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エースピッチャーへの第一声が『ゲームしようぜ!』川上憲伸・岩瀬仁紀が選ぶ驚愕の新人ベスト3

エースピッチャーへの第一声が『ゲームしようぜ!』川上憲伸・岩瀬仁紀が選ぶ驚愕の新人ベスト3

「とある妄想しがちなファンのドラゴンズ見聞録」
CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日午後12時54分から東海エリアで生放送)を見たコラム

今週5月3日放送のサンドラは、川上憲伸氏と岩瀬仁紀氏が現役時代に出会った中で、驚愕した新人選手を特集した。百戦錬磨のレジェンド級ピッチャーの二人が、数多くの選手と対戦し、見合ってきた中で驚くというのは、相当なポテンシャルを秘めているのか?はたまた予想外のギャップなのか?あの選手じゃないか?なんて考えながら、ベスト3をカウントダウン!

川上憲伸を驚かせた3人の新人選手は…

【川上憲伸の第3位】平田良介選手

夏の甲子園で1試合に3本塁打を放つなどの活躍をうけ、2005年高校生ドラフト1巡目で指名。2015年ベストナイン、2018年ゴールデン・グラブ賞も獲得し、攻守においてチームの要となっている。

○憲伸の驚愕エピソード
「初めて二軍から一軍に来たときに、まず僕に『試合しましょう!』と言ってきた。僕はロッカーで”プロ野球チームをつくろう”というゲームをやっていた。『僕もこれなら川上さんと戦えます!』とルーキーで僕にゲームしようと言ってくる人いないですよ。」
18歳の高卒ルーキーが、当時31歳のエースに物怖じしなかったメンタルの強さに驚きを感じながらも、外野守備のレベルの高さを絶賛。岩瀬氏も平田選手の送球の安定感に絶大な信頼を寄せていた。

○岩瀬氏のコメント
川上氏の「ゲームは野球に通じる。平田選手は負けん気、集中力がある。」に対して 「ゲームで動かしながら自分を想定しながらやってくこともある。僕はファミコン世代なのでファミスタから始めました。」

○サンドラMEMO
平田選手の「実況パワフルプロ野球」の腕前はドラゴンズ一との噂、野球のルールはゲームと漫画で覚えたと。

【川上憲伸の第2位】岩瀬仁紀

「サンデードラゴンズ」(C)CBCテレビ

社会人野球を経て、1998年ドラフト2位で入団。日本プロ野球記録の1002試合登板、407セーブをはじめ数々の記録を残すレジェンド。

○憲伸驚愕のエピソード
「入寮日に寮へ車で入ろうとしたら、眼鏡をかけたウォーリーをさがせみたいなお兄ちゃんが挨拶してきたんですよね。その辺のファンのお兄ちゃんだな思って手を挙げたんですよ。そのあと僕が寮の部屋に入ろうと思ったら、その人が僕の部屋の隣にいたんで『えー!さっきのお兄ちゃんだ…』と思ったら岩瀬さんだった。オーラが全くなし。」

 そしてそのあとの沖縄キャンプでは…

「僕が(ブルペンで)投げ終わった後が、次の組の岩瀬さんだった。か弱い先輩がどんな球を投げるのかなと思って見てみたら、すごいんですよ!スライダーが!うわぁ…!変身したぁ…!と思ってね。すごかったんですけど、壊れるなと思ったんですよ、体が細いから。でも全然壊れなかったですね。自分の方が先に壊れましたから(笑)」

○サンドラMEMO
「沖縄キャンプに行ったときに、憲伸と二人でタクシーで向かったんですけど、タクシーを降りる時に『お金を僕が先に払っとくから』と言ったら、運転手に『マネージャーさんも大変ですね。』と言われた。」

しかしバレたくないからと「岩瀬です」とは名乗らなかった模様。そんなところもあの死神とも形容されたマウンドでの姿とのギャップを生む、持ち前の人柄なのだろう。

【川上憲伸の第1位】浅尾拓也

「サンデードラゴンズ」(C)CBCテレビ

2006年大学生・社会人ドラフト3巡目で入団。2011年には球団記録の79試合に登板、45ホールド防御率0.41と驚異的な成績を収めた。

○憲伸驚愕のエピソード
「眉毛はないし、ユニフォームも強引に着させたような『パジャマちゃうんかな?』みたいな。野球できるのかこの子は…?岩瀬さん以上にヤバいなと思いました。ランナーいないのに、何をクイック気味で投げてるんだと思ったけど、球が妙に速く感じたんですよ。マウンドに上がる前とは別人ですよね。ストレートの強さとか。おそらく野球以外のスポーツも成功したと思う、投げる以外にも。フィールディングや走る動き、とにかくセンスが溢れてました。」

○サンドラMEMO
ルックスでも球界トップクラスである浅尾氏は、2008年オフのイベントに1000人のファンが集まり、パニックに。午後1時からのイベントだったが1番乗りのファンは午前2時から並んでいたそうだ。

岩瀬仁紀を驚かせた3人の新人選手は…

「サンデードラゴンズ」より入団当初の高橋聡文さん(C)CBCテレビ

【岩瀬の第3位】高橋聡文

2001年ドラフト8巡目で入団し、2年間1軍登板なし。しかしプロ初登板は、ジャイアンツを相手に9回同点の場面で登板。ジャイアンツの強力クリーンナップ相手に2イニングを無安打無失点と完璧に抑え込んだ。

○岩瀬驚愕のエピソード

入団時ケガをしていたので、僕の印象では練習する姿を見たことがなく、歩いている姿しか見なかった。(初登板をブルペンで見ていたが)物怖じしない子ですから、ピンチの場面の方が力を発揮するタイプでしたね。

○サンドラMEMO
選手会臨時集会の際に、ジャイアンツ内海哲也さんが「なんで高橋聡文が会議に出ているの?」と疑問に思ったところ、井端弘和さんが「あれは丸佳浩選手だよ。」と説明。勘違いされるほど、似ている。

【岩瀬仁紀の第2位】山井大介投手

「サンデードラゴンズ」(C)CBCテレビ

2001年ドラフト6巡目で河合楽器から入団。2007年日本シリーズの日本一を決めた試合では8回までパーフェクトピッチング、さらに2013年はノーヒットノーラン、2018年には40代での完封勝利を記録し、今年19年目のシーズンを迎える。

○岩瀬驚愕のエピソード

「(入団1年目の沖縄キャンプのブルペンを見て)ボールの手元のキレですよね。本当にこれで6巡目なの?という感じだった。ピッチングが完成されていたんですよ、何投げても一級品という感じだったんで。ただ、最初の頃は怪我ばっかりだったので、シーズン終わりかけに調子を上げてくるんですけど、またそれもすごいピッチングするんですよ。」

衝撃を受けた当時は、その後の日本シリーズで、山井投手の完全試合をリレーすることになるとは思ってもみなかっただろう。

○サンドラMEMO
山井投手の妹はオール巨人師匠の長男と結婚。

【岩瀬仁紀の第1位】小笠原慎之介投手

「サンデードラゴンズ」より小笠原慎之介投手(C)CBCテレビ

2015年ドラフト1位で入団、ルーキーながら15試合に登板し、ローテーションの一角を担う。

○岩瀬驚愕のエピソード

「投げているまっすぐの球質がとても重そうに感じた。速いというよりも重い。まだ立ち投げしていたときに、本人は60%くらいと言っていたが、ものすごい球に見えたので。性格は見たままで、のほほんとしています。だからマイペースで、先輩とかを気にせずにやっていけるのでは。ローテの柱というよりはエースになってほしいと思います。」

○サンドラMEMO
小笠原投手のどっしりと安定感のある下半身がチャームポイントとして知られているが、その直径69cmの太ももクッションが公式グッズとして販売されている。

優秀な選手は個性的でも、ブレずにマイペース?

「サンデードラゴンズ」より平田良介選手(C)CBCテレビ

憲伸氏、岩瀬氏のキャラクターが出たランキングだった。憲伸氏のランキングを見ると、一般的なプロ野球選手っぽさに当てはまらなくても、マイペースに自分を曲げることなくやっている選手が活躍しているのかと思う。そして、その個性が平田選手のようにプレーにも繋がっているとなると、試合の見方もより深まるのではないか。平田選手は「ライズオブキングダム」という文明をテーマにした戦略ゲームを現在極めているそうなので、野球とどんな化学反応が起こるのか期待したい。

ちなみに筆者が推したいのは、2000年ドラフト1位の中里篤史さんの初登板で、素人ながらも初めてのマウンドで放たれるボールにこんなに感動することがあるのかと思うようなストレートだった。伸び方が異様で瞬間時空がねじれているように感じる不思議なボールだった。その頃の中継が4Kでもなければ、地デジでもないことを恨むくらい、見ていて気持ちの良いものだった。

こういう衝撃を語るのもプロ野球の楽しみの一つ。もっと過去の度肝を抜かれた選手やこの選手こそ!という熱いファンの皆さんの感想も、どしどし語ってほしい!

澤村桃

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