どんな場面でも投げこなすタフで最強の便利屋 藤嶋健人の矜持

どんな場面でも投げこなすタフで最強の便利屋 藤嶋健人の矜持 「サンデードラゴンズ」より藤嶋健人投手(C)CBCテレビ

「とある妄想しがちなファンのドラゴンズ見聞録」
CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日午後12時54分から東海エリアで生放送)を見たコラム

今回のサンドラは、いまドラゴンズに欠かすことのできない縁の下の力持ち藤嶋健人投手の特集。スポットライトを浴びることは少ないかもしれないが、何度もチームを救った功労者であろう。また、練習後に持ち前の歌唱力で『燃えよ!ドラゴンズ』を熱唱するなどサービス精神満点で愛されるキャラクターの持ち主。サンドラの放送は選手たちも試合前にロッカーで見ていることが多く、藤嶋投手は特集されると恥ずかしくてこっそりといなくなるとのこと。そんなシャイな一面もある藤嶋投手に、サンドラ単独インタビューではドラゴンズの中継ぎで担っている役割や、今後の野望について語ってもらった。それでは早速振り返る!

『仕事があるって幸せなんで』謙虚で冷静な仕事人の覚悟とは

「サンデードラゴンズ」より藤嶋健人投手©CBCテレビ

あるときは勝ちゲームを締める役割を果たし、またあるときは絶対絶命のピンチを防ぎ、さらには先発投手が急遽降板した後を継ぐことも、与えられたどんな役割も遂行し、ここまで45試合に登板して、3勝2敗13ホールド 防御率2.05とドラゴンズ投手陣に不可欠な存在としてチームを支えている。

サンドラ「よく藤嶋投手を表す『便利屋』という言葉、この響きはいかがですか?」

藤嶋投手「嬉しいですよ。仕事があるっていうのは、幸せなんで。」

プロ入り8年目のシーズン、昨シーズンは開幕前に故障で離脱していたが、今シーズンもオープン戦で内転筋を痛めてしまい、開幕は二軍スタートとなった。しかし藤嶋投手はそれを乗り越えた前例があることとして前向きに捉えて一軍復帰に意欲を燃やした。

「サンデードラゴンズ」より藤嶋健人投手©CBCテレビ

藤嶋投手「1年間力になりたいと思って、最初からやってきたんですけどスタートでつまづいてしまったので、そこは結構悔しい。大塚コーチからは『何とか一軍も頑張って耐えるから!待ってるよ!』という言葉をもらったのでその言葉を励みにして頑張りました。」

その頑張りの甲斐あって4月に一軍復帰を果たしたものの、再び6月に同じ箇所を痛め登録抹消となった。

藤嶋投手「肉離れをした時に、よく『ぶちっ』みたいな音がするんですけど、2回目はそれがなかったんで、復帰までそんなにはかからないだろうと思った。正直そこまでマイナスな気持ちにはならなかった。」

その感覚は正しく、7月には一軍復帰を果たしどんな場面でも与えられた仕事をしっかりと納めてくれる『いつもの』藤嶋投手の姿を見ることができた。

「サンデードラゴンズ」より藤嶋健人投手©CBCテレビ

藤嶋投手「基本的に僕が投げる場面は、1点取られたらダメなポジションなんで(どんな試合状況でも)気持ち的にはそんなに変わらないんですよね。」

『ホームランと盗塁いつかやりたい』究極のユーティリティ、真の野望は…

そんな藤嶋投手の“最強の便利屋”という称号に相応しい活躍が見られたのは、7月13日のタイガース戦。先発の涌井秀章投手が2回で降板するという緊急事態に見舞われた。4番手でマウンドに上がって追加点のピンチを切り抜けて、5年ぶりとなる打席にも立った。藤嶋投手は高校通算49ホーマーとドラフト時に野手指名を検討する球団もあるほどの強打者であり、期待が高まった。ブランクがあってもやはり才能か、しっかりとヒットを打って得点をもぎ取った。

「サンデードラゴンズ」より藤嶋健人投手©CBCテレビ

藤嶋投手「プロ初打点だったので嬉しいですよね、プロで一個記録が付くってことは。あと、ホームランと盗塁、いつかやりたいなと思っています笑」

投打にわたる活躍で、ドラゴンズを勝利に導いたのは藤嶋健人だった。

藤嶋投手「なかなか打席に立てる機会はないので、もちろんピッチングの方で無失点におさえられたのが一番仕事はできたとは思いますけど。まぁ、ヒットはたまたまです、オマケでついてきたようなもの。でも、自分の仕事ができて良かったです。」

やはり、ピッチングが本職だという仕事人のプライドを感じさせる。与えられた仕事をしっかりとこなしつつも、静かに心の中の炎を燃やすような熱を感じた。そんな中継ぎとしての目標やチームとしての野望をこう語った。

「サンデードラゴンズ」より藤嶋健人投手©CBCテレビ

藤嶋投手「中継ぎをやっていくんだったら、7・8・9回のどこかで投げたいという気持ちは心の奥底にはあります。入団して8年目になりますけど、Aクラスには1回しか行ったことがないので僕がいる間にどうしても優勝したいなっていう気持ちはあります。」

便利屋と言ってもただどこでも投げるというわけではなく、状況に合わせたピッチングで試合をつくっていくことができる稀有な能力のある投手だ。それゆえ替え難いものではあるが中継ぎのユーティリティとして培った経験は、今後のチーム内のどの役割でも輝けるポテンシャルを感じる。チームに対して献身的とも言える投球で支えてきた藤嶋投手が、一段と輝けるのはAクラスや優勝争いの機会だろう。来シーズンこそはそんな場面で輝いている藤嶋投手の姿が見たい!頑張れドラゴンズ!頑張れ藤嶋投手!

澤村桃


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