お米は農家から買うと美味しい?その意外な理由
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米の価格高騰が続く中、農林水産省は政府の備蓄米21万トンを市場に放出する方針を正式に発表しました。米の流通の円滑化を目的に、政府が備蓄米を放出するのは今回が初めてとのこと。価格がどう変動するかに、大きな注目が集まっています。2月17日放送のCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』には、この話題に関心を持ったリスナーから多くの投稿が寄せられました。つボイノリオと西村俊仁アナウンサーが投稿を紹介していきます。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴く令和の米騒動は続く
かねてより続く物価高騰に節約を余儀なくされている中、特に米の価格高騰は家計に大きなダメージを与えています。
そんな中発表された、政府の備蓄米放出。
米が品薄になった昨年、農林水産省は備蓄米の放出に低姿勢で、新米が本格的に出回れば価格は落ち着く見通しでした。
ところが蓋を開けてみれば予想は大きく外れ、政府の対応が遅れたことも相まって、人々の不満は一層募っています。
こんな投稿が寄せられました。
「令和5年、6年産の備蓄米の放出が決まりました。6年産米はともかく5年産米は値段が安かった記憶があるので、放出された際には当然販売価格は下がりますよね?それでも下がらないのなら、政府が儲けるんですか?業者が儲けるんですか?」(Aさん)
つボイ「だいたい古米、古々米になったら、元がどうであろうと安いですからね。その辺のところはちょっと期待したいですよね」
価格がどこまで下がるのかはいまだ不透明で、多くの人がその動向に注目しているようです。
お得で安心な定期便
こんな投稿が届きました。
「今年の秋の新米も心配で、定期便を申し込もうかと思ったら、今度はネットがつながりにくくなっていました」(Bさん)
つボイ「ネットで買う人なんかも殺到するわけや」
西村「去年の秋から冬にかけての米不足の時も、定期便頼んでる人の分はかろうじてあったんですよね。だから定期便頼んでる方は、そのままの価格で何とかキープできたと。でも店頭で買ってた人たちは、たちまち買えなくなってしまったんですよね」
米の定期便は、毎月一定の数量の米を自宅に届けてくれるサービスです。価格変動や在庫切れの心配がないため、最近は定期便の需要が高まっているようです。
Bさんの投稿は続きます。
「今の現状は、農家を守ってこなかった報いなのだと思います」(Bさん)
つボイ「農業人口がどんどん減っていってますからね」
西村「この1年の天候不順とかだけじゃなくてね」
農家減少の背景は単一的な理由では語れませんが、これまでに積み重ねてきたものの結果が現状だとBさんは考えているようです。
根本的解決は容易ではない
そしてやはり気になるのは価格について。
「備蓄米放出による価格の動向を経済の専門家が予想していましたが、5キロ3,000円台前半までしか下がらないだろうということです」(Cさん)
西村「あー、そんなに下がらないですね…」
備蓄米の放出はあくまでも対処療法であり、米の流通と価格の安定にはつながらないと指摘する声も。
つボイ「そもそもの米不足の原因。評論家の先生やらの意見をいろいろと聞いてても、みんな言ってることがバラバラで」
いったい何が本当なのかわからない、とつボイ。
それに対し西村は「要因はひとつではない」と言います。
西村「減反してしまったことで、そもそも生産量が少ないという部分もあり、天候不順や猛暑によるところもある。あるいは外国からの観光客、いわゆるインバウンドの方がコロナ明けから増えているので、単純に消費量が増えている節もありますよね」
複数の事情が絡み合っているため、現状打開の糸口も掴みにくいのではないでしょうか。
味も大切
米の価格が気になるところですが、つボイはただ安ければいいという考えではないようです。
つボイ「この頃はネット社会ですから、直接農家さんから買うこともできます。ただその価格は農協とかの値段よりも少し高いらしいです」
しかしつボイは、多少高くても農家から直接買いたいと考えているそう。
つボイ「なんでかというと農家さんが潤うし、お米の味は一枚田のお米がいいと言われていいるので」
同じ銘柄でも、複数の田んぼから集めて混ぜている米もあるのだとか。つボイいわく、多少銘柄が劣るとしても一枚田で作るお米の方が美味しいとのこと。
つボイ「おそらくですけど、お米の粒が均一なので、給水や熱の加わり方が一定になるのがいいのではないかと」
西村「確かにそうですよね。一枚田のお米って同じ水を使って同じ土で、同じ太陽の当たり方してますから」
同じ田んぼで取れたお米であれば、炊いたときに仕上がりにばらつきがなく美味しいようです。
現状ではつい価格にばかり意識が向いてしまいがちですが、味のことも考慮して気兼ねなく米が買えるようになってほしいと願うばかりです。
(吉村)
番組紹介
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