必見!ウォーキングの極意
サマリーSummary
専門家:北里大学病院循環器内科 教授 医学博士 東條美奈子
国際統合リハビリテーション協会 理学療法士 飯塚元泉
身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。
メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。
今回のテーマは「~正しく歩いて確かな効果を!~必見!ウォーキングの極意」
今や定番の健康法となっている「ウォーキング」。ダイエットや高血圧・糖尿病の予防改善などさまざまな健康効果が期待できますが、その効果をなかなか実感できない人も多いそうです。そこで今回は、健康効果を余すことなく発揮できる“ウォーキングの極意”を専門家に教えてもらいました。
ウォーキングの極意(1)健康目的のウォーキングは1日8000歩が目安
先生によると、健康目的でウォーキングをする場合は1日8000歩を目安にするのがオススメ。アメリカの研究では、1日8000歩く人は、4000歩の人に比べて心血管病・がんなどの死亡リスクが半減するというデータも出ているそうです。
ウォーキングの極意(2)歩く前には準備運動!
ウォーキングの前には必ず準備運動を行いましょう。準備運動をしないでウォーキングを始めると、心臓や血管に負担がかかり不整脈や心筋梗塞などを引き起こす恐れもあるのだとか。特に冬場は室内との寒暖差が激しく、血圧や心拍数が急激に上昇しやすいので注意が必要だそうです。準備運動を行う際は、全身の筋肉へ血流が行き渡るように約5分間上半身・下半身を動かすのがオススメ。準備運動を行う事でケガや転倒の予防効果も期待できるそうです。
ウォーキングの極意(3)腕は大きく後ろに大きく振る
歩く時に腕を前に振り過ぎると、大胸筋や三角筋などが多く使われ、身体が前傾し猫背になりやすくなるのだとか。一方、腕を後ろに大きく振ると背中や肩甲骨周りのお筋肉が働き、猫背解消・肩こり改善につながるそうです。手を振る割合は前3割、後ろ7割が目安。後ろに大きく振るように意識しながら歩くと良いそうです。
ウォーキングの極意(4)ペースは息が上がるくらいの中強度
ウォーキングをする際に最適なペースは、“会話はできるけど息が上がる”くらいの中強度。このような中強度の有酸素運動を続けると、身体の代謝レベルが上がり効率よく脂肪が燃焼されるのだとか。結果、糖尿病や脂質異常症、高血圧などの改善が期待できるそうです。初心者の方は、最初の10分程度を速めに歩いて、疲れたらペースを落とすのがオススメ。慣れてきたら、速く歩く時間を長くしていくと良いそうです。
ウォーキングの極意(5)靴紐のあるシューズを履く
ウォーキングをする時は、靴紐のあるシューズが最適。足をしっかりホールドしてくれるので靴擦れが起こりにくいそうです。さらに、靴紐を結ぶ際は、靴の先と手前をしっかり結び中央の部分は緩く結ぶのがポイント。締め付けすぎると、足先に血が行きにくくなったり、足を痛めたりする原因の1つになるので、中央部分は優しく包むようにするのが良いそうです。
ウォーキングの極意(6)食後は60~90分後に歩く
食後は、インスリンの働きによって血糖値が上昇し、糖の働きにより中性脂肪が体内に溜まりやすい状態になります。その血糖値がピークになるのは、食後およそ1時間~1時間半。そのため、そのタイミングでウォーキングをすると、糖が効率よく消費され、中性脂肪を溜めにくい状態にし、糖尿病や脂質異常症の改善効果が期待できるそうです。
ウォーキングの極意(7)目先を変えて歩く
先生によると、景色を楽しんだり、ルートを変えてみたり、運動をしながら楽しむと脳が活性化し認知症予防につながるとの事。実際に、1週間で歩く機会が多い人ほど認知機能が高いというデータもあるそうです。
ウォーキングの極意(8)ウォーキング後のたんぱく質摂取
運動後はたんぱく質を合成する力が高くなっているので、牛乳や豆乳などのたんぱく質を摂取すると、筋肉量の増加や基礎代謝の上昇につながるそうです。
(2022年2月20日(日)放送 CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』より)