鹿児島は川にフタをした「暗渠道」が多い!?地図をヒントに川の痕跡を巡る旅!
ミキの昴生と亜生がMCを務める、全国の道に特化したバラエティ番組『道との遭遇』。今回は、川が流れていた場所の上にできた“暗渠道(あんきょみち)”をこよなく愛する道マニア歴14年の髙山英男さんと、鹿児島県にある“暗渠道”を巡ります。
水害によって暗渠になった「清滝川」
髙山さんと一緒に旅をするのは、一般の男性。
(道マニア・髙山英男さん)
「一度だけ鹿児島に来たことがあって、その時に見つけた暗渠道に行きたい」
最初に訪れたのは、鹿児島中央駅から東に位置する「清滝川(きよたきがわ)」の河口付近。2人は暗渠道と川の源流を目指して、清滝川沿いに市中へと進みます。
すると、途中で清滝川が道路の下を通って途切れてしまう場所に到達。そこで見つけたのは、かつて清滝川にかけられていた「がんがら橋」の痕跡。「ぐわんぐわらばし」と刻まれた親柱が立っています。
さらに進み、たどり着いたのは遊歩道「清滝のこみち」。途切れていた清滝川が復活し、清滝のこみちのすぐ脇を水が流れています。
(道マニア・髙山英男さん)
「水面は見えるが、清滝川の水量に比べて少ない。多分この下に下水管が通っていて、この流れは一部に過ぎない」
今は清滝川の半分だけフタをして道になっている状態のようです。清滝川の源流にはたどり着けませんでしたが、地元の方に話を聞くと、少し北にある「城山」が水源とのこと。
1993年に鹿児島を襲った局地的な集中豪雨、通称「8.6(はちろく)水害」がもたらした甚大な被害をきっかけに、清滝川は暗渠になったそうです。
“川”のつく道は暗渠!?付近一帯が水田だった「境川通り」
続いては、地図をヒントに髙山さんも知らない新たな暗渠道を探索します。
2人は地図から、鹿児島大学のすぐ近くに“川”のつく道「境川通り」を発見!名称に“川”がついているにも関わらず、周囲に川が見当たりません。暗渠道の可能性が高いということで、2人は境川通りへ行ってみることに。
すると、道の両側が護岸と見られる段差になっていたり、湿気の多いところに生える“苔”があったりと、いくつも暗渠サインを見つけます。
付近の住民に話を聞くと、昔は境川通り付近一帯が水田だったようで、すぐ西にある「新川」から水田に水を引っ張ってきていたそう。昔の写真を見てみると、新川から境川通りを通じて水田へと流れる川筋が確認できます。
「彦四郎川」も正真正銘の暗渠
2人はさらに地図を見ながら暗渠を探します。
(一般の男性)
「ここも川が途切れている。近くに大きな川があるということは、地下から流れ入っているのでは…?」
2人は暗渠道だと予想した「新川」近くの道へ向かいます。そこで見つけたのは、「彦四郎橋」という名の橋の痕跡。
(道マニア・髙山英男さん)
「ここまでは開渠ですけど、反対側は暗渠。当たり!」
下に流れる「彦四郎川」は、橋を抜け消防署の下を通っているため、正真正銘の暗渠。地図を見てみると、街の西にも彦四郎川が確認できます。
高山さん曰く、この2つの彦四郎川の間は、高い確率で暗渠道とのこと。地元の住民に話を伺い、彦四郎川の源流は西にある紫原台地の水路から流れてくる雨水ということも分かりました。
7月11日(火)午後11時56分放送 CBCテレビ「道との遭遇」より