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名古屋市内で最も古い喫茶店と言われる「喫茶まつば」小倉トースト誕生秘話

名古屋市内で最も古い喫茶店と言われる「喫茶まつば」小倉トースト誕生秘話
CBCテレビ:画像「デララバ」

名古屋めしのひとつとして知られる「小倉トースト」。その発祥と言われているのが西区・円頓寺商店街にお店を構える「喫茶まつば」です。名古屋市内で今も営業している喫茶店として最も古いお店、ということでも有名な同店ですが、今回は喫茶まつばの知られざる歴史と小倉トーストの誕生秘話をご紹介します。

喫茶まつばのルーツは「喫茶満つ葉」というお店だった。

喫茶まつば(以下まつば)の創業は1933年。3代目店主である舟橋和孝氏(以下舟橋氏)への代替わりを機に2018年に店舗をリニューアル。名古屋で最も古い喫茶店として知られています。しかし、まつばのルーツは1921年創業の中区栄にあった「喫茶満つ葉(まつば)」というお店だという。

喫茶満つ葉は、舟橋氏の祖父がもともと勤めていた喫茶店。その祖父が喫茶満つ葉の暖簾分け店として、円頓寺商店街にお店を開いたのが「喫茶まつば」の始まり。当初は栄のお店と同様に店名を「満つ葉」で営業していましたが、「まんつば」「みつば」と間違えられるため、1981年の店舗改装時に現在のひらがな表記に変えたのだそうです。喫茶満つ葉は残念ながら2002年に閉店。店名はひらがなに変わりましたが、小倉トーストの製法はまつばでも引き継がれています。

喫茶まつばの小倉トースト誕生秘話

名古屋市内の喫茶店や小倉トーストを愛する人たちで構成される「小倉トースト普及委員会」の活動により、9月10日が「小倉トースト(オグトー)の日」として制定されるほど、名古屋の味として愛されている小倉トースト。冒頭でもお伝えしたとおり、その発祥と言われるのがまつば。しかし元々は喫茶満つ葉が始まりとされています。

1921年ごろ、ぜんざいが人気メニューだった喫茶満つ葉では、海外のものを取り入れるという当時の流行に乗ってバタートーストを提供し始めたところ、お店に通っていた学生が同店の人気メニューであるぜんざいにバタートーストを浸して食べていた。これを見た店主が考案したのが、最初の小倉トースト。数ある名古屋めしの中でも、小倉トーストはかなり古くから名古屋に根付いていたことが分かりますね。

小倉トーストを考案したお店である喫茶満つ葉は2002年に閉店したものの、暖簾分け店として、満つ葉の小倉トーストを今も変わらない作り方で提供し続けるまつばは小倉トースト発祥のお店として知られている、という奥深い歴史があるのです。

小倉トーストを全国に広めたいという想いから生まれた「小倉トーストタルト」

2023年2月20日、喫茶まつばの小倉トーストをお菓子にしたいと、駅や空港などで販売されている名古屋名物をイメージした土産菓子を作る株式会社東海寿からのオファーと、小倉トーストが全国に広がっていくのは面白いと考えたまつば3代目店主の舟橋氏の想いから「小倉トーストタルト」が発売されました。

トーストの形をかたどったザクザク食感のタルト生地に、ホワイトチョコレートとあずきを混ぜ込んだチョコレートは、製品化するまでに何度も試食と検討を重ねたといいます。同製品は東海寿オンラインショップや名古屋駅構内一部のギフトキヨスク、中部国際空港、一部の小売り店や高速道路のサービスエリア・パーキングエリアでも取り扱っています。

まつばの歴史がなければ生まれていなかったであろう愛され続ける小倉トースト

喫茶満つ葉から引き継ぎ、昔と変わらない作り方で提供されるまつばの小倉トースト。親子3代でお店を守り続けてきたからこそ、小倉トーストは名古屋名物として認知されていると言っても過言ではないように思います。


店舗名
喫茶まつば

住所
名古屋市西区那古野1-35−14

営業時間
8:00〜18:00

定休日
水曜日

電話番号
052-551-0669

ライター名
南野武

※記事内容は配信時点の情報となります。

#名古屋めしデララバ

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