加藤愛アナが愛知県南知多町の愛されフード『千鳥チーズ』を調査! 濃厚でフワッフワ! 息子が考え、父が引き継ぐチーズケーキ
その町以外ではあまり知られていないけど…地元の人はみんな知っている! その町で生まれ、根づく愛されフード。CBCの加藤愛アナウンサーが全力で調査します。今回は、知多半島の先端『愛知県南知多町』の『千鳥チーズ』です。
くちどけが絶妙! その秘密とは?
聞き込みをすると、『千鳥チーズ』は“鳥柄の焼き印”が押してある、小ぶりなチーズケーキで、『アルザス』という店で作っているそう。もともとは和菓子店という歴史ある店のようです。
おじゃましたのは、南知多町内海にある『市太樓(いちたろう)アルザス』。店内には色とりどりのおいしそうなケーキが15種類以上並んでいますが、一番人気はなんといっても食べやすい小さめのチーズケーキ『千鳥チーズ』です。早速いただくと、「濃厚なんですけど、フワッフワッとした感じで口の中に入れた瞬間にチーズがスーッと溶けていきました。ものすごく滑らかでおいしいです」と加藤アナ。口溶けの良さは、「高温で焼いて中を半熟タイプに仕上げている」ことにあるようです。
ネーミングは地元の名所! 目印は受け継がれた焼き印
『千鳥チーズ』に使うのは、フランス産とオーストラリア産の2種類のチーズ。2種類使うことで滑らかさとチーズのコクが増すのだとか。このクリームチーズに自家製のカスタードクリームを合わせ、フワフワ食感に仕上げるため卵白を泡立てたメレンゲを加えます。この生地を型に絞り込み、高温かつ、短時間で焼き上げることで、外はフワッと中はトロッとした半熟感が生まれるのです。
『千鳥チーズ』の誕生は2005年。考えたのは息子の貴久さんで、今は独立し、知多市で洋菓子店を経営していますが、実家の店に自分の味を残したいと試行錯誤して完成させました。地元には“渚100選”にも選ばれた“千鳥ヶ浜”という海水浴場があり、息子さんも好きなこの浜の名を商品名にしたそう。また『千鳥チーズ』の“顔”ともいえる鳥の焼き印は、以前和菓子店だった時に使っていた道具を利用しています。
代表的な和菓子を残しながら洋菓子へ転向
和菓子店の創業は、江戸時代後期の1847年。その後、2代目の市太郎さんが自分の名前から店名を『市太樓』として、地元で愛される和菓子を代々作ってきました。5代目からは、洋菓子店に転向。東京の製菓学校で学んでいる間に、自分には洋菓子の方が合っていると気づいたそうで、1974年に店を継いだ時に洋菓子店『アルザス』としてスタートしました。洋菓子作りに没頭してきた5代目ですが、店名に『市太樓』の名を残しており、4代目の代表作“柚子もなか”だけは作り続けています。
そして、息子が考案し父が作り続ける『千鳥チーズ』は、江戸時代からの歴史を受け継ぐ老舗の“今”を代表する銘菓となりました。
(CBCテレビ「チャント!」2月29日(木)放送より)