テレビ局のヘアメイク室では、照明の下でも自然に見え、長時間崩れないメイクが求められます。なかでもカメラ越しの印象を大きく左右するのが、チークとリップ。スタジオの強い照明に負けない血色感をキープしつつ、タレントやアナウンサーの個性を引き出す色使いが鉄則です。今回は、CBCテレビのヘアメイク会社éclat.(エクラ)さんに、“テレビ映えするメイク”を叶えるチーク&リップの使い方を伺いました。紹介するアイテムは、すべて実際にテレビ局の現場で使用されているもの。日常メイクにも活かせる、リアルなプロのテクニックをお届けします。チークはリキッド×パウダーのダブル使い!崩れ知らずの血色感を資生堂ジャパン株式会社(NARS)エクラさんが現場で愛用しているのは、NARSの「アフターグローリキッドブラッシュ」とパウダータイプの「ブラッシュN」。リキッドチークは、肌に溶け込むようなツヤ感を演出できるうえ、密着力が高く、強い照明の下でもしっかり色が映えます。一方、パウダーチークだけだと、つけたては綺麗でも時間が経つにつれて血色感が薄れてしまうことも…。さらに、パールが強いタイプは、ツヤが出る反面、照明の反射で頬が白が飛んでしまう場合があります。そこでおすすめなのが、リキッド+パウダーのダブル使い。まずリキッドでツヤと血色を仕込み、上から薄くパウダーを重ねることで、強い照明の下でも長時間きれいな発色をキープできます。CM中などのリタッチ時には、パウダーチークをサッと重ねるだけでツヤがよみがえり、素早くメイク直しが完了!この“リキッドで仕込み、パウダーで仕上げる”手法は、マスク生活や長時間勤務の日にも活躍するプロ技です。\éclat.(エクラ)のワンポイントアドバイス/リキッドチークは、指の腹で“てんてんてん”と頬に3点置き、境目をやさしくぼかすだけ。難しそうに見えて、実はこれだけで自然な血色がきれいに仕上がりますよ!普段メイクに応用するなら、パウダーチークのみが便利日常のメイクであれば、手軽に使えるパウダータイプのチークがおすすめ。ブラシを軽く滑らせるだけで、自然な血色を簡単に演出できます。スタジオ撮影のように長時間キープする必要がない普段使いでは、パウダーチークだけでも十分。リキッドよりも扱いやすく、メイク初心者にも向いています。\éclat.(エクラ)のワンポイントアドバイス/パウダーチークは、大きめのチークブラシで頬骨の周りにふんわりとのせるのがきれいに仕上げるコツ。チークパレットに付属している小さなブラシは、顔料の量をコントロールしにくく、逆にムラになってしまうことも…。上級者でなければ、パウダーチークは専用の大きめなブラシで使ってみてください!カメラ映えするリップ選びと仕込みテクニックアモーレパシフィックジャパン株式会社(HERA)リップは、顔の印象を最も左右する重要なパーツ。ニュース番組の現場では、「清潔感」「品のよさ」「長時間の持続性」が同時に求められます。éclat.(エクラ)さんが現場で愛用しているのは、HERA(ヘラ)の「センシュアルヌードバームN」と「センシュアルフィッティンググロウティント」。ヌードバームは、軽いつけ心地ながら油分も多く、上品なツヤと血色感を生み出します。さらに色持ちがいいため、撮影現場では欠かせないアイテムです。一方、グロウティントは、光を反射して唇をふっくら見せてくれるため、顔のアップ撮影時に大活躍しています。ティントを使うときは“事前の保湿”が必須ティント系リップは発色と色持ちが良い反面、唇が乾燥しやすいのが難点。そのため、ティントを塗った後にリップクリームを重ねるのではなく、ベースメイク前に保湿を仕込むのがポイントです。スキンケア後すぐに唇を保湿しておくと、ティントを塗るころには潤いがしっかりなじみ、ツッパリ感を防ぎながらきれいに発色します。ありがちな失敗は、ティントを塗る直前に油分の多いリップクリームを塗ること。リップの油分がティントの密着を妨げ、色持ちが悪くなってしまうケースが多いそうです。とはいえ、ティントは発色やカラーバリエーションが豊富で、撮影現場では欠かせない存在。乾燥対策をしっかりすれば日常使いにもぴったりです。\éclat.(エクラ)のワンポイントアドバイス/ティントを使う日は、ファンデーションを塗る前に油分たっぷりのリップクリームを仕込むのがコツ。ティントを塗る直前にリップが残っていたら、ティッシュで軽くオフしてから使うと、密着力が上がり、色持ちがぐんと長くなります。テレビメイクに学ぶ映えるメイクの本質アナウンサーやタレントは、スタジオの強いライトや長時間の撮影、汗や皮脂といった過酷な環境の中でも、美しさを保つことが求められます。そんな中で、常に自然に、そして魅力的に見えるのはプロのヘアメイクが「自然さと映えのバランス」を計算しているから。テレビ用のメイクは、決して濃くするだけのメイクではありません。どんな光の下でも、肌が整って見えるように仕込む“技の”積み重ねです。つまり、“照明に負けない血色感”と“ナチュラルなツヤ”の両立こそが、映えるメイクの本質。普段メイクにも通じる最大のポイントと言えるでしょう。ここぞという日に気合を入れたいときは、チークのダブル使いやリップの仕込みテクをプロの方法として取り入れてみてはいかがでしょうか。