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8年ぶりの電子投票実施!メリット、デメリットは?

8年ぶりの電子投票実施!メリット、デメリットは?

手続きなど様々なことがデジタルに移行している昨今。12月22日には、全国で8年ぶりに電子投票が導入された選挙が行なわれました。では、電子投票によるメリットとデメリットとは一体なんでしょうか?翌23日の『CBCラジオ #プラス!』では、CBCアナウンサー光山雄一朗とつボイノリオがこの話題について意見を交わしました。

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タブレットを使った電子投票

大阪府の四条畷市の市長選と市議の補欠選挙が投開票され、電子投票が導入されました。
電子投票は2002年に施行された特例法で、自治体が条例を制定すれば地方選挙に限って実施できることになっています。

従来の投票は紙に鉛筆で候補者を書いて投票用紙を箱に入れますが、この電子投票は、本人確認をして投票スペースに行くと、普段置いてある紙や鉛筆のエリアにタブレットが置いてあります。
このタブレットに「候補者A」「候補者B」「候補者C」のように候補者別に名前が書いてあり、タッチペンでタッチをすれば投票完了です。

二重投票を防ぐために、投票が終わると画面にロックがかかるという仕組みになっています。 

USBメモリを使う理由

電子投票で使用するタブレットは刺してあるUSBメモリに情報を記録させ、そこから集計用のパソコンに持っていき、集まったデータを読み込んで集計をしていく流れです。

光山「そんなUSBメモリを挿して、はい抜いて、集計用のパソコンにまた挿す。そんな面倒くさいことしなくても、ネットワークを繋げておけばいいじゃないって思った方いるかもしれませんが」

実は過去にこのネットワークを繋いだ際、サーバーが過熱し投票できなくなってしまった事例があるようです。
それが2003年の岐阜の市議選。
のちに裁判所で選挙無効が確定したため、今回、USBメモリを使用することになったそうです。

メリットは

電子投票の最大のメリットは、無効票が無くなること。

今回の四条畷市の導入も、投票用紙に書き間違いなどが起きて無効票になってしまう票をなくし、有権者の意思を明確にするために決めたという経緯があります。

実際に電子投票で投票した視力が悪い高齢の方は、投票用紙に候補者の名前を書くときに書き間違えていないか不安になるそうです。
しかし「電子投票だと画面に名前が大きく出るので簡単だった」という評価もあり、有権者の不安も払拭させることができたとか。

他にもメリットは作業量の面でも生まれました。
紙で投票する場合、開票作業する際に体育館など広い場所で紙を広げて作業しますが、電子投票だとスペースが狭くても作業ができます。
実際に四條畷市では前回の選挙から部屋を4分の1に縮小でき、作業に当たる職員も前回に比べて3分の1の人数に減らすことができました。

電子投票にすることで作業量が減る部分もメリットです。 

デメリットは

8年ぶりとなった電子投票。
良いところもある一方で、システムトラブルや多額の費用の懸念が根強いため、あまり実施されていないというのです。

まずは費用の面。
四条畷市の前回の選挙では、職員の時間外手当や設営費などで1660万円ほどかかりました。しかし電子投票で行なった今回、タブレットの委託料だけで費用は4500万円にのぼります。

光山「多分またここからどんどんどんどん金額が加わるので、やっぱりこの費用としてのデメリットっていうのはあるんだなというのも感じます」

次にシステムトラブル。
まだまだ発展途上のシステムのため、今後、岐阜の市議選のようなトラブルも生まれる可能性は十分にあります。

またつボイは不正の懸念を示しました。

つボイ「USBをですね、自分で持ってってですね、ほいで向こうのやつを抜いて、自分のやっぱ好きな候補者のデータをちょっと入れといてというような」

デジタルは不正と隣り合わせ。
電子投票のデメリットや懸念点をどう解消していくのかが求められます。

投票用紙の秘密

つボイは電子投票によって、ひとつ楽しみがなくなることを憂いていました。

投票用紙はリポ紙と言われる特殊な素材でできており、紙を折って投票箱に入れても、集計しやすいように投票箱の中でふわっと開くようになっています。

つボイ「それを楽しみにしていく人もおるわけですね。リポ紙折ってみたいという、その楽しみはちょっとなくなりましたね(笑)」

便利になる電子投票の普及を願いますが、その前に一度、開く投票用紙を試してみたいところです。
(ランチョンマット先輩)
 

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