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トランプが4年ぶりに大統領に返り咲き。日本への影響は?

トランプが4年ぶりに大統領に返り咲き。日本への影響は?

11月5日、アメリカ大統領選挙が行われ、共和党のドナルド・トランプ氏が民主党のカマラ・ハリス氏を破り、4年ぶりに大統領の座に返り咲きました。トランプ氏の勝利は日本へはどのような影響が出るのでしょうか?9日放送のCBCラジオ『大石邦彦のNOW ON SHARE!』では、CBC論説室の大石邦彦アナウンサーが大統領選、及び日本への影響について解説します。

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激戦州をすべて制しての圧勝

共和党のトランプ元大統領に対し、女性、そしてアジア系として初めて挑んだ民主党のハリス氏の一騎打ちに。

結果はハリス氏が敗れ、かなり早い段階でトランプ氏が勝利宣言をするという結末になりました。

大石「最後の最後でこうなったと。あれを見たときにまだ信じられなくて…4年前は勝者が判明したのが4日後でしたから」

前回の選挙は接戦で、ペンシルベニア州の開票に時間がかかっていました。

大石「勝利宣言、あんな早くていいのかな?って思いましたけど」

民主党が強い州と、共和党が強い州を除くと、注目が集まっていたのは7つの激戦州でした。

大石「どっちが取るのか?ここが最大の焦点だったんですけども」

蓋を開けてみると、すべての激戦州を共和党が制する圧勝劇に。
獲得選挙人の数はトランプ氏が294、ハリス氏が223でした。

アメリカの選挙報道はわかりにくいと感じた大石。
面積の広い州はその多くが共和党支持のため、アメリカ合衆国の地図が赤に染まって見えるのが常。
共和党が有利に見えますが、実際には選挙人の合計で決まります。

ハリス氏は飽きられてしまった?

今回は選挙人、得票数ともに共和党が完全勝利を収めましたが、以前から「もしトラ」「ほぼトラ」といった見方はありました。

銃撃事件もあり、弾道がもし数センチずれていたら立候補出来なかったかもしれない、と振り返る大石。

一方の民主党陣営は、7月にバイデン大統領が選挙戦から撤退。代わって急きょ登場したのがハリス氏でした。

大石「華やかに見えましたよね。ガラスの天井も破って『新しいアメリカを作ってくれるのではないか』という期待感もあった」

以後、メディアにほぼ毎日出続けたハリス氏。
圧倒的有利から始まってだんだん拮抗し、「やや優位」というのが直前の予想でした。
「結果的に見ている側の飽きも早かったのでは?」推察する大石。

大石「最後の最後で票が伸びなかった。『何か状況を変えてくれるのでは』というトランプさんへの期待感の方が上回ってしまった側面はあるのかなと」

予想される「2方向のシナリオ」とは

気になるのは日本への影響です。

大石「トランプさんって、やるんですよ」

公約は確実に実行するタイプのトランプ氏。
8年前の就任時には宣言通り国境に壁を作り、TPP(環太平洋パートナーシップ協定)から平然と離脱しました。

大石「やらないだろうって皆思っていた。やりましたからね。そういう意味では『やる人』なんですよ」

細尾忠生主任研究員(三菱UFJリサーチ&コンサルティング)に見解を伺った大石。
仮にハリス氏が当選していた場合は、そのままバイデン政権の継承になり、現状維持路線だったといいます。

一方トランプ氏が就任すると、2方向のシナリオが考えられるそうです。

ひとつは「アメリカ第一主義」の路線で、関税をぐっと引き上げてくる可能性。
逆に現実路線の場合は、極端な政策を敷かず、ドル高円安が進行する可能性があるそう。
現に選挙後に円安が進みましたが、輸出産業にとっては好ましい状況といえます。

いずれのシナリオに傾いたとしても、実行力の高いトランプ新政権。
日本への影響がどうなるか、今後の動きに要注目です。
(nachtm)
 

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