『ミナコの恋人』浅利陽介 (スジナシ)
「ミナコの恋人」
今回のゲストは浅利陽介さん。浅利さんは、鶴瓶さんとドラマで共演されたことがあるそう。今回の舞台はスジナシ、台本は存在しない形での共演だ。浅利さんは入ってくると「やってる人は緊張するんだろうなーと思って見てました」と、スジナシに対する余裕を見せた。一体どんなドラマが出来上がるのか。スタートは鶴瓶さんが板付き、浅利さんがフレームインだ。
浅利はつなぎ姿で入ってくる。いかにも『便利屋』といった感じだ。カウンターで立っている鶴瓶を見ると、浅利は「どうしたの?座ってよ」と仕掛ける。鶴瓶は「苦情の電話ばっかりかかってきたでー」と不機嫌そうだ。鶴瓶は、この便利屋の留守番をしていたのだ。浅利はこの便利屋を経営している男。浅利はソファに座ると「苦情って、この前アヒル探してたんだけど・・・それかな?」と言う。浅利はアヒル探しの依頼を受けていたが、そのアヒルはひかれてしまっていた。それを依頼主には言えずにいたが、時間が経ちクレームになったのだ。鶴瓶は「何でこの仕事やろうと思ったんや?」と、浅利の仕事ぶりにうんざりしているようだ。
苦情の電話はこれだけではなかった。ゴキブリ駆除の依頼に対するクレームも。浅利は「殺虫剤持って行ったんだけど、全然死なねーの」と笑いながら説明する。さらに浅利は「結局手で取って袋に入れたんだけど、その袋あるけど見る?」と言い出すが、鶴瓶は「見せんでええ!!」と驚きの発言につっこむ。他にも『悩み相談の電話で自分の悩みを相談をした』や『枝切りの依頼で木の幹を切った』など、便利屋としては考えられないクレームばかり。鶴瓶は「これじゃ何も出来てない屋やないか」と浅利を叱責する。
そしてティッシュ配りのクレームもきていた。鶴瓶が「どんな配り方しとんのや!!やってみ!!」と振ると、浅利は「お願いしまーす」とやる気のない口調でやってみせる。相手の目も見ずに、やる気も感じられない。呆れた鶴瓶は手本を見せる。鶴瓶は満面の笑みでティッシュを突き出すように渡す。浅利がそれを真似すると、鶴瓶は「ええやないか」と大絶賛。二人は仲良く向き合ってティッシュ配りの練習をする。調子に乗った浅利は「これで女の子にモテるかな?」と言うが、鶴瓶は「仕事に私的なことを持ち込むな」と再び不機嫌になる。鶴瓶と浅利の父親は知り合いのようで、鶴瓶は「やる気のある息子を頼む」と父親から言われ、仕事がなかった浅利の面倒を見た。そしてこの便利屋が出来たのだ。しかし浅利の仕事に対する姿勢に、鶴瓶は完全に呆れていた。
すると浅利は「家族関係のことで相談がある」と急に真剣な顔つき。鶴瓶が「なんや?」と言うと、浅利は「娘のミナコさん・・・お付き合いさせてもらってます」と告白。鶴瓶は驚いているが「ミナコって・・・41やで?」と半笑いで言う。しかもミナコは子持ちで、離婚経験が3度もあった。さらに鶴瓶は「体重も85kgって言ってるけど・・・多分90kgあるで」と架空のミナコを形成していく。もはやミナコの人物像で遊んでいる。
しかし、娘が心配な鶴瓶が「ミナコと関係はあんのか?」と聞くと、浅利は「あります。こういう感じかな?」と鶴瓶の胸を触る。あまりに過激な行動に、鶴瓶は浅利をビンタすると「肉体的な関係だけで付き合ってんのか!!」と怒る。しかし浅利の気持ちは本物だった。浅利は「違います!!」と力強く答えると「娘さんと結婚したいんだ!!」と続ける。
浅利の想いを知った鶴瓶は「それなら解決してこい!!全部!!」と叫ぶ。浅利のもとにきたクレームを全て解決することが、結婚を認める条件だ。浅利は「はい!!」と大きな声で返事をすると、デスクに向かい仕事を始める。まず最初は『悩み相談』の依頼だ。鶴瓶は依頼主になりきり、浅利に電話をかける。鶴瓶は「あのー人と話すのが苦手なんです」と相談すると、浅利は「実は僕もなんですよ」と答える。それを聞いた鶴瓶は「ええ!!それええで!!」と高評価。続いては別のパターン。鶴瓶が「おい!!俺は人に怒りたいんだ!!」と怒りながら電話をすると、浅利は「何でおこってんだバカやろーー!!」と叫ぶ。ここで中井さんのOKコール。
浅利さんと鶴瓶さんは、とても愉快なドラマを築き上げた。浅利さんは緊張を感じさせない受け答えであったが、プレビュートークでは「セットに立った瞬間、頭が真っ白になりました!!なんか魔物が住んでますね」と、ドラマ直前で緊張していたことを明かした。スジナシに住む魔物の恐ろしさは、演じた人にしか分からないのだ。