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走る!叫ぶ!宙に浮く!?重さ4tの“だんじり”を200人で動かす八百津だんじり祭り

走る!叫ぶ!宙に浮く!?重さ4tの“だんじり”を200人で動かす八百津だんじり祭り

重さ4tの巨大な“だんじり”を200人がかりで曳き回す、岐阜県加茂郡八百津町の「八百津だんじり祭り」。その歴史は300年以上を誇ります。もとは、いかだ乗りたちの安全祈願から始まったという祭りの3つのだんじりは、合わさると大きな船の形になるのが特徴です。
血気盛んな男たちの祭りにかけるアツい思いをタレントの寺坂頼我君が取材しました。

「高さ6m、重さ4t」のだんじりを運ぶ、八百津だんじり祭り

CBCテレビ:画像『チャント!』

2023年4月9日に行われた「八百津だんじり祭り」。早速、どんなお祭りなのかベテランの風格漂う方々に聞きました。

(黒瀬組 相談役・市岡和男さん)
「山奥に船型のだんじりって面白いでしょ?(八百津には)2つの港があって、その港で栄えた町」

木曽川の中心部に位置する八百津はその昔、下流に木材を流すため、いかだを組むことで栄えました。江戸時代、いかだ乗りたちの安全を祈願して祭りが始まったと言われています。

CBCテレビ:画像『チャント!』

「芦渡」「本郷」「黒瀬」という3つの組に分かれただんじり(山車)が揃うと、大きな船の形になるのが特徴。高さ6m、重さ4tの巨大なだんじりを町役場から約1㎞先の大舩神社まで動かす、体力勝負の勇ましい祭りです。

話を聞いた黒瀬組の市岡さんは、この道半世紀以上の大ベテランで、13年間シンガポールに赴任するも、毎年欠かさずこの祭りのために帰国していました。

道幅ギリギリ!屋台の屋根も上げて進んでいくだんじり

CBCテレビ:画像『チャント!』

午前11時になると、進行方向にだんじりが大回転!程なく、船の中央・本郷組のだんじりが動きだします。八百津だんじり祭りの見どころは、道幅ギリギリ、ぶつからない限界のところでだんじりを動かす緊迫感。。スタートして最初に訪れる、ほぼ直角の曲がり角は、いかに大胆・且つ美しくに曲れるかが、腕の見せどころです。

二番手・黒瀬組のだんじりは、見事道幅すれすれで一気に曲がり切ることに成功!

(寺坂頼我)
「カーブミラーギリギリにうお~って!(曲がった)スゲー!!ってなりました!」

続く芦渡組のだんじりも、見せ場の曲がり角を無事に通過。平坦に見えるコースでも、一切気を抜くことはできません。

CBCテレビ:画像『チャント!』

(寺坂頼我)
「屋台も屋根を上げてくれるお祭り、初めて見ました」

屋台の屋根を上げないとだんじりがぶつかってしまうギリギリ具合の中を進んでいきます。

「途中で止まると縁起が悪い…」難所“阿弥陀坂”に挑む!

CBCテレビ:画像『チャント!』

耳を澄ますと、掛け声の中に「山!」「川!」というワードが聞こえてきます。進行方向に対し「山側」「川側」と区別して、だんじりを押す向きを指示しているのです。

この指示を出すのが、黒瀬組・世話役の林竜寛さん。「世話役」は、その組でお祭り全体を仕切るリーダー的存在です。寺坂君がコースの難所について聞きました。

CBCテレビ:画像『チャント!』

(黒瀬組 世話役・林竜寛さん)
「みんな結構気合が入るのは、あそこに見えているカーブ。あとは阿弥陀坂」

20年以上車方を経験した林さんが「難所」と呼ぶのは、先ほどに勢いよく曲がり切った角と、ゴールの大舩神社に続くおよそ50mの登り坂「阿弥陀坂」です。

約300年前に作られたという阿弥陀坂は、途中で止まってしまうと「縁起が悪い」「みっともない」とされる、プレッシャーのかかる難所。一番の見せ場の阿弥陀坂に、寺坂君も特別参加!掛け声とともに、だんじりを押す男たちも一気にラストスパートをかけます。

花形ポジション「前押し」を受け継ぐ息子、祭りの行方は…?

CBCテレビ:画像『チャント!』

最後の難所・阿弥陀坂を上りかけたその時、とんでもない角度(壁に両足で駆け上がる、地面から45度くらい)でだんじりを押している人物を見つけました。黒瀬組・市岡和男さんの息子・宏英さんです。

CBCテレビ:画像『チャント!』

だんじりの前後の木を押すのは「前押し」「後押し」と呼ばれ、「前押し」は、力だけでなく技術もいる重要なポジションです。

(黒瀬組・市岡和男さん)
「息子がちょうど前押しをやる。ここを押すのが一番花形」

CBCテレビ:画像『チャント!』

父の背中を追い、花形という任務を全うする宏英さんと、そんな彼らの成功を願い、懸命に叫ぶ黒瀬組・世話役の林さん。それぞれの想いが一つになり、開始からおよそ1時間で無事に全てのだんじりが大舩神社に到着しました。

(黒瀬組 世話役・林竜寛さん)
「良かった。良い出来やった」

(花形ポジションを全うした市岡宏英さん)
「無事足かけて見せ場作ることができました」

大舩神社に奉納しただんじりはそれぞれの倉庫へ戻り、お祭りは全て終了しました。

今回、寺坂君が手形をもらいたいと選んだOMATSURIちゃんは、市岡宏英さんと、林竜寛さん。

CBCテレビ:画像『チャント!』

(寺坂頼我)
「自分がお父さんの気持ちを継いで、技術をさらに未来につなげていきたいというアツさ。全ての難所を見事にクリアして、安全にやり切った。それを導かれていた」

だんじりを中心に、みんなの想いが一つになる。今回も、アツ~いOMATSURIちゃんに出会えました!
CBCテレビ「チャント!」4月19日放送より

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