通常サイズの約2倍?! エビがデカすぎ!!常連客が溺愛する謎だらけの「シャーレン飯」とは?
熱々の麻婆豆腐や、ジューシーな焼き餃子。足しげく通いつめたくなる、どこか懐かしい味わいの“町中華”。人気町中華店に必ずある看板メニュー“常連メシ”を求め、番組で独自調査をしてきました。今回の常連メシは、他では食べられないふわふわの天津飯に、特大の人気食材が乗った独自メニューを調査しました。
お客さんがこぞって注文?! 謎の中華料理「シャーレン飯」の実態に迫る!
愛知県・扶桑町にある「中華菜館 清海園」。常連客がこぞって注文するという「シャーレン飯」の味を尋ねました。
(女性客)
「すごくやさしい味。塩天津飯のやさしい版」
常連客たちは、“天津飯×エビ”、“天津飯×ふわふわ”バージョンなどと、味を表現していました。調理工程を覗いてみると、白ネギとピーマン、タケノコ、エビを炒め、中華スープと調味料で味を調え、仕上げにしょう油はたった一滴。
(店主・丸毛孝広さん)
「入れなくても味は変わらないけど、ちょっとした香り付け」
繊細な味付けを施したら、具材に溶き卵をふわっと被せて、白ご飯の上に盛り付ければ完成です。シャーレンの意味を、店主に尋ねました。
(店主・丸毛孝広さん)
「シャーレンは、エビのこと。漢字で『蝦仁』を使えばいいけど、それでは分かりづらい。蝦仁飯(えびごはん)なんです」
シャーレンは、中国語でエビのこと。「蝦仁飯」と書いて「シャーレン飯」だったのです。同じ名前を調べたところ、台湾の郷土料理「蝦仁飯(シャーレンファン)」が出てきました。しかし、見た目は「中華菜館 清海園」の「シャーレン飯」とはまったく違うものでした。
採算ギリギリ! 食べ応え抜群な特大サイズのエビを使う理由
一般的な中華では見かけることのない、不思議な魅力を持つ「シャーレン飯」のトリコになった常連客は…。
(女性客)
「エビがぷりぷりで存在感がすごい」
(男性客)
「(エビを)片栗粉で揚げてある。味が染みる、食感もいい」
揚げたてのエビと、トロトロの卵餡が織り成す絶妙なハーモニーに、常連たちは夢中です。
(店主・丸毛孝広さん)
「オープンの頃、使ってたエビは小さかった。どんどん大きくなって、今の大きさになった」
メニューに使用している「バナメイエビ」は、常連たちの要望により年々サイズアップしているそう。30年以上前の「ラーメン」の値段は、今と比べて2倍ほど安価なのに対し、「シャーレン飯」の金額差はわずか。エビのサイズは大きくしても値上げは避けたい、店主の苦労が透けて見えます。
(男性客)
「他の店はもっと(エビが)小さい、こぢんまりとした。2倍いかないけど、1.5~2倍(のサイズ)。圧倒的に大きい!」
エビ好き店主が作る「シャーレン飯」は修業先の思い出の味!
常連客から愛される「シャーレン飯」は、なぜメニューに加わったのか。昭和40年に名古屋市・北区で、丸毛孝広さんの父・丸毛三郎さんが開業した「清海園」。父が亡くなり、店を受け継いだタイミングで、扶桑町に店を移転します。父が残したメニューに、「シャーレン飯」は無かったのですが…。
(店主・丸毛孝広さん)
「(Qなぜ『シャーレン飯』をメニューに?)最初の中華店にあった。(Q修業先の味?)そうです!」
移転先の目玉メニューとして取り入れたのが、修業時代に出会った「シャーレン飯」。そのルーツを尋ねると…。
(店主・丸毛孝広さん)
「(修業先で)ルーツを知らずに調理してた。修業先の店にあって、調理してただけ」
残念ながら修業先はすでに閉店しており、真のルーツを辿ることはできませんでした。店を観察していると「えびラーメン」や「えび炒飯」など、エビを使ったメニューが多いことに気が付きました。その理由は、店主のエビ好きからきているとのこと。
(店主・丸毛孝広さん)
「むきエビは好きじゃない。自分でむいて、背わたを取ってきれいに洗う」
どんなに忙しくても、下処理済みのエビではなく、その日にむいた鮮度の良いエビのみを使用。エビ好き店主の“4番バッター”こそ、「シャーレン飯」でした。ここでしか味わえないエビ料理を求め、今日も常連客がやってきます。
CBCテレビ「チャント!」4月16日放送より