クルーズ船乗客受け入れ… “病院前の小学校”で卒業式 医療従事者から贈られたチューリップの意味とは
愛知県岡崎市の岡崎小学校。
98人が門出を迎えました。
「小学校のすぐ目の前にあるのが新型コロナ患者を受け入れた岡崎医療センターです」(記者)
約1年前の去年2月。
新型コロナの集団感染が起きたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」。
その乗客128人を受け入れたのが岡崎医療センターでした。
中傷受けながらも…児童が送ったメッセージに「嬉しくて涙」
隣接する岡崎小学校は…
「“コロナ小学校”と中傷を受けたと何人か申し出がありました」(岡崎小学校 小田昌男 校長)
“コロナ小学校”などと揶揄される中で、児童たちが医療センターに送ったのがこの寄せ書きです。
患者や医療従事者を励ますメッセージが綴られていました。
「誹謗中傷を受けていたと聞いて、非常に心を痛めていたので、その小学校の児童から寄せ書きがきたので、感動してみんなで嬉しくて涙を流した思い出があります」(藤田医科大 岡崎医療センター 小島菜保子 看護部長)
3月19日の卒業式のあと、医療センターのスタッフが感謝を込めて、当時寄せ書きをした6年生の児童らにプレゼントを贈りました。
一輪のチューリップ。花言葉は「思いやり」です。
受け取った児童は…
「とても思いのこもったチューリップだと思います。もらって嬉しいです」
「将来は看護師になりたいです。あこがれます」
“看護師の卵”も卒業「自覚をもって頑張りたい」
コロナ治療の最前線で闘う看護師の卵たちも、卒業を迎えました。
岐阜医療科学大学では、看護学科に所属する学生ら277人が卒業証書を受け取りましたが…
「嬉しいですけど、これから看護師になる不安はあります」
「病院見学が中止になったので、行きたいところに行けなかったですね」
この1年は対面ではなくオンラインの授業が中心に。
病院での実習も行われず、リモートで講義を受ける形に変更されました。
実習経験が少ない中で、過酷な医療現場に飛び込みます。
「世の中が沈んだ気持ちになっていると思うので、コロナ禍でも常に笑顔で患者と話したり元気を与えられたりする看護師になりたいです」
「これまでは学生として医療従事者に感謝しながら生活してきたが、これからは自分たちが医療従事者の立場になるので、しっかり自覚をもって頑張りたいと思います」
(2021年3月19日放送「チャント!」より)