注意!そこでドローンは飛ばせません。「ドローン規正法改正案」。
3月24日、政府は小型無人機ドローンの飛行規制を強化するためドローン規正法の改正案を閣議決定しました。この改正案は現在国会に提出され、成立すれば公布から20日後に施行されます。ドローンをとりまくルールはどのように変わろうとしているのでしょうか?3月31日放送の『CBCラジオ #プラス!』では、アディーレ法律事務所の正木裕美弁護士が、この改正について解説します。聞き手は西村俊仁アナウンサーです。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴く法整備のきっかけ
ドローンはあっという間に世の中に広まり、様々な産業で活用されています。世界的に見ると、ロシアとウクライナ、イランとイスラエル・アメリカという戦争の中でも使われています。必ずしも平和的な利用と言えない状況です。
これが法改正に影響しているのでしょうか?
正木「しています。ドローンの性能がよくなって犯罪等に使われる懸念がかなり高まっています」
まず、ドローン規正法はどういったことで作られたのでしょうか?
正木「ドローン規正法を作らなくてはいけないという機運が高まったのが、2015年4月に首相官邸の屋上で所有者不明のドローンが発見されたという報道です。これで大騒ぎになりました。
ドローンの悪用によって重要施設に爆発物などが投下されるおそれがある。重要施設に直接衝突してくるとか、内部に誰かがいる場合銃器などを空輸して運んで悪用されたり、様々悪用できてしまうのがドローンです。
それが首相官邸に見つかってしまったということで、そこが危惧されて、議員立法で緊急的な対策として施行され2016年に作られたのがドローン規制法です」
規制の対象
この法において、どんな建物にどういう規制がかかっていますか。
正木「国の重要な施設の上空、これをレッドゾーンといいます、その部分と重要な施設の周囲300m、これをイエローゾーンといいます、ここに対しての規制を及ぼそうというのがドローン規正法です。
具体的にどんな施設かというと、国会議事堂、首相官邸、最高裁、皇居、外国の大使館、自衛隊の関連施設、在日米軍の施設、空港、原子力事業所とか、国の中枢を担うような重要な施設、ここの周囲が対象となっていて、重要施設の上空とその周囲300mでは、ドローンを飛ばすことが原則禁止されています」
安全と経済活動のバランス
政府に関係するレッドゾーンだけでなく、民間でも飛ばしてほしくないところもありますね。
正木「実際不安になる方もいらっしゃると思います。一方、ドローンは安全保障の面でも重要である反面、国民の経済活動でもすごく重視されるものになっています。
例えば農業で薬品を散布したり、インフラの点検整備にも使われている、警備、測量にも使われる。テレビ局でも空撮はドローンが多いですね。オリンピックなど、あの映像はドローンでないと撮れません。国民の生活に密着したものになっているので、すべて規制するとそこに影響が出てきます。
安全保障と経済活動とどういうバランスをとるかが大切になってきます」
ドローンの進化
正木「ドローンはすごく飛躍的に性能が向上しています。この10年でもかなり進化しました。10年前はドローンは時速50km程度でしたが、現在は時速70ー80kmから、海外製では時速150kmが出る高速のものもできています。
無線で飛ばせる範囲は、今は最大10km、携帯の電波を使えば、全国にも飛ばせるような技術の進化もしています。
運べるものとしては兵器がのせられる状況で、現在30kgも運べるようになっています。銃を乗せてオートで狙撃することもできるようになってしまっていて、技術の進歩によって危険性も爆発的に上がっています。
当時は重要施設は300mと規制範囲をしていましたが、今回、それではさすがに対処ができないということで、法改正によって重要施設の1kmをイエローゾーンとして、飛ばせない範囲として拡大することになっています。これからの進化によってはさらに範囲が広がることは十分ありうると思います」
変わっていく法を守る
ドローンが進化すれば、この法律もどんどん変えていかないと時代にフィットしなくなりますね。
正木「まさにそうです。どんどん見直しもしないといけないし、国際情勢にも対応していかないと、日本が守れないとなっていきます。
一方、いま経済活動でドローンを使っている方も、法律でどう規制されているか、その都度確認をして法律に触れないようにしないといけません。
どの地域が規制されているかは国土地理院のホームページで確認できます。改正後、どこが飛ばせないか、ちゃんと見ないと危険です。規制に触れないようにどう活用していくか、頭が痛いところです」
(みず)
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