SDGsの目標、達成どころか停滞または後退。その理由は?
日本の食品ロスの削減目標が2022年度で達成できていたという報道がありましたが、その他SDGsにおける目標の達成状況はどうなっているのでしょうか?7月3日に放送されたCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、先日国連で発表された目標の達成状況について、つボイノリオと小高直子アナウンサーが紹介します。
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SDGsの目標は大きなものが17個、それぞれの目標の下には細かな目標があり、総数にするとなんと169個もあります。
6月28日、国連からこれらの目標の達成状況を含めた『SDGsに関する年次報告書2024年版』が発表されました。
小高「200以上の国と地域のデータに基づき、国際党系システムと連携して出された報告です。国連事務総長は『成績表で言うと、落第点です』ということでした」
つボイ「厳しいですね。非常によろしくない」
目標の169個のうち、評価可能な目標は135。そのうち、順調に達成に向けて進んでいるのは17%で、35%以上は停滞または後退しているという厳しい結果となりました。
予想以上に目標達成が厳しいことがうかがえる結果です。
戦争や紛争、気候変動は悪化の一途
世界のこどもの死亡率削減、HIVエイズ感染の予防などでは、進展が見られる一方で、気候変動、平和に関する目標については「今すぐ実現に向けた行動を起こす必要がある」との評価。
つボイ「ここ数年のニュースを見ていると、国際平和などでは後退しているという印象がとしか言いようがないですよね」
小高「そうですね。ロシアによるウクライナ侵攻、パレスチナとイスラエルの中東問題、アジアではミャンマーの緊迫した政治情勢や北朝鮮の度重なるミサイル発射など、戦争や紛争はなくなるどころか増えている感じがありますね」
戦争や紛争は、理不尽形で人の命が奪われるというだけでなく、兵器や武器の使用は大きなエネルギーを消費して大量の温室効果ガスを発生させるという一面もあるのです。
他にも、国家予算が戦争に回される影響でこどもたちの健康福祉や教育、大人にとっても経済などの予算が削られて子どもの死亡率が上がったり、充分な教育や格差支援などができなくなったりするという悪循環が起こります。
SDGsの目標達成まであと6年
その他にも大規模な干ばつや水害、ハリケーンの猛威など、世界中で気候変動が頻発する影響から、食料や飼料の価格が不安定となっています。
気候変動や地球温暖化に関して危機感が高まっている一方で、残念ながら温室効果ガス排出量は増加し続けており、実際の行動にはなかなか結び付いていません。
排出量目標に関して先進国と途上国間で大きな対立が起こっていると報じられています。
つボイ「ダイエットと同じで、少しずつ続ければ必ず実を結ぶという気持ちを持つことが大事ですね」
小高「SDGsは『2030年までに達成すべき目標』として掲げているのであと6年です。諦めるのではなく、自分にできることを見つけていかないといけませんね」
全ての目標を達成させるのは難しいかもしれませんが、できる限り目標達成に向けた努力を続け、少しでもいい状態で地球を次世代に引き継ぐことが私たちのできること、と締めくくった小高。
興味がある人は、一度細かい目標をネットなどで調べてみるといいかもしれませんね。
(葉月智世)