秘伝のたれで2日間かけて煮込んだ「長岡黒いなり」

『CBCラジオ #プラス!』の「日本全国にプラス!」では今、全国に起こっている話題を取り上げます。5月20日の放送で取り上げたのは、新潟県長岡市の「長岡黒いなり」です。光山雄一朗アナウンサーが長岡市の老舗豆腐店吉田屋の専務の佐藤さんに伺いました。
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「長岡黒いなり」について、「色が濃くて黒い照りツヤが特徴の油揚げです。食べると口いっぱいに甘じょっぱさが広がっておいしいです」と説明する佐藤さん。
スタジオに届いた長岡黒いなりは、まさに色は黒くてしっかりとした茶色。
味もしっかりついていて、こくがある油揚げです。見た目ほど味付けは濃くなく「甘みとお醤油の味がちょうどいい」と光山。なぜ黒いのでしょうか?
佐藤さん「種子島産のキビ砂糖と醤油に、長年継ぎ足して使用しているたれで2日間煮込むことでこのような色合いになりました」
こだわりの製法
どうやって長岡黒いなりを作るのでしょうか?
佐藤さん「当店では油揚げを製造しています。新潟県産大豆使用の生地をうまみのあるなたね油で揚げています。半分に切って、手作業で開き、油抜きのために大きな鍋で下茹でします。もみ洗いを4回繰り返したところに、新潟県産の醤油、種子島産の砂糖と長年継ぎ足して使用しているたれを入れて煮込みます。
火を止めた後ひと晩おいて、翌朝から再度煮込み、たれを煮詰めてツヤが出たところで火を止めて完成です。最後の数分でツヤがでますので、こちらの見極めが重要です。手間をかけることでおいしく仕上がります」
明治時代から続く味
黒いなりを作り始めたきっかけを語る佐藤さん。
佐藤さん「もともとは明治時代に山澤屋さんという屋台から始めたお寿司屋さんがあり、こちらが始められたものです。
弊社が油揚げの製造卸売をしていて、山澤屋さんが味付けして稲荷寿司を製造していました」
今から15年ほど前、山澤屋が閉店する際に、吉田屋で継いで欲しいと依頼されたとか。
佐藤さん「辞めてしまうのは簡単なことですが、せっかくここまで続いた歴史を途絶えさせてはもったいないと、この味を残したいという使命感があります。
地元のみなさんはもちろん、市外、県外のお客様もいます。受け継いで15年ほど経っていますので、皆様に認知されてきているのではないかと思っています」
インターネット販売の他、実は東海エリアでも豊橋市にあるSHIKISAi豊橋曙店で販売されているそうです。
(みず)
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