知ってますか?その言葉、実は仏教用語なんです
仏像を見るのを趣味の一つとしているCBCアナウンサーの佐藤楠大。4月2日に出演したCBCラジオ『ドラ魂キング』では、身近に使っている言葉の中で、元は仏教用語だった言葉を三つ紹介します。
関連リンク
この記事をradiko(ラジコ)で聴く社会人の基本
佐藤「こんにちは。おはようございます。社会人として基本ですよ。と言うか生きていく上での基本。これをまとめて挨拶。この『挨拶』、実は仏教用語から来ています」
「挨」も「拶」もどちらも漢字で「押す」とか「迫る」と言う意味。元々は群衆が他を押しのけて進むと言う意味があるそうです。
挨拶は仏教の一派である禅宗から出た言葉。相手の悟りの浅い深いを図るために質問問答をすることを挨拶と言ったそうです。
佐藤「この教えをわかってますか?みたいなやりとりを挨拶。もともとの意味は押す、迫る。だから『わかってるんですか?』と言うような、圧をかける意味でもあったんですよ」
出会いは試されている
禅宗で「挨拶」とは、相手に問答を仕掛けていくことだとか。
日本ではそれが転じて、応答や返礼の意味に用いられるようになり、最終的に今のように出会い、別れ、親愛の言葉やいろんな動作を一般的に挨拶と言うようになったとのことです。
佐藤「だから新社会人が、挨拶をされて挨拶が返って来なかったら、『ああそういう人なんだな』と思われるわけです。これ、試されてるんです」
禅宗と言うと「禅問答」が有名。修行中の弟子に向けて師匠から出される「公案」と呼ばれる質疑応答のこと。
公案を重ねることで師匠は弟子を真理に近づけます。これがまさに「挨拶」でした。
方向は逆で意味は同じ
佐藤「偉くなりたいとかもっと上に行きたいと言う意味で使う『出世』。世に出ると書いて出世と読みます」
一般的に会社や組織の中で昇進して、地位や肩書がつくことを指しますが、これも実は仏教用語が基になっているそうです。
ただし仏教における意味はそれとは異なります。世間、世俗を離れて仏の道に入ることを意味しているので、現在使っている「上の立場になる」とは少し違う意味。
「世間」という言葉も仏教用語。古代中国では「世間」とは煩悩が渦巻く迷いの世界という意味で使われていたそうです。
仏教でいうところの「出世」は、煩悩の世界を破って欲望から離れた悟りの境地に入ることを指していたわけです。
佐藤「煩悩から解放されて仏門に入って行く人は尊敬されていたので、いま使っている方向性が逆になるかもしれませんが、どんどん偉い立場になっていくと言う意味では同じです」
現代において偉くなることは、金の力や権力が身につくことを意味します。煩悩を捨てていくこととは真逆です。
どう訳す?
佐藤「三つ目は『大丈夫』。意味は危なげがなく安心できる様、強くてしっかりしている様…意味でいうと難しい?大丈夫です(笑)。わかりやすく説明します」
「大丈夫」は、もともと仏教の本拠地・古代インドにルーツを持つ言葉。
古代インドで使われていたサンスクリット語に「マハー・プルーシャ」という単語があったそうです。意味は「偉大な人」。つまりマハー・プルーシャとはお釈迦様や菩薩のことを指す言葉です。
このインドの言葉が中国に入ったとき、現地では徳の備わった人を「丈夫」と呼んでいたので、これを当てはめることになったとか。
古代からの安心感
ただ「丈夫」という言葉は、一般的に誰にでも使えました。
さすがに菩薩やお釈迦様に使う言葉なのでワンランク上げ、より称える意味で「大」がついて「大丈夫」となったとか。
これが現代では「間違いない、問題ない、しっかりしている」などの意味で使われるようになりました。
佐藤「それは菩薩の与える安心感。大丈夫(菩薩)に願っていれば安心だよね、という意味で今の使われ方になったんじゃないかという説があります」
仏教用語に由来し、現在も使われている言葉は他にもたくさんあり、玄関」「くしゃみ」「こたつ」などを挙げた佐藤。今後このコーナーで紹介していくとまとめました。
(尾関)
番組紹介
読んで聴く、新しい習慣。番組内容を編集した記事からラジオ番組を聴いていただける”RadiChubu”。名古屋を拠点とするCBCラジオの番組と連動した、中部地方ならではの記事を配信する情報サイトです。



