新型コロナウイルスの影響で小学校も様変わり 全国初の取り組みも
新型コロナウイルスの影響で、小学校は大きく様変わりしています。
ピアニカやリコーダーは、マスクを取る必要があるため演奏できず…。
体が接触する恐れのあるサッカーやバスケは試合禁止に…。
給食時は私語厳禁…。
そんな中、豊橋市の小学校では今学期から全国初の新たな教育を始めたのですが、そこにも影響が。
小学校の今を取材しました。
音楽の授業は机叩きリズムを…歌はハミングのみ
愛知県の豊橋市立八町小学校。音楽の授業での歌はハミングのみ。ピアニカやリコーダーの演奏もマスクを取る必要があるため行いません。できるのは、机を叩いてリズムを取ることくらいです。
先生:
「音楽というのは歌を歌うときも表情が大事。表情を伝えられないので、授業をするのは難しい」
給食時は私語厳禁 壁に向かって座る児童も
机は前を向けたまま。壁に向かって座る児童も。
子どもたちから話し声が聞こえると…
先生:
「話し声が聞こえる。おかしいな」
先生から注意が。これも感染防止のためです。
児童:
「今までは友達と話せたけど、今は話せないから寂しい」
「楽しく食べたい」
期待の“新・英語教育”にも影響が
豊橋市立八町小学校では、今年度から新たな英語教育をスタート。導入前、豊橋市の佐原光一市長も期待を寄せていました。
佐原光一 市長:
「学びたい人には徹底的に学んでもらえる環境を提供していくのも行政の使命。まず一歩目としてグローバライゼーションに向いた英語教育を始める」
それが「イマージョン教育」という新しい英語の授業。「イマージョン」は、「浸すこと」という意味。簡単に言うと、様々な教科の授業を英語で行い、いわば英語漬けにして、言葉を早く覚えさせる学習方法です。
今年度から公立校としては全国で初めて、国語と道徳以外の全ての教科に導入しました。
社会の授業では。
先生:「Where is Aichi?」
児童:「静岡県のとなり」
先生:「Very nice answer. となりは『next to』と言います」
しかし、先生もマスクを着けるため、口の動きを見せて発音を教えることはできません。それでもモニターを使って丁寧に説明するなど、子どもたちが理解できるよう先生たちも苦心しています。
児童:
「聞き取りにくいときもあるけど楽しいから大丈夫」
「先生が丁寧に教えてくれる」
稲田恒久 教頭:
「マスクをした状態で発話しているので、見て発音のまねをするというのは難しさがあるが、正常化したときにはよりパワーアップして、良い学校づくりができるのではないかと期待も大きく膨らんでいる」
体育のサッカー・バスケは試合禁止
新型コロナウイルスの影響は休み時間にも。
先生:
「現状は極力学年間の交流がないようにするため、20分放課で遊ぶエリアを6学年で分けています」
運動場も遊具も、学年別に遊べるエリアを分けています。全ては感染防止のため。
体育の授業は体が触れ合わない内容に変更。バスケやサッカーなどの球技を行う際は、ぶつかり合う恐れのある試合を禁止しています。それでも子どもたちは…
児童:
「今まで外に全く出られなかったから、外で遊べるだけで十分」
「今までと違う遊びができるから楽しい」
新型コロナウイルスの出現で変わってしまった学校。
子どもたちの屈託ない笑顔は救いですが、これがいつまで続くのか。出口は見えません…。