「ライマルがいなくなってもオレがいる!」竜のセットアッパー松山晋也投手に一問一答!
【ドラゴンズを愛して半世紀!竹内茂喜の『野球のドテ煮』】CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日12時54分から東海エリアで生放送)
遅々として進まない来季への補強
気づけば暦は師走。今年もあと一か月となり、街を歩けばどこもかしこもクリスマスソングが流れる季節に。野球界でいえば日本シリーズ終了後、FAそしてトレードなどチーム移籍をメインとしたストーブリーグが始まり、“我がチーム、来年の戦力はいかに”とファンにとっては楽しみな期間となるわけだが、我がドラゴンズは遅々と進まないご様子。
FA選手を獲得することもなく、新外国人選手ジェーソン・ボスラー内野手の入団合意、そしてホークスを退団した三浦瑞樹投手を育成選手として獲得したのみでストーブの炎がボーボーと燃え盛るとまでにはいっていないのが現状だ。また絶対的守護神ライデル・マルティネス投手が保留者名簿から外れ不安が増す中、3年連続最下位という低迷状態から抜け出すためにも、他チームより力を入れての補強を施さねばいけないはず。それにも関わらず、補強がなかなか進まない動きの鈍さには歯がゆさを感じてならない。ただトレードなどは相手があってのもの。水面下で進んでいる話があると信じ、今しばらく動向を注目していきたい。
さて今週のサンドラは、予告段階から放送が始まるまで完全シークレットにされたゲスト、“毎日キムチ食べていそう”やら“街中で会ったらぶっ飛ばされそう”など、多種多様なファンの声が届いた選手とは一体誰!?アイロンパーマをあてて、サイドをしっかり刈り上げる男と言えば想像つくだろう。今シーズン最優秀中継ぎ投手の松山晋也投手がスタジオに登場だ!
最悪の船出となった今シーズン
まず松山投手の2024年シーズンを振り返る。
昨シーズン、育成選手として入団した男が名だたるトッププレイヤーたちと肩を並べるとは誰が思っただろうか。11月26日に行われたNPB AWARDS 2024の場に最優秀中継ぎ投手として壇上に立った松山投手は、入団時とは比べ物にならない自信に満ち溢れた顔に見えた。
松山投手「シーズン通してしっかり野球ができた結果の受賞。良かったです!」
ルーキーイヤーの1年目に育成選手から支配下入りを果たし、勝ちパターンの中継ぎへと成長。今年、シーズンイン直前の3月には侍ジャパンに初選出。すべてのドラゴンズファンから大きな期待をかけられての2年目のシーズンがスタート。しかしスワローズとの開幕シリーズでまさかとなる連日のリリーフ失敗を喫し、最悪の船出となった。当時の思いをこう振り返る。
松山投手「力になれなかったというのと自分の技術が足りなかったと思います」
歴代2位の21試合連続ホールドポイントを記録
しかしこれぐらいのことでへこたれる松山投手ではなかった。新たな球種ジャイロボールの習得に取り組むなど、努力を惜しむことなく腕を振り続けた。そして大塚コーチからの心強いアドバイス。それはポジティブな言葉を発することで、自分自身をだましていくメンタル作りは松山投手に多大なる影響を与えた。成績に一喜一憂しない。良い時も悪い時もあるが、気持ちは“どんな時でも絶好調!”という気持ちで自らを鼓舞し続けた結果、8月7日のベイスターズ戦でNPB歴代2位となる21試合連続ホールドポイントをマーク。ただこの記録も単なる通過地点。浅尾拓也投手コーチが持つ25試合連続記録を超えることが今後彼のモチベーションとなるのは間違いない。
その後も素晴らしいピッチングを積み重ね、2年連続被本塁打0を記録。59試合に登板し、2勝3敗41ホールド、防御率1.33という好成績を残した。契約更改では今シーズンの年俸1,750万円から約3倍となる5,000万円(推定)でサイン。入団2年目オフの5,000万円突破はドラゴンズの球団史では岩瀬仁紀さん以来となるスピード昇給となった。
ファン注目!一問一答
さてここからは松山投手へ用意したサンドラ、そしてファンからの質問、そしてその答えを紹介していく。
<質問1>
野球以外に趣味や好きなことはありますか?
松山投手「サウナが好きで、シーズン中でもひとりで良く行っていました」
<質問2>
松山投手の特徴でもある“鬼の形相”は父親似?母親似?それとも半分ずつ?
松山投手「父親似ですね。鬼の形相ではないですよ(苦笑)」
<質問3>
秋季練習で主に取り組んだことは?
松山投手「主に振りかぶってから投げるまで、エネルギー伝達のロスを失くす取り組みだったり、変化球の精度を高めることに取り組みました」
<質問4>
普段の生活で気を付けていることは?
松山投手「睡眠ですね。パフォーマンスに一番影響しますので、しっかり睡眠前も準備しながらデータ管理をしています」
質問3、4からも分かる通り、まだまだ伸びしろがあることを自覚しての行動、そして自己管理の徹底さには頭が下がる。現役中は24時間そして365日、野球技術向上に努めて欲しい、それが実行可能な松山投手と信じている。来シーズン、守護神マルティネスの去就が未定。退団の場合はクローザーとして登板することも十分に予想されるだけに、来シーズンの飛躍を大いに期待していきたい。
松山投手が背負うナンバー90は“9回を0点”で抑える。そんな意味に捉えたら面白い。契約更改で口にした“抑えを目標に”。もしマルティネス投手がいなくなっても、オレに任せろ!と松山投手がマウンドで吠える姿を楽しみに待っているぞ!
がんばれ松山晋也!
がんばれドラゴンズ!
燃えよドラゴンズ!
竹内 茂喜