネル内に水門があるのは日本唯一とのこと。水害と闘ってきた地域だからこそ、万全な水害対策がされています。

水害対策で川を人工的に分流

CBCテレビ:画像 『道との遭遇』

続いては、鹿取さんイチオシの堤防道路。長良川の河口付近にある、長良川と木曽川に挟まれた堤防へ向かいます。

(道マニア・鹿取茂雄さん)
「昔は長良川と木曽川は合流していたが、水害が発生して困るので人工的に分割した」

昔から大雨が降るたびに大洪水を引き起こしていたため、江戸幕府が薩摩藩に川を完全に分流させるように工事を命令。難工事で多くの犠牲者を出しながらも、莫大な費用をかけ、長良川と木曽川の間に長大な堤防が造られました。

川に挟まれた堤防「背割堤(せわりてい)」により水害が激減し、今はその上に県道が走っています。背割堤の終点付近にある「長良川河口堰(かこうぜき)」も、鹿取さんオススメのスポット。全長661mに渡って造られた河口堰があり、大雨が降った際にはゲートを上げて水害を未然に防ぐ役割を担っています。

(稲垣宏樹さん)
「普段見慣れている所でも、新しい発見があると風景が一変して見える」

水害と闘い続けてきた長良川流域。鹿取さんの知識の豊富さに、「勉強になった!こんな事まで知ってんねや」とミキの2人もうなるのでした。

3月14日(火)午後11時56分放送 CBCテレビ「道との遭遇」より

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