尾木ママに聞く!新しい学校生活で子ども、先生の負担は?

尾木ママに聞く!新しい学校生活で子ども、先生の負担は?

 学校が再開したものの、学校生活に対する不安の声も多く聞かれる。
教育評論家の尾木直樹さんに「新型コロナを防ぎつつ行う学校生活」「子どもたち、先生の負担をどう軽減するか」について聞いた。

■今までと逆のことが求められる教育現場

 子どもへの影響について尾木さんは「1年生は学校生活が初めてで、普通だと思うかもしれないが、上級生は今までと違う生活に緊張や息苦しさを感じているはず。
子どもは本来、密になりたがるもの。例えば、4年生以下の体育では子どもたちが触れ合えるような授業を行っていたが、これからは全く反対のことをしなければならない。
先生は、子どもたちの反応を見て、声を聞きながらやってほしい。子どもたち自身が、こうやった方が楽しそう、安心という意見を提起してくれることも出てくるはず。先生にとっても初めてのことだから、遠慮なく言ってもらうべき。先生と子どもたちが一緒になって学校生活を作っていく方が良い」と話した。

■先生達への負担についても心配が

 尾木さんは「先生たちへの影響についても、とても心配している。文部科学省から新しい通達も出たが、真面目な先生ほど全てを実践するのは難しいと感じる。校長・教頭先生は、先生たちのケアもしっかりやってほしい。保護者も先生を責めるのではなく、先生をサポートする気持ちで、一緒になって学校生活を支えようと考えてもらいたい」と呼び掛けた。
尾木さんは「教育現場での働き方改革が進み始めて、良い流れになっていたところに新型コロナが来てしまった。普段通りだったとしても、子どもの気持ちを知ることに自信を持てない先生は多かった。今はもっと見えなくなっている。学校の開始が遅れ、スタートのふれあいが出来ていないし、信頼関係もできていないところに、仕切りで囲い、マスクで表情も見えない状況。
体だけではなく、心の負担もすごく大きいと思う」と心配する。

■ガイドラインや指針は出るが、時間不足は解消せず

 「運動会・文化祭・学芸会などの実施・中止は学校ごとに判断」等の名古屋市教育委員会の通知について尾木さんは「よく言えば現場の自主性に任せようとしているが、丸投げされたような形の学校や先生は大変。実績がないことに直面しているから、何が正しいのか判断が難しい。教育委員会も様々な情報を集めて共有し、仲介役になり、指針を出してくれるとありがたい」と語った。 また、「文部科学省は教える量を減らすことを考えていないが、時間不足については分かっている。ガイドラインやモデルケースで、学校でできない分は学校外でやるとの指針が示された。これは、学習サポート員を雇って放課後の時間に指導してもらうという形。現場の先生は、サポート員との緻密な打ち合わせ、報告を受けての子どもたちの現状の把握などが必要になり、やはり時間が足りなくなる」と話し、現実にあったカリキュラムを求めた。

■専業主婦の母親100人にアンケートの結果では不安だらけ

 番組では、東海3県の専業主婦100人へのアンケートの結果を発表。「いま子どもを学校に行かせるのは安心?」という質問には、安心(25%)、不安(68%)の回答。不安と答えた人からは、「まだワクチンや治療薬ができていないから」「暑い中、マスクで登校して熱中症にならないか心配」などの声が上がった。 「休校で教育格差は広がったか?」という質問には、広がった(69%)、広がっていない(24%)の回答。広がったと答えた人からは、「オンライン授業ができている学校と、できていない学校があるから」「子どもの勉強にお金をかけられる家庭と、そうじゃない家庭があった」との声が上がった。番組MCの大石邦彦アナウンサーは「格差が広がったと感じている人が7割近くいます。この不安に対応していくことが大切ですね」と話した。

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