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“チームを勝たせる投手”中日ドラ1中西聖輝が大学時代に磨き上げた投球術「変なプライドは捨てた」

“チームを勝たせる投手”中日ドラ1中西聖輝が大学時代に磨き上げた投球術「変なプライドは捨てた」
「サンデードラゴンズ」より中西聖輝投手(C)CBCテレビ

【ドラゴンズを愛して半世紀!竹内茂喜の『野球のドテ煮』】CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日12時54分から東海エリアで生放送)

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最高のクリスマスプレゼントとなるか?

時の経つのは本当に早いもので、気がつけば2025年も残り一週間とちょっと。今年中の課題は片づけなくちゃ、と励んでみえる方も多いはず。そんな中、先週ドラゴンズからビッグニュースが!メジャー通算164本塁打を放ったミゲル・サノ選手(32)と来シーズンの契約について大筋合意との報道。ここ数年得点力不足に悩まされていたドラゴンズには待ちに待った大砲獲得だけにSNS界隈では喜びの声が溢れかえった。ただ2022年に左膝半月板断裂の大けがを負って以来、精彩を欠いていることもあり、まずはお手並み拝見ぐらいに考えていた方が賢明かもしれない。ウッズ、ブランコの再来ともなればドラファンにとって最高のクリスマスプレゼントになるわけで、打って、打って、打ちまくってくれることを今から祈るばかりである。

さて今週のサンドラは今年のドラフト会議で見事一本釣りに成功したドラフト1位・中西聖輝投手の特集!東都大学リーグ最強ピッチャーの素顔に迫った。

井上監督も絶賛“勝ち運を持っている”

「サンデードラゴンズ」より井上一樹監督(C)CBCテレビ

今回のゲストコメンテーター赤星憲広さんが“勝つことを知っているピッチャー”と絶賛。チーム浮上のカギを握り、開幕からローテ入りが期待される中西投手。最速152キロのストレートに4種類の変化球を駆使し、対戦打者を牛耳る。さらに高校、大学と日本一を導いた“チームを勝たせられる投手”として名が通っている。

そんな中西投手に対して井上一樹監督は高く評価する。

井上監督「勝ち運を持っている。厳しい中で鍛え込まれて、野球をすごく学んできている選手というところがものすごくボクの中で(ドラフトで)選ばせてもらったポイントです」

指名されたことに感謝し、とにかくチームのために1勝でも多く貢献し、そしてプロ野球でも自分の力で日本一へ導く。そんな強い信念を持つ中西投手は2003年12月18日生まれ、誕生日を迎えたばかりの22歳。奈良県橿原市出身。兄の影響で野球を始め、高校は野球の名門校である智弁学園和歌山高へ進学。3年生ではエースとして夏の甲子園に出場。完投勝利を挙げるなど大活躍を見せ、優勝の原動力となって腕を振った。ただ当時の印象を聞くと過信することなく冷静に、そして謙遜しながら高校時代を語る。

中西投手「周りの人達に恵まれていたのが本音で、自分の力で勝てた、チームを勝たせたと思えるほどの投球は一回もしていない。野手に助けられながら運良く優勝できたらという感じです」

変なプライドは捨てた

「サンデードラゴンズ」より中西聖輝投手(C)CBCテレビ

高校卒業後、自身をさらに成長させるため東都大学リーグの雄・青山学院大学へ進学。しかし右ひじの状態が芳しくなく、専門医に相談してみたところ手術を勧められ、入学直前にトミージョン手術を受けることを決断。しばらくは投げられなくなる不安を胸に秘めての入学。当時抱いた心労を話す。

中西投手「安藤寧則監督に申し訳ない気持ちでした。即戦力というか甲子園で優勝していますし、それなりには期待して獲ってもらったと思うんですけど、どうしたらいいのか分からなくてかなり迷った時期でもありました」

投げられない中でもやれることを地道に励む。そんな中西投手の姿を安藤監督は温かい目で見守っていた。

安藤・青山学院大監督「1年生で誰よりも早くグラウンドに出てきていた。練習に入る前の準備であるとか、投げられるようになった時の事を思い描きながらトレーニングに励んでいた記憶があります」

マウンドに上がるまで何をすれば良いのか?しっかりと自分自身でアンテナを立て、来たるべき時の“準備”に余念がなかった。そして実戦復帰は2年春。3年時にはリーグ戦初先発の機会が回ってきた。

“この試合で結果が出なければ、この先主力として投げることはできない”

そう自身を追い込むほどの覚悟を持って挑んだマウンド。結果は7回無失点。このチャンスをモノにすると以降はエースとしてチームをリーグ6連覇に。そして全日本大学野球選手権優勝、神宮大会制覇の立役者として大活躍を見せた。

中西投手「ピッチングに対しての考え方を変えることができたこと、それが一番大きい」

本人も自覚するほど高校卒業してからここまでの4年間で心身ともに一回りも二回りも成長を遂げていった。

中西投手「高校まではどちらかというと力投げというか、打たれたとしても納得のいくボールであればそこまで反省しませんでした。ただ大学に入り、特に去年から今年にかけてはとにかくバッターと勝負する。ボールが多少イメージと違ったとしても抑えられればOKと、変なプライドを捨てる事ができるようになりました」

金丸投手も認める実力

「サンデードラゴンズ」より中西聖輝投手(C)CBCテレビ

甲子園優勝、大学日本一を経験した野球エリートの次なる舞台はプロ野球。ドラゴンズで背負う背番号はかつてチームのエースとして活躍した川上憲伸さん、小笠原慎之介投手(現ワシントン・ナショナルズ所属)と同じ11番。大学でも背負った愛着のある番号だ。そして一年先輩である高橋宏斗(*高ははしご高)、金丸夢斗両投手と先発ローテを競い合う事が目標となる。金丸投手も“勝てる投手”としてゴールデンルーキーに期待する。

金丸投手「勝てる投手というのがひとつの良い投手の条件。変化球でカウントが取れ、三振も取れる。メリハリのある投球をしているという印象です」

同世代の3人で切磋琢磨し、互いに意識し合いながらしっかりとローテを回す。そうなれば自ずと好結果につながるはず。来年は球団創設90周年という記念すべき年。チームを勝たせる男としてドラゴンズをセリーグの頂点へ導き、そして自身も2017年、京田陽太選手(現横浜DeNAベイスターズ)以来となる新人王に輝いてもらいたい。勝ち運を持つ中西聖輝投手、おおいに期待したい。

がんばれ中西!
がんばれドラゴンズ!
燃えよドラゴンズ!

今回の放送が2025年最後となります。一年間番組をご覧いただき、また本コラムをご愛読いただき、ありがとうございました。来年も変わらず宜しくお願いいたします。

竹内 茂喜

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