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二軍スタートも一軍昇格後は4勝0敗、防御率0.49!高橋宏斗が語る当時の心境「人生の中でもかなり苦しい日々…」

二軍スタートも一軍昇格後は4勝0敗、防御率0.49!高橋宏斗が語る当時の心境「人生の中でもかなり苦しい日々…」
「サンデードラゴンズ」より高橋宏斗投手(C)CBCテレビ

「とある妄想しがちなファンのドラゴンズ見聞録」
CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日午後12時54分から東海エリアで生放送)を見たコラム

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今回のサンドラは、交流戦が終わりリーグ戦の再開初戦の先発投手を任された高橋宏斗投手(※「高」は「はしごだか」)の特集。フォーム変更の意図や、開幕一軍を果たせなかった心境など、才能あふれる高橋投手だからこそ感じた悩みについても自分の言葉で振り返りながら、今後に向けての意気込みも語った。それでは早速振り返る。

「どうやって答えたらいいかわからなくなる…」報道陣シャットアウトの真意語る

「サンデードラゴンズ」より高橋宏斗投手(C)CBCテレビ

今シーズンの高橋投手は8試合に登板して4勝0敗防御率0.49と圧倒的な成績を残している。それでも謙虚に「序盤はチームがカバーしてくれたので、今は僕がチームを助けられるようなピッチングで貢献したい」と語る高橋投手。

その序盤の苦しみは、キャンプでの投球フォームの調整から始まった。22年のシーズン後に高橋投手は、自主トレにも参加したドジャース山本由伸投手のフォームを参考に調整を行ったが最終的には封印することとなった。そして今年再度挑戦するも成果が出ず二軍スタートとなった。

高橋投手「僕自身も投げている球は全然しっくりきていなかったですし、このまま投げていてもどうなるかという心配があったので、ファーム行くのかな?という気持ちはありましたし、とても悔しかった」

このときばかりは報道陣をシャットアウトするという手段がとられた。高橋投手の普段の明るく天真爛漫なキャラクターを考えると相当苦しい心理状態だったのだろう。

高橋投手「どうやって答えたらいいかわからなくなるというか、質問されても何が僕の中で答えなのか定まっていなかった。今どういう心境ですか?と聞かれたとしても、自分が今どういう気持ちで野球をやっているのかな?と感じていたので。特に一軍の試合がかなり状態よく進んでいたし、このまま僕がいなくても全然チームは回っているなと思いながらナゴヤ球場にいたりもしたので。受け答えの仕方がわからなかったというのはありますね。人生の中でもかなり苦しい日々でした」

WBCでの活躍など、国内だけでなく海外からも注目されるような投手として成長していた高橋投手にとっては、想像し難いギャップが生じていたのだろう。だが、その試練に正面から向き合って高橋投手は乗り越えていった。

「チームを助けられるような投球をして貢献したい!」

「サンデードラゴンズ」より高橋宏斗投手(C)CBCテレビ

試行錯誤を重ねてリリースポイントを少し高めに上げてみたり、下半身をもう少し使えるようにしてみたり、高橋投手の地道な調整によって、最終的には去年と近いフォームに戻していき、二軍戦で4試合登板し3勝1敗防御率0.93という圧巻の成績を残し4月末には一軍昇格を果たした。

高橋投手「二軍で投げるために僕は野球やっているわけじゃないので、しっかり結果出すために良い準備ができたかなと思います」

昇格後2試合目に今シーズンの初勝利を掴み、一軍で投げられなかった鬱憤を晴らすかのようにチームの先発陣を引っ張っていく活躍を見せている。

高橋投手「やっぱり今、チームとしても他の先発投手としても、状態が上がりきってないところがあるので、僕自身は状態が悪くないですし、今回は僕がチームを助けられるような投球をして勝ちに貢献したい」

調整が整った今、高橋投手は自身だけでなくチームに対してどう影響を与えるかまで考えて投げている。開幕前の周囲の心配をよそに、気が付けばまた一回り大きな存在となって帰ってきた。

「僕の野球人生、何も失敗だと思っていない」投手としての高みを目指す

「サンデードラゴンズ」より高橋宏斗投手(C)CBCテレビ

2年連続のフォーム改造で調整に長くかかってしまったことは、遠回りに見えるかもしれないが、山本由伸投手との自主トレは本人にとって重要な意味を持っていた。

高橋投手「色々な意見はあると思うんですけど、僕の野球人生なんで僕自身は何も失敗だと思っていない。現状維持していると周りのレベルが上がってくるので、(山本由伸投手に)私生活から色々教わっているし、それがなかったら怪我をしているかもしれないので、健康で投げられているだけで、自主トレの成果は出ているかなと思います。もっとより良いモノが手に入るなら僕自身はチャレンジしていきたい。悔いがないようにやりたいなと思います」

インタビュー途中では、心苦しそうに悩みを語るシーンも見られたが、投手としての高みを目指して取り組んでいることについては、力強い眼差しと言葉で語っていたことが印象的だった。二軍で投げるためにやっているわけじゃないという、チームを背負う立場であるという自負も若干21歳にして語る言葉の重みではなかった。そんなプレッシャーの中で常に新しいことに挑戦する高橋投手の姿勢に対して岩瀬仁紀氏はこうコメントした。

岩瀬氏「現役の間は、常にチャレンジ精神ですよね。自分が進化しなきゃいけないという気持ちは全員持っていますから。その中でいかに引き出しを作れるかということ。未来の自分への投資みたいな感じですね」

岩瀬氏も現役時代、オフシーズンには毎年新球種開発に取り組んでいたが実用化されるものはほとんどなかったがコメントのような意義もあったのだろう。実績を残し続けた一流の選手でも挑戦していたのがその証明となるだろう。高橋投手も自身の感覚を強く信じて、我々の予想を超える進化を見せつけてほしい。頑張れ!高橋投手!

澤村桃

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