「負けて笑っているなんて考えられない」― 監督要請前の立浪氏が井端氏と語った強竜復活に必要不可欠なコト
【サンドラを観られなかった全国のドラ友と共有したい番組のコト】
CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日12時54分から東海エリアで生放送)をみたコラム
このコラム(?)は「サンドラ」を観られなかった全国のドラ友に話したい! との思いから番組の内容を綴る、竜党のみなさんに向けた、竜党による、竜党のためのコラム(?)である。
10月11日、3代目ミスタードラゴンズこと立浪和義さんがドラゴンズから新監督の就任要請を受けたことが公表された。竜党のみならず多くのプロ野球ファンも待ちわびた吉報。それをまるで事前に察知していたかのようにサンドラが9月下旬に収録を行なっていた企画が、立浪さんと井端弘和さんによる強竜復活をテーマにした提言。17日の放送で共有したいトピックスはズバリ! 立浪さんが監督になった前提で展開したチーム構想の全貌。立浪竜始動より一足早く来季の展望を想像してみよう。
目指す野球は?
立浪氏:ドラゴンズは打てないと言われますが、セ・リーグの他の球団もバンテリンドームではほとんど打てていないでしょ(※注1)。そういう球場ですよ。バンテリンドームのマウンドは傾斜が良いので球の質もいいですし、広いというのも(投手有利で)ある。そうなると守備力を生かしたうえで1点を貪欲に取る野球をしなければならない
※注1/スワローズ以外の4球団はバンテリンドームの打率がチーム打率よりも低い数字が出ている
点を取るためにすべきこと
立浪氏:基本的に2-1や3-1といった3点差以内のゲームが多いので、バントをするべき選手はもっと練習をしないといけない。チャンスで打てないと言われますが、大振りしすぎですよ。当てにいけとは言わないですけど、もう少し振り幅を小さくしてコンパクトに振っていかないと。いまは球速が150キロを超える投手も多いので、球威に負けたくないという思いから一生懸命振ってしまう。でも身体を振ってしまうから差し込まれるんですよ。しっかりタイミングをとって自分のステップをした足よりも前にバットを出せば打球は前に飛ぶんです
新外国人選手の補強
立浪氏:レフトかライトでクリーンアップを打てる長打力のある選手ですよね
若狭アナ:活躍できる外国人選手の共通点は?
立浪氏:自分が思うのはインコースが打てることですかね。外国人打者の弱点はアウトコースの変化球とよく言われるのですが、インコースをさばける選手というのは慣れてくれば(アウトコースにも)対応できてくる。(ベイスターズの)オースティンくらいのね。井端さんはオリンピックで対戦していて怖かったでしょ?
井端氏:一番怖かったですね。的確にとらえてきますし、甘くいったボールは打球が上がればホームランですから
若狭アナ:オースティン横取りというのは?
立浪氏:いいですね。最高ですよ(笑)
若手の起用
立浪氏:今シーズンを見ていて、選手のやりくりは大変だったと思いますが、“これから楽しみだな”、“レギュラーを取れる可能性があるな”という選手は使い続けてほしかったですよね
若狭アナ:我慢して使い続けるのは何試合くらいですか?
立浪氏:最低でも10から20試合くらいですかね。調子が悪くなって打てなくなったときにどうなっていくのか。そこを見ないとレギュラーとして使えるかどうかの判断ができないですから。どう工夫をして、なんとか1本打とうとするのか、粘ってフォアボールを取ろうとするのか、そこが大事じゃないでしょうか
立浪新監督が掲げる理想のオーダー
1番・センター/大島、2番・ショート/京田、3番・サード/高橋周、4番・ファースト/ビシエド、5番・レフト/A.マルティネス(新外国人)、6番・キャッチャー/木下拓、7番・セカンド/石川昂、8番・ライト/三好or岡林or根尾or伊藤、9番・ピッチャー
立浪氏:京田の2番というのはもっと出塁率やバントが良くなればの話ですから、できなければ8番。5番は新しい外国人選手を想定しますが、アリエルはまだまだ良くなりますよ。石川はレフトかセカンドに入ってほしいですよね。ボールを遠くに飛ばす力はありますし、打つポイントを覚えたらすごく可能性を秘めている選手ですよ
若狭アナ:ライトのポジションは若手で競わせる?
立浪氏:伊藤選手はいい選手だと思いますよ。打ち方もしっかりしていますし、右方向にも打てる。使っていったら井端さんのような2番打者になれる可能性がありますよ
若狭アナ:岡林選手の評価も高いですよね?
立浪氏:センスがいいですよ! 足も速いし、肩も強い
若狭アナ:三好選手は?
立浪氏:キャンプでの評判はよかったんですけど少し苦しんでいる。でも、足が速いんです。ひそかにチームで一番速いんですよ。このあたりの若手が頑張って2番に入ってくる可能性もありますよね
若狭アナ:いやぁ、面白いですね
立浪氏:面白くないですよ! 苦しまぎれですよ!!(笑)
優勝するために必要なこと
立浪氏:勝ちに対する執念ですよね。これをもっともっと持っていかないと。今は選手にピリッとした緊張感がないじゃないですか。自分にはそういうふうに見えます。負けても本当に悔しがっている選手が何人いるのかということですよね。負けている時にベンチで笑っている選手がいるんですよね。それは考えられない
若狭アナ:気持ちの部分からたたき直す?
立浪氏:そうです、はい。このサンドラという番組もちょっと優しいですよね。良いところを探してあげようとする。でも悪い時は叱咤激励も大事だと思うんですよ
若狭アナ:立浪さんは現役時代にサンドラを見ていた?
立浪氏:良い時だけね(笑)。活躍した時だけですよ(笑)
山田久志氏も立浪新監督に期待
この日のスタジオ解説は2002、03年にドラゴンズの監督を務めた山田久志さん。山田さんは立浪新監督に大きな期待を寄せながら、強竜復活には現場以外の分野にも必要不可欠なことがあると唱えた。
山田氏:いやぁ、待ってたね。これで名古屋は盛り上がるし、ファンも待ちに待った主役の登場かな。勝ち負けは監督に任せたらいい。あとはみんなで盛り上げてやること。そしてもうひとつは、フロントが全面的に協力すること。これが大事!
イチ視聴者(筆者)の番組感想まとめ。「ドラフト5位・星野真生選手は竜党の同士!全力応援だ!!」
今週のサンドラを観た感想・・・。立浪さんの強竜再建構想は試合の解説と同様に納得させられることばかり。メンバー構成においてはドラフト前の収録だったので、これからさらにバージョンアップした構想が披露されることでしょう。コーチ陣の組閣候補として様々なビッグネームが聞こえてくるのも期待感が高まるばかり。まだ、このコラムの執筆時点では“決定的”の報がないのですが、やっぱり井端さんにはドラゴンズに戻ってきてもらいたい! でも勝ちに対する執念、緊張感、外部から新しい血を入れるという面では宮本慎也さんのお力もお貸しいただきたいですし・・・。この点も立浪監督の腕の見せどころとして期待しましょう!
そして、17日の放送ではドラフト5位、豊橋中央高・星野真生選手がスタジオ生出演。ドラフト指名後の会見では「1番応援していた球団なのでとても嬉しい」と我らと同じ竜党であることを明かしていました。星野選手の才能が開花したのは高校入学から。1年夏からショートのレギュラーになったのですが、さらなる飛躍を遂げたのはひとつの挫折によるもの。キャプテンになった2年の夏以降、責任感が強くなりすぎてしまい周囲に声をかけられなくなったことでした。挫折とは外野へのコンバート。しかし、そこで闘争心に火がついたことで精神力が強くなり、周りを見る力なども身についたことでふたたびショートのレギュラーに。この挫折をきっかけに守備と打撃に磨きがかかったことでプロ注目の存在となったのでした。
そんな星野選手の憧れの選手は井端弘和さん。「守備では難しい打球を簡単にさばいて、勝負強いバッティングもされていた」と話し、ショートへの思いを尋ねられると「高校からずっとショートを守らせていただいていたのでこだわりたい」と強い思いを明かしていました。落ち着いた真面目な印象を与えつつも、あだ名が“ウィーラー”であることを茶目っ気に披露する明るさも持ち合わせたキャラクターはとても好印象でした。そういえば、井端さんもドラフト5位。中日のドラフト5位は大成する良い歴史もあるので、大いに期待しましょう!!
(このコラムを書いたのは・・・サンドラ視聴歴約30年のアラフォー竜党)