長身アナの笑顔がさわやか!岐阜県下呂市・萩原町の愛され和菓子を調査。売り切れ必至の期間限定商品!
その町以外ではあまり知られていないけど…地元の人はみんな知っている!その町で生まれ、町に根づく愛されフード。CBCアナウンサー2年目、神戸生まれ東京育ちの松本道弥アナが調査します。
今回は、岐阜県下呂市の『萩原町』。飛騨街道の宿場町として栄えた、この町の愛されフードとは『あねかえし』です。
調査を始めると、『あねかえし』とは、地元では誰もが知る「ヨモギとあんこの餅菓子」で、毎年5~6月の期間限定商品。予約だけで売り切れることも多く、一番有名な和菓子処『かつぶん』では午前中で完売とのこと。松本アナは、さらなる聞き込みで教えてもらった『飛騨萩原農産加工センター・糀村(こうじむら)』に向かいます。
昭和63年創業の『糀村』は、その名の通り、醤油や味噌などを製造。毎年5~6月は『あねかえし(5個入り・702円)』が加わって一番の繁忙期になり、地元のお母さんたち12名ほどが総がかりで作っています。『あねかえし』は、松本アナが「思っていたよりもだいぶ濃い緑ですね」と言うほど鮮やかな色で、ヨモギの風味がしっかり。
おいしさの秘密は、生のヨモギを使うこと。毎朝、もぎたてのヨモギを選別するところから始まり、入り混じる雑草や虫、変色した部分を手作業で取り除きます。それを大釜でゆで上げると、鮮やかな深緑色に。さらに、細かいゴミやスジ、硬い部分などを指先の感覚を頼りに取り除いていきます。この一連の作業は一日がかり。2か月間に5人ほどで総重量1トンの選別をします。この丁寧な作業が、口当たりの優しい滑らかな食感を生み出しているのです。
名前の由来は、萩原町の方言で「こねる」ことを「あねる」と言い、熱湯を入れ、何度もあね返しながら弾力のある生地を作ることから「あねかえし」という名が付いたとか。萩原町の郷土食で、戦後になってあんこを挟んだり、生地に甘みをつけたりして食べるようになりました。手間のかかるお菓子のため、現在作っているのはたったの2軒。もっとも有名な『かつぶん』の『あねかえし(15個入り・2170円)』は、和菓子の技法を用いた花びらのような形をしています。
直売のほか、道の駅やスーパーマーケットなどでも販売する『飛騨萩原農産加工センター・糀村』では、毎年2か月間で10万個を製造。香り立つヨモギが初夏を知らせる、下呂市萩原町の銘菓『あねかえし』は、手間を惜しまず作られる愛されフードなのでした。
(6月17日(金) CBCテレビ「チャント!」より)