“橋”や“川”のつく道は暗渠サイン!?地図から読み取り鹿児島の「暗渠道」を探索
全国の道に特化したバラエティ番組『道との遭遇』では、道マニアがイチオシの道をご紹介。今回は、鹿児島県にある川の上に造られた“暗渠道”を巡りました。(この記事では道情報だけをまとめてご紹介します)
「清滝川」には暗渠サインがたくさんある!
鹿児島市内を走る「清滝川(きよたきがわ)」周辺には、かつて川だった痕跡“暗渠サイン”がいくつか見られます。
途中で清滝川が道路の下を通って途切れてしまう場所にあるのは、「ぐわんぐわらばし」と刻まれた親柱。かつて清滝川にかけられていた「がんがら橋」の痕跡です。その先の道は川のように蛇行し、路面には川に落ちないようにするためのガードの穴の痕跡が見られます。
いったん途切れていた清滝川は、遊歩道「清滝のこみち」で復活。水の流れを確認できます。しかし清滝川の半分だけフタをして道になっている状態のようで、清滝のこみちの脇を流れる水は川の一部に過ぎないとのこと。
水源が「城山」の清滝川は、1993年に鹿児島を襲った局地的な集中豪雨、通称「8.6(はちろく)水害」がもたらした甚大な被害をきっかけに暗渠になったそうです。
近くに川がないのに“川”がつく「境川通り」
鹿児島中央駅の南に位置する鹿児島大学近くには、川が見当たらないのに“川”のつく道「境川通り」があります。
「境川通り」に行ってみると、道の両側が護岸と見られる段差になっていたり、湿気の多いところに生える“苔”が見られたりと、いくつも暗渠サインを見つけることができます。
昔は境川通り付近一帯が水田だったようで、すぐ西にある「新川」から水田に水を引っ張ってきていたそう。昔の写真を見てみると、新川から境川通りを通じて水田へと流れる川筋が確認できます。
“橋”も暗渠サイン!暗渠の「彦四郎橋」と「彦四郎川」
「新川」に流れ込む「彦四郎川」は、地図で見ると川が途切れているのを確認できます。鹿児島市消防局南消防署の近くには「彦四郎橋」という名の橋の痕跡があり、「彦四郎川」が消防署の下を通って「新川」に繋がっています。
街の西にも「彦四郎川」があり、源流はさらに西にある紫原台地の水路から流れてくる雨水のよう。この2つの「彦四郎川」の間は、高い確率で暗渠道だと道マニアは言います。
みなさんも、暗渠道を探して歩いてみてはいかがでしょうか。かつての川の痕跡を見つけることができるかもしれません。
7月11日(火)午後11時56分放送 CBCテレビ「道との遭遇」より