弾き終わるのは2640年?世界一長いパイプオルガンの演奏
ドイツのある街で、「世界一ゆっくり進む曲」がパイプオルガンで演奏されているのをご存知でしょうか。その曲には「可能な限りゆっくり」という演奏の指示がされているそうです。2000年に始まったこのプロジェクトによると、なんと今後600年以上かけて演奏が行われる予定になっています。9月9日放送のCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、つボイノリオと小高直子アナウンサーが「世界一ゆっくり進む曲」について語ります。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴くオルガンの歴史にちなんだ演奏期間
小高「演奏開始から25年が経過しました」
つボイ「演奏開始から25年って、どういうこと?」
演奏されている楽曲は、アメリカの音楽家ジョン・ケージが作曲した『As Slow As Possible (ASLSP)』という現代音楽のオルガン版。
演奏にあたり、「可能な限りゆっくり」という奇妙な速度指定がされています。
この演奏プロジェクトは2000年9月5日に始まりました。
オルガンが誕生したのは、1361年。
ドイツ東部のハルバーシュタットという街の大聖堂に大規模なモダン・オルガンが設置されたその年から、2000年までに639年経っていました。
このことから、音楽家や演奏者たちが現代のオルガンの寿命などを考慮したうえで、その後「639年」かけて演奏することを話し合って決めたのだそう。
つボイ「ということは、25年でも長いなと思いましたが…まだ、あと614年あるということですか?」
小高「そうなんです」
最初の1年半は無音?
ハルバーシュタットの教会で演奏が始まったこの曲、実は最初の1年半は「休符」なのだそう。
小高「休符だからおやすみ。演奏しない、というのが最初の1年半。無音」
つボイ「さっさとやったら?」
小高「演奏は始まってる」
つボイ「無音も音楽の一部ということは認識していますが、気の長い話やわ、これは」
演奏されているかどうか、見ただけではわからないかもしれません。音が出始めてからは、電動送風機で空気を送り続けています。
数年に一度、和音が変わる日は「コードチェンジ」と呼ばれるそう。この日ばかりは教会に大勢のお客さんが集まり、パイプを外したり、新しいパイプを追加して音を変える作業が行われます。
最近では、8月5日に2年半ぶり17回目の「コードチェンジ」がありました。
ちなみに演奏者は座っていません。
つボイ「どういうことですか?自動演奏?」
小高「そんなに長い間、座っていたらビックリするじゃないですか」
演奏終了に必要なのは「持続可能性」
つボイ「いっぺん行ってみたいですね。そこの教会」
小高「次の『チェンジ』は来年の10月5日だそうですよ。行ってみますか?」
つボイ「行くならその日か。休符の日は絶対行ったらあかん」
演奏終了の予定は2640年です。
つボイ「音楽界のガウディといってもいい。気の長い話やなぁ!」
この曲を最後まで演奏するためには、今後600年以上、オルガンが平和に音を出し続けられること、メンテナンスの技術が継承されること、街に人が住み続けられること、電力が持続すること、などが必要と言われています。
神聖な音色が響く教会はまさに平和の象徴。
今の平和が続き、パイプオルガンが末永く演奏され続けることを願う二人でした。
(nachtm)
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