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ドラゴンズ戦実況デビューは名選手の引退試合!入社5年目アナウンサーの奮戦記

ドラゴンズ戦実況デビューは名選手の引退試合!入社5年目アナウンサーの奮戦記
アナウンサーコラム

ドラゴンズ戦実況デビューは名選手の引退試合!入社5年目アナウンサーの奮戦記

 2021年10月28日(木) 10:45
榊原 悠介
榊原 悠介
彦野利勝さんと榊原悠介アナ©CBCテレビ
彦野利勝さんと榊原悠介アナ©CBCテレビ

「バンテリンドーム ナゴヤのマウンドに、背番号29、山井大介が上がっています。きょうが20年の現役生活最後の登板」

2021年10月13日のスワローズ戦。
私の第1声は、この日を最後に現役生活を終える山井大介投手の姿の描写でした。この日は、山井大介、藤井淳志両選手の引退試合。一方で、私は実況のデビュー戦。初実況の緊張の中、両選手のプレーする最後の姿をしっかりとお伝えしなければいけない。大きなプレッシャーがのしかかります。

しかしながら、思いを込めてお伝えする自信はありました。なにせ私は、生まれも育ちも名古屋である生粋のドラゴンズファン。両選手とも常勝ドラゴンズを支えたプレイヤーで、ファンとしてその姿は何度も見てきました。アナウンサーという立場で取材した機会こそ少ないものの、その勇姿を見てきた「数」では決して負けてはいないはずですから。

まさかの実況デビュー延期

彦野利勝さんと榊原悠介アナ©CBCテレビ
彦野利勝さんと榊原悠介アナ©CBCテレビ

2021年9月4日、土曜日。
入社5年目、この日が実況アナウンサーとしてのデビュー戦となるはずでした。入社以来練習を積み重ね、ようやく巡ってきたデビューの機会。10日前、1週間前、3日前と、日に日にモチベーションが高まりました。しかし、デビューを翌日に控えた金曜日。目前に迫っていたデビューが、遠くに行ってしまいます。

前日に行なったロケのスタッフから、新型コロナの陽性者が出たことが判明。私は濃厚接触者の疑いがあったため、自宅待機を命ぜられました。当然、実況デビューも延期に。悔しいような、悲しいような、自分でもよくわからない感情が渦巻きました。自分が実況するはずだった試合を、自宅でラジオを聴きながらテレビ観戦。幸い、体調に問題はありませんでした。それがかえって悔しさを増したのですが・・・

スポーツアナウンサーにとって、実況デビューは大きな大きな第一歩。先輩方も、私と同じくらい、ひょっとしたら私以上に楽しみにしてくれていました。それが延期となったことの悔しさを理解してくれたのもまた、同じスポーツアナウンサーのみなさんでした。CBCの先輩だけでなく、同期のTBS・喜入友浩アナウンサーや東海ラジオの大澤広樹アナウンサーからも励ましのメッセージをいただきました。年齢も局の垣根も関係なく応援してくれる、このスポーツアナウンサーの世界の優しさを感じた瞬間でした。

そして再デビューへ

「サンデードラゴンズ」より当日の様子©CBCテレビ
「サンデードラゴンズ」より当日の様子©CBCテレビ

かくして延期となった私の実況デビューでしたが、1ヶ月後の10月13日。再び巡ってきたデビューのチャンスが、冒頭に書いた山井・藤井両選手の引退試合でした。

午後6時の時報と共にしゃべり出します。自分の声が放送に流れていると実感した瞬間に緊張がMAXになりました。しかし、息つく暇はありません。現役最後の登板となった山井投手の一挙手一投足をお伝えしないといけません。

5球目、スワローズの塩見選手をスライダーで空振り三振に切って取った山井投手。花束を受け取ってベンチに引き上げる姿を実況して、ようやく一息つくことができました。序盤は、緊張から声が上ずったり早口になったりする場面もありましたが、解説の彦野利勝さんのサポートもあり、徐々にペースを掴んでいきました。試合は優勝へ突き進むスワローズに敗れましたが、試合後は山井選手と藤井選手の引退セレモニーもあり、3時間半の放送時間があっという間に過ぎていきました。

放送終了後、一番に沸き起こったのが「楽しかった」という感情。「ドラゴンズ戦の実況をする」という小さい頃からの夢を叶えることができました。しかし、あくまで実況アナウンサーとしてのスタートラインに立ったに過ぎません。「楽しかった」「またやりたい」この気持ちを噛み締めて、さらなる高みを目指し来シーズンへの活力としていきます。

【CBCアナウンサー 榊原 悠介 ドラゴンズ検定1級を持つ、若手スポーツアナ。日付からドラゴンズの過去の試合を割り出せる特技を持つ。ドラゴンズに留まらず、大学野球、社会人野球など無類のアマチュア野球好き。】

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