加藤愛アナが三重・鈴鹿市の愛されフード『納豆コーヒーゼリーサンド』を調査! 糸を引くサンドイッチに惹かれる!不滅の定番品
その町以外ではあまり知られていないけど…地元の人はみんな知っている! その町で生まれ、根づく愛されフード。CBCの加藤愛アナウンサーが全力で調査します。今回は、『三重・鈴鹿市』の『納豆コーヒーゼリーサンド』です。
ミスマッチはベストマッチ! そのお味は?
聞き込みによると、『納豆コーヒーゼリーサンド』は「フルーツサンドの納豆コーヒーゼリーバーション」だそうで、「食べる前はすごく不安だったけど、食べてみるとやみつきになる」といった声も聞かれた、『鞍馬サンド』の看板商品だとか。
おじゃました『鞍馬サンド』は、1997年創業のサンドイッチ専門店。200種類の中から、常時50種類ほどが並び、1日およそ1000個を製造しています。そのほとんどが売り切れる人気店の看板商品『納豆コーヒーゼリーサンド』。実は、商品名は『醍醐(だいご)』といいます。その断面はクリームにコーヒーゼリー、隙間には納豆が見え隠れ。違和感があるビジュアルです。恐る恐る加藤アナがひとくち食べると、「けんかしてない。合う!」と表情が変化。「コーヒーゼリーとクリームがほわっと香る。納豆の味は感じるけど臭みはなく、食べた瞬間は糸を引いたけどネバネバ感はないです」と不思議な味わいです。
納豆は控えめ 絶妙なバランスが難しいサンド
作り方は、まず、食パンにたっぷりの自家製ホイップクリームを塗ります。その真ん中に納豆を少し、クラッシュしたコーヒーゼリーは大量にのせて、クリームのみを塗った食パンで上からサンドすれば完成です。
材料がシンプルなだけに、重要なのはそれぞれの配合バランス。コーヒーゼリーも自家製で、硬めの板状に作ったものをフードプロセッサーで細かくします。そして、このゼリーが沈み込まないようにクリームも硬め。「ケーキ店では八分立てで作るところ、うちは十分立て。ホイップは植物油脂でアッサリしているんですが、卵が入っていてアイスクリームに近い味わい」とのこと。
納豆は「サンドをカットした時、断面にちょろちょろ出るくらいが丁度いい」と広げずに少なめです。砕いたコーヒーゼリーが納豆の余分な粘りを抑え、そして、クリームの油分が丸ごと包み込んだ結果、納豆本来のコクだけが残り、コーヒーゼリーサンドがよりおいしくなるとか。この黄金比率に辿り着くのに1年かかったそうです。
物作りの醍醐味を学び、店を救ってくれた逸品
『納豆コーヒーゼリーサンド』の誕生は、前オーナーが商品開発をしていたある日、冷蔵庫を開けたら納豆とコーヒーゼリーが落ちてきたことがきっかけとか。その後、鈴村さんが20年ほど前に受け継ぐも、6年間ほぼ売れず、レシピの改良に着手することに。この挑戦が思わぬ幸運を引き寄せることになるのです。しばらくすると、「納豆コーヒーゼリーのウワサを聞いた」とか「友達に聞いて買いに来た」など、お客さんがどんどん増えていったそう。納豆とコーヒーゼリーという、ありえない組み合わせの食材で新たな“絶品”を生み出した経験は物作りの“醍醐味”。その思いを込めて『醍醐』と名付けられた鈴鹿市の愛されフードは、「お店を救った」と言っても過言ではない逸品でした。
(CBCテレビ「チャント!」9月12日(木)放送より)