風邪・咳・疲れ!不調を招く「口呼吸」

2019年11月10日(日)放送 【第379回】
風邪・咳・疲れ!不調を招く「口呼吸」

サマリーSummary

ゲンキスチューデント:藤井サチ
ゲンキリサーチャー:山根良顕
ドクター:原田紀宏
口を開けたままテレビを見ていませんか?そんな方は要注意!「口呼吸」になっているかもしれません。口呼吸は、万病のもと。「風邪」「疲れが取れない」「虫歯」などの不調を引き起こしている可能性もあるのです。そこで今回は、鼻呼吸と口呼吸を徹底比較。簡単改善法もご紹介します。

口呼吸がもたらす悪影響

・風邪をひきやすい
口で呼吸をすると、ウイルスや細菌が喉に付着しやすくなるため、風邪をひきやすくなります。一方、鼻には鼻毛や繊毛などがあり、肺の中へ異物が入るのを防ぐ仕組みがあるため、細菌などを外に押し出してくれます。

・虫歯や歯周病になりやすい
唾液には、自浄作用という口の中を綺麗にする働きがあります。しかし、口呼吸をすると口の中が乾燥して唾液が減ってしまい、細菌が増える原因に。結果、虫歯や歯周病につながります。

・睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群とは、眠っている間に呼吸が止まってしまう病気。口呼吸になってしまう人は、口の周りの筋肉や舌の筋肉が衰えている可能性があるため、横になった時に舌が喉の方に落ちて気道を塞ぎ、呼吸が止まるリスクが上がってしまうのです。睡眠時無呼吸症候群になると、血液中の酸素濃度が低くなるので、全身に酸素を運ぼうと心拍数が上昇。すると、眠っているにも関わらず疲れてしまいます。さらに、無呼吸で心拍数が上がると血圧も上昇するため、放っておくと心疾患や脳卒中のリスクが高まる可能性もあります。

<睡眠時無呼吸症候群チェック>
□いびきをかく
□眠っても疲れが取れない
□起きた時に口が乾いている
□肥満体型である
上記に当てはまる場合は、一度専門医に相談をしましょう。

口呼吸が引き起こす恐ろしい病

口呼吸は、ぜんそくを悪化させる可能性もあります。ぜんそくの患者数は、近年増加傾向にあり、大人の患者も多くいます。原因はさまざまで、ホコリやダニなどのアレルギー物質もその要因の一つ。特に今の季節は、寒暖差が激しくダニの死骸も増えるため注意が必要です。そこで大切なのが鼻呼吸。鼻には冷たい空気を温めると同時に適度に加湿する働きがあります。つまり、口呼吸から鼻呼吸に変える事で、ぜんそくの悪化予防や発症するリスクを遠ざける効果が期待できるのです。

口呼吸になる原因

・鼻づまり
アレルギー性鼻炎や花粉症の患者数は、近年増加傾向。鼻づまりのせいで口で息をするようになり、口呼吸が癖になってしまっている人が増えています。当てはまる方は、耳鼻咽喉科で治療を受けましょう。

・口輪筋の衰え
口輪筋とは、口の周りにあり、口を開けたり閉じたりする時に使う筋肉。口輪筋の衰えも、口呼吸の原因の一つです。

<あなたは大丈夫?簡単口輪筋チェック法>
口笛で「ドレミファソラシド♪」を吹いてみてください。できない・高音が出ない場合は、口輪筋が衰えている可能性があります。

口呼吸の改善法「腹式呼吸」

<腹式呼吸のやり方>
▼お腹を膨らませる
▼鼻で息を吸う
▼お腹をへこませながら口から吐く
慣れてきたら、息を吸うのとお腹を膨らませるのを同時に行いましょう。
※上手く出来ない場合は、横になるとお腹を膨らませやすくなります。横になって出来たら、座って練習を。それにも慣れたら、立った状態で行いましょう。

<腹式呼吸のポイント>
日常生活の中で、習慣づける事が大切です。例えば、外出前・食後などタイミングを決めて行うようにすると、鼻での呼吸を自然と意識できるようになります。腹式呼吸は、自律神経に働きかけるためリラックス効果が得られるとともに、腸を刺激する事で便秘改善にもつながります。

口呼吸の改善法「あいうべ体操」

口輪筋や舌の筋肉を鍛える事で口呼吸を改善し、感染症予防の効果も期待できます。
ある小学校ではこの体操を日課にしたところ、児童のインフルエンザの罹患率が減少したというデータもあります。

<あいうべ体操のやり方>
▼口を大きく開き「あー」
▼口を横に大きく広げて「いー」
▼口を前に突き出すように「うー」
▼あご先に向かって舌を突き出し「べー」
▼10回1セットを1日3セット行いましょう
腹式呼吸と合わせて行う事で、より口呼吸の改善につながります。

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