福田麻由子【スジナシ】12歳の熱演にリードされる鶴瓶「なんで俺泣かなあかんねん」
【2006年12月29日放送】
スジナシ史上、最年少ゲスト!12歳、カリスマ子役!福田麻由子(※白夜行・女王の教室・ちびまる子ちゃん、映画・日本沈没等々、ドラマ・映画・舞台にと引っ張りだこ。今最も注目を集める天才女優が堂々の登場。12才vs55才のアドリブ対決である!
設定(セット)は「陽の当たる部屋」・・明るい日差しの差し込む、小さな部屋。窓際のベッドにちょこんと腰掛け、少女雑誌を楽しげに読んでいる福田。部屋の戸を荒々しく開けて、鶴瓶が飛び込んできた・・「居てたんか」。楽し気な様子だった福田は、急転鋭い視線で「だって可愛がってくれないじゃん」(※後のプレビュートークで福田曰く・・鶴瓶のただならぬ気配に対応してモードチェンジした、と)。「勉強できないとぶつんでしょ」。鶴瓶「(向こうの部屋の)お父さんもお母さんもサユリの事を思って・・。」(※自らを父ではないと言ってしまった鶴瓶は、この後、自分を祖父とする)。福田「私だって頑張ってるんだよッ!!」大絶叫!涙がポロポロ流れる。鶴瓶タジタジである。「お父さんもお母さんも、この家で浮いてしまっているおじいちゃんの言う事聞かへんのや」「おじいちゃん悪くない・・ゴメン・・」迫真の演技である。「実は、お父さんは、おじいちゃんの実の子ではない・・」。仰天しながらも福田は、医者になれという父に反発している事、目的がお金儲けでしかない事が我慢できない事・・などを告げる。そしてポツリと「私の事なんか何も考えてない・・」。自分はイラストレーターになりたいのだが、でも・・「どうせ無理だもん!!」。この一言に、それまで優しかった鶴瓶が激しく怒り始めた。「どうせ無理!なんて言うな!!自分の個性を大事にしてやれば・・」。福田もヒートアップ「私の個性って何?私にできる事って何?」。この強烈な反撃に、鶴瓶!大ピンチ!!「自分がしたいと思う事が個性や。サユリも逃げているんじゃないか・・」「私にはムリ!!できない!!!」。鶴瓶は、優しく丁寧に、ゆっくりと話しを進めていく「弱い祖父のままでなく、おじいちゃんも頑張るから!いっしょにお父さんに正面からぶつかろう!おじいちゃんはお前の味方や。絶対に守ったる。だから、人を睨むな。優しい目でいてほしい・・」。鶴瓶のセリフに割り込むように「遊園地、行きたい!」と福田。突然のことばに、鶴瓶の目にも涙がにじむ「わかった、行こう」。こっくり笑顔で頷く福田。「でもなァ、ジェットコースターはなァ・・」「じゃあ観覧車・・」。心で通じ合った孫と祖父の感動物語が完成。それにしても、12歳という年齢の事なんか忘れさせる、見事なやりとりに、スタジオ中が大喝采となった。
番組紹介

笑福亭鶴瓶とゲストがその日に知らされるセットの中で、台本(=スジ)ナシ・打合せナシ・NGナシのぶっつけ本番で“即興ドラマ”を演じるバラエティ番組「スジナシ」。1998年にCBCテレビで放送を開始し、2011年からは番組名を「鶴瓶のスジナシ」に。進行役にフリーアナウンサーの中井美穂さんが加わりました。その後、2014年に番組は終了し、現在は定期的に舞台公演が開かれています。
その魅力は、意外なストーリー展開や、想像を絶する結末など、台本が無いからこそ生み出される多様なドラマ。お互いの意思が上手く通じ合ったことで生まれた名作や意思の疎通が出来なかったことで生まれた快作…絶対に先がよめないハラハラドキドキ感で多くの人の支持を得てきました。
そんなスジナシの名作・傑作選がYouTubeにて再び楽しめることになりました。毎週金曜20時に1話ずつ追加されていきます。是非ご期待ください。