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200年前の“廃参道”!?千葉・房総半島に眠るかつての霊場「普門寺」とは

200年前の“廃参道”!?千葉・房総半島に眠るかつての霊場「普門寺」とは
CBCテレビ『道との遭遇』

ミキの昴生と亜生がMCを務める、全国の道に特化したバラエティ番組『道との遭遇』。今回は、全国800か所以上の道を巡ってきた道マニアの石井あつこさんが、千葉県の房総半島にある“廃参道”を巡ります。※廃道は危険ですので、むやみに立ち入らないでください。

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安房国34か所の霊場の1つ「普門寺」

CBCテレビ『道との遭遇』

石田さんが訪れたのは、千葉県の房総半島最南端に位置する南房総市。

(道マニア・石井あつこさん)
「『普門寺(ふもんじ)』というお寺の参道の廃道に行きたい。大正7年発行の『安房国札所巡拝案内記』という古い本を見つけて、普門寺に関するページの最後にあった『人寰(じんかん)超脱の勝區(しょうく)なり』という一文が決め手。人の世界を離れたような素晴らしい景色を見ることができる場所だと書いてあったので、ぜひ行ってみたい」

CBCテレビ『道との遭遇』

房総半島にある34か所の札所の所在地や参拝の順路を案内した巡礼ガイド「安房国札所巡拝案内記」を手にした石井さんは、最後の一文に惹かれたたとのこと。

かつて安房国(あわのくに)と呼ばれた現在の房総半島南部では、点在する34か所の霊場を巡礼する「安房国札観音霊場(ふだかんのんれいじょう)巡り」が行われていました。

今回向かうのは、34か所のうちの1つである「普門寺」へ行くための参道で、現在は廃道になっていると言います。

200年前に造られた!?現在は使われていない廃参道へ

CBCテレビ『道との遭遇』

さっそく普門寺を目指して、県道296号から分岐する道へ。目的とする参道の入口には石碑があり、“第十九番普門寺”と記されています。

34か所の霊場を巡る「安房国札観音霊場巡り」の起源は、鎌倉時代にさかのぼります。疫病や飢饉に苦しむ人々を救おうと高僧たちが巡拝したのが始まりとされ、江戸時代には庶民の間でも広く親しまれるようになりました。「普門寺」は34か所中19番目で、この石碑は参道の入口に立つ道標だそう。

その石碑から藪をかき分け進み、「ここが参道の廃道。今はもう歩いている人はいない様子」「崩れた灯篭(とうろう)かな。参道ならではって感じがする」と石井さん。

そして、荒れた山道を歩くこと30分。

CBCテレビ『道との遭遇』

(道マニア・石井あつこさん)
「隧道というよりも、洞門の方がしっくりくるかな。中に階段もある」

くり抜かれた岩を抜けると、仏像を並べていたと思われる祭壇のようなスペースや、祠を置いていたとされる複数の窪みを発見。また、隅に寄せられた瓦や木材の瓦礫も。「本の中に“懸造(かけづくり)”という表記があった」と石井さん。崖や急斜面に長い柱と梁を組んで建物を支えていた懸造を解体した痕跡なのではと推測します。

(道マニア・石井あつこさん)
「実はすごく歴史が古くて、この普門寺が開かれたのは747年。天平(てんぴょう)時代までさかのぼる」

「普門寺」の始まりは、奈良時代の747年。仏教僧の行基(ぎょうき)によって創立されたと言われています。

CBCテレビ『道との遭遇』

創立当初は別の場所にありましたが、文化年間の1804年~1818年にこの山に岩屋が造られ、お寺は移転されました。しかし、江戸時代末期からは住む人がいなくなり、境内は夜盗たちの根城となってしまいます。

(道マニア・石井あつこさん)
「野党・山賊みたいな“赤忠(あかちゅう)”という一味が根城にしてしまったので、大正時代に入ってからここの観音様は集落の方にある『正文寺(しょうぶんじ)』に移された」

9年の歳月をかけて造られた廃隧道

CBCテレビ『道との遭遇』

石井さんが惹かれた本の一文「人寰超脱の勝區なり」を求めて、さらに進むと…

(道マニア・石井あつこさん)
「浮世離れした名勝と書いてあったが、確かにここは名勝であるというのは間違いないですね。大正時代の案内記にあったってことは、沢山の人が訪れていたんでしょうね」

「正文寺」と書かれた石碑が立っており、眼下には山や昔ながらの風景が広がります。石碑を見ながら…

(道マニア・石井あつこさん)
「正文寺の高僧が造った、みたいな意味合いかな。裏面にも文字がある。(和田町)中三原村切り抜きという道を弘化の時代に9年かけて造った、みたいな意味。それを記念してここに石碑が建立されたんじゃないかな」

さらに、「“抜き”というのは、隧道を指す文献をいくつか読んだことがある。通ってきた参道の隧道が“切り抜き”の可能性が高い」と続けます。

続いて、入口の反対側にもあった隧道を見に行くことに。

CBCテレビ『道との遭遇』

(道マニア・石井あつこさん)
「さっきの隧道より天井が低く、中でカーブしている。造られたのは1800年代の中盤。200年近く昔の道なのに、今も通行できる状態で残っている」

残念ながら正文寺には普門寺に関する資料が残っておらず、詳しい人もいないそうですが、かつて普門寺に安置されていた観音様は約40年前に修復され、今も正文寺に奉られているとのこと。

CBCテレビ『道との遭遇』

2026年3月に12年ぶりの御開帳があるそうで、観音様にお参りすることができます。

CBCテレビ「道との遭遇」2026年1月27日(火)午後11時56分放送より

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