『とんでもポリスは天然パーマ』片桐仁 (スジナシ)
「とんでもポリスは天然パーマ」
今回のゲストは片桐仁さん。芸人としても俳優としても大活躍。衣装は『警官』だが、一見怪しい警察官である。そんな片桐さんを見て、鶴瓶さんは「職質は・・・?」と聞くと、片桐さんは「一日に二回されたことあります」とスタジオを笑いに包んだ。スタートはお二人とも板付きで、交番の机に座っている。
片桐は「ねぇ、銭湯閉まっちゃうよ?」と仕掛けると、鶴瓶は「財布が届いてるって聞いたから来たんですよ・・・」と返答。鶴瓶は銭湯の途中で財布を落とし、それを取りに来た人、片桐は衣装通り警察官のようだ。片桐は「財布なんて届いてないですよ?」とお茶を注ぐと、なんとそれを自分で飲み始めた。非常識な行動に、鶴瓶は「おかしいでしょ」とつっこむ。警察官とは思えない行動である。
鶴瓶は「本当にないんですか?」と疑っているようだが、片桐は「ないって!!おまわりさんだから!!ないって!!」と意味不明な発言。鶴瓶が疑っているのには理由があった。この交番には『高橋』という人が勤めていたようだが、最近片桐に代わった。警察官らしからぬ行動に加え、長髪にパーマ。疑われてもおかしくはない。鶴瓶は「おたくなんてお名前ですか?」と聞くと、片桐は胸ポケットから警察手帳を取り出す。それを見た片桐の動きは一瞬止まり「高橋です」と名乗る。名前を名乗るのに戸惑うのは怪しい。実は、警察手帳に名前が書いてあると思った片桐だったが、書いていなかったのだ。そして反射的に、前任の高橋さんと同じ名前を名乗ったのだ。
怪しい警察官ではあるが、片桐は遺失物届けを書き始める。片桐は名前、物品、形とそれっぽいことを聞いていく。鶴瓶が落としたのは黒の二つ折りの財布。ドクロのマークがついたものだ。それを聞いた片桐は「あのー領収書がたくさん入ったやつ?」と、まるで心当たりがあるような発言。「ここにはない!!」と断言した警察官の言葉とは思えない。鶴瓶は「え?」と驚くと、片桐は「かなー?」と首を傾げてごまかす。これをきっかけに、片桐はどんどんボロを出していく。
鶴瓶が「領収書は7万円分くらい入ってました」と言うと、片桐は「7万円は入ってなかったなー」と答える。完全に財布の中身を知っている。驚いた鶴瓶は「なんで知ってるんですか?」と聞くが、片桐は「そんなに持ち歩かないでしょ」とごまかす。続けて片桐は「戻ってくるかなー3万」と言いながら、書類に記入する。しかし鶴瓶は「おいっ!!」とメチャクチャな警察官に怒る。7万を3万と書くのは、なにか理由があるに決まっている。ボロを出し続ける警察官に、鶴瓶の疑いは確信に変わった。片桐は我に返り、書類を書き直すと、何もなかったように質問を続ける。
鶴瓶は「あとカードが入ってました。クレジットカード、TSUTAYAのカード・・・」と他の中身を挙げ始めると、片桐は「あとスターバックスのカードも入ってました」と鶴瓶の続きを言い始める。鶴瓶が片桐の持っていた書類を自然に奪うと、片桐は「あと名刺が何枚かと・・・神社のお守り」と完全に立場逆転。片桐の方が、鶴瓶の財布の中身を知っている。そして鶴瓶はそれを書類に書き留める。まるでコントを見ているかのような流れだ。片桐は「しまった」という感じでボードを奪い返すが、鶴瓶は「おかしいと思ってたんや」と立ち上がる。釣られて片桐も立ち上がると、鶴瓶との距離が近づかないように左右に逃げる。鶴瓶が「おまわりさん!!」と大声で叫ぶと、中井さんのOKコール。
片桐さんは『天パで長髪の警察官』という不自然な格好であったが、ドラマは『片桐さんが怪しい人物になる』という自然な流れであった。事情聴取をする立場が逆転したときの流れを、鶴瓶さんは「メチャクチャ自然やろ!!さすが芸人や」とベタ褒めだ。まるでコントのようなドラマに、プレビュートークでは笑いが絶えなかった。