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専門医が解説!「ぎっくり腰」の対処法と予防法

専門医が解説!「ぎっくり腰」の対処法と予防法

毎週木曜日の『CBCラジオ #プラス!』では、多治見スマートクリニックの福田誠先生が、腰を中心とした健康情報を紹介しています。7月3日の放送では「ぎっくり腰」について。対処法や予防法を紹介しました。

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ぎっくり腰はなぜ起きる?

福田先生によると、ぎっくり腰は医学的には「急性腰痛症」と呼ばれ、腰椎まわりの筋肉や靭帯などの軟部組織が、急な動作や普段しない姿勢によって引き伸ばされたり損傷を受けることで炎症が起き、強い痛みを伴う状態です。

先生自身も、朝顔を洗おうとして前かがみになった際にぎっくり腰になった経験があるそうで、「40歳を過ぎると特に注意が必要ですよ」と語りました。

ぎっくり腰の約85%以上は「非特異的腰痛」といわれ、画像検査では明確な異常が確認されないことが多いといいます。
これは筋肉や靭帯の炎症、一時的な機能障害が原因であるため、MRIでも異常が見られないケースが多いとのことです。

対処法は

ぎっくり腰の対処法としてまず大切なのは「セルフメディケーション(自己管理)」のスキルを身につけることです。

ぎっくり腰になった場合は、48~72時間ほど冷やして安静にすることが基本。
保冷剤や湿布を使って患部を冷やすとよいそうです。

ただし、冷やしすぎも逆効果になるため、痛みが和らいできたら、できるだけ早く日常生活に戻すことが重要です。
ウォーキングや軽い体操などで身体を動かすことが、回復を早めるポイントになるとのこと。

福田「じっとしていれば治るというわけではなく、回復を早めるポイントも大体2~3日後にあるんですよ」

一部では「温めた方がいい」という意見もありますが、福田先生によると「この点については今も議論が続いている」とのことです。
最近では「熱がある時は冷やし、その後に温め、さらにまた冷やし、温める」というサイクルを繰り返すケア方法が効果的とされています。

別の病気が潜んでいる?

ぎっくり腰の痛みが脚の方まで広がる場合、他の病気の可能性もあるといいます。
例えば、椎間板ヘルニアによる神経圧迫や、尿路結石などが腰痛の原因になるケースもあるそうです。

さらに腰痛とともに発熱がある場合には、腰の筋肉に菌が感染している可能性も。
また、高血圧の持病がある人がぎっくり腰になった際には、大動脈解離といった命に関わる病気の可能性もあると警告しています。

福田「いろんな病気が含まれているので、全部がぎっくり腰とは思っちゃいけないんですけど、いろんなことを観察しながら医療機関を受診することも大事ですね」

脚にビリビリと痺れるような痛みを感じた場合は、MRIやレントゲンで原因が特定できることもあるので、早めの検査が勧められます。

再発予防は

ぎっくり腰を繰り返さないためには、腰のまわりにある体幹(インナーマッスル)の筋力を鍛えること、そして日常動作の工夫が重要です。

インナーマッスルを強化することで、腰椎全体の安定性が増します。
例えば「腰を丸めずに座る」といった基本的な動作を見直すだけでも、再発予防につながるとのことです。

ぎっくり腰は突然起こるため驚きも大きいですが、数日から1週間で自然に回復します。
しかし繰り返すようであれば、筋力低下や動作の習慣が原因かもしれません。

福田「痛みを恐れすぎず、正しい知識と予防法で腰を守っていきましょう」
(ランチョンマット先輩)
 

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