浮世絵の新たな楽しみ方。大人もハマる絵本「うごく浮世絵!?」
江戸時代に栄えた、人々の暮らしや風景、芸能などを描いた絵画「浮世絵」。9月16日放送のCBCラジオ『ドラ魂キング』では、宮部和裕アナウンサーが『うごく浮世絵!?』(よぐち たかお 作/アーサー・ビナード 英文:福音館書店)を紹介しました。誰もが知っているあの浮世絵が動いて見えるそうです。いったいどうなっているのでしょうか?(画像はイメージです/写真AC)
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浮世絵とは江戸時代から明治にかけて描かれた日本独特の風俗画です。風景画、美人画、役者絵、妖怪など題材は様々です。中でも木版画は庶民に愛されました。
宮部「江戸時代は今でいうブロマイド。憧れの役者の絵を手元に持ったり飾れるように絵葉書のようなものになって庶民の人気を集めていたんです」
浮世絵は19世紀後半、「ジャポニズム」としてヨーロッパで一大ブームを巻き起こし、ゴッホ、モネ、ドガなどに影響を与えました。
引き寄せられちゃう
『うごく浮世絵!?』は日本語とともに海外の人にもわかるよう英文も併記されています。
背表紙の後ろのカバーに入っている付属のマジックフィルムを絵に当てて動かすと、下の絵が動くように見える体験型絵本「びじゅつのゆうえんちシリーズ」の一冊。
マジックフィルムはちょうど1ページ分のサイズ。基本透明なんですが、黒色の細かな格子柄が入っています。
「こどもの頃、雑誌の付録でアイドルが動くってありませんでした?この場合は江戸時代の浮世絵。生きているように動くのでぐぐっと引き寄せられちゃうんです」
歌舞伎役者が動く
本書22ページに掲載されているのは、東洲斎写楽の「三代目大谷鬼次の江戸兵衛」。
胸から上。右に向かって、歌舞伎役者が顎を突き出して眉と目で見得を切る決めポーズ。両方の手は胸の前に差し出すような形で出ています。
左右全ての指が目いっぱいぐっと広げられています。
そこには作者よぐちさんの言葉。「う~んじっとしていられな~い」。もちろんこれは英語でも書かれています。
マジックフィルムを歌舞伎役者の横顔に重ねてみると、書かれている通りに役者が動いて見えるそうです。
風景も動く
14ページにある歌川広重の名所江戸百景「両国花火」。
隅田川にかかる両国橋。川面には屋形船も出ています。上空には花火の軌跡とパチパチと瞬いている花火の広がりが描かれています。
風景画の上にマジックフィルムを重ねると、花火がまたたくように動くとか。
宮部「去っていった夏をもう一度思い出させてくれるような気分。思わず『たまや~。かぎや~』って言いたくなりそう。花火が動くだけじゃなくてまるで音も聞こえてきそうなんです」
富士山は動かないけど
クライマックスは30ページ。葛飾北斎の富嶽三十六景から「凱風快晴」。お馴染みの通称「赤富士」です。
マジックフィルムを重ねて動かしても富士山は動きませんが、その向こうの雲や左下に広がる裾野が動いて見えるそうです。
宮部「作品ごとに動きを工夫してみてください。浮世絵の美しさとはまた別の魅力を発見できます」
(尾関)
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