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「優勝時と似てないか?」中日のオープン戦とシーズン成績、関係性を調べてみた

「優勝時と似てないか?」中日のオープン戦とシーズン成績、関係性を調べてみた
「優勝時と似てないか?」中日のオープン戦とシーズン成績、関係性を調べてみた

2019年03月28日。いよいよ明日に迫ったプロ野球の開幕。それに先立つオープン戦で、我が中日は19試合を戦い7勝9敗3分。8位で終えた。オープン戦の成績とレギュラーシーズンの成績に関係性はあるのか、防御率と打率から導き出してみる。

セ・トップのチーム防御率

今年のオープン戦は、投手陣のがんばりが光った。チーム防御率3.23は、12球団でオリックスに次ぐ2位。セ・リーグではトップの数字だ。

リーグワーストの防御率だった昨年をはじめ、投手陣の崩壊が目立つここ数シーズン。それを裏付けるかのようにオープン戦の防御率も近年は悪かった。昨年までの4年間は、12球団中11位→10位→10位→10位。開幕前から不安をのぞかせていた。一転して今年は12球団中2位。昨年までと比べて大きな変化と言え、そしてまた明るい材料でもある。投手王国復活なるか。

中でも、チームの課題だったリリーフ陣が、今年のオープン戦では揃って結果を残した。
2年目の鈴木博志は、9試合に登板して自責点はゼロ。登板した試合ですべて最終回のマウンドを任されたことからも、与田監督の期待が窺える。憧れのクレイグ・キンブレルを彷彿とさせる、腰を深く折り曲げてサインをのぞき込むルーティンも板についてきた。

来日2年目のロドリゲスは、序盤の失点が響いて防御率こそ4点台だが、後半から調子を上げ、7試合連続無失点でオープン戦を終えた。楽天との最終戦では、同点の9回1死一、二塁で登板すると、内野ゴロ2つでピンチを脱出。見事な火消しを見せた。
昨シーズン途中に加入し、終盤はイニングまたぎや3連投、4連投も厭わずにフル回転したロドリゲス。今シーズンも左のリリーバーとして期待がかかる。

復活を期す田島慎二は、主に7回や8回を任され、8試合に登板して無失点。打たれたヒットはわずか1本、無四球(死球1)と、安定した投球を続けた。開幕から31試合連続無失点を記録した2016年と同様、セットアッパーとして開幕を迎える。

打撃陣も尻上がり

中日ドラゴンズのオープン戦とシーズン成績一覧(C)CBCテレビ

一方の打撃陣。オープン戦のチーム打率は12球団最下位の2割1分8厘という数字だったが、終盤になって打線につながりが見られるようになった。楽天との最終戦では、8回に5点ビハインドを追いつく粘りを見せ、詰めかけた3万人を超えるファンに期待を持たせた。全体的に尻上がりに調子を上げてオープン戦を終えたように思える。

今シーズンからキャプテンに就任した高橋周平は、オープン戦を通して好調を維持。3本塁打を放ち、楽天・ブラッシュと並ぶ最多タイの15打点。最終戦でも2試合連続となる同点3ランを放つなど、勝負強さが光った。昨シーズン初めて規定打席に到達した新キャプテンは、さらなる飛躍を目指す。

そもそもチーム打率が最下位であること自体悲観する必要はなく、別表のとおり、過去20年間の5度の優勝のうち3度(2004、06、10年)は、オープン戦のチーム打率が11位または12位ながら、シーズンでは優勝を果たしている。いずれも共通しているのは、チーム防御率は上位ということだ。チーム打率12位、チーム防御率2位の今年は、それらの年とよく似ている。

投手王国、守り勝つ野球の復活へ

最後の6連戦は3勝1敗2分。この「2分」がいい味を出している。勝つことはもちろんだが、負けないことも大事。今シーズンは、投手王国、守り勝つ野球の復活が見られるかもしれない。

【CBCアナウンサー 榊原悠介
中日ドラゴンズ検定1級。日付からドラゴンズの過去の試合を割り出せる特技を持つ】

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