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今だから知っておきたい!中東の基礎知識

今だから知っておきたい!中東の基礎知識

アメリカとイスラエルがイランを攻撃してから1週間弱が経ちましたが、長期化、泥沼化の様子を見せ始めています。中東から届くニュースに注目すべきですが、難しくてよくわからないという方も多いのではないでしょうか?そこで3月4日放送『CBCラジオ #プラス!』では、あらためて今知っておくべき中東の基礎知識について、CBC論説室の石塚元章特別解説委員が解説しました。聞き手は永岡歩アナウンサーと三浦優奈です。

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「中東」ってどこから見て東?

イランやイスラエルの辺りを中東と呼んでいますが、そもそも「中東」とはどこから見て東という意味なのでしょうか。
私たち日本から見るとイランの辺りはむしろ西ですが、長い歴史から見て世界の中心はヨーロッパ。

そこから見ると東と認識されているのはインドで、その間にあるから「中東」というわけです。
日本が「極東」といわれるのも、ヨーロッパから見た位置付け。

ちなみに最近はあまり言われなくなりましたが、ヨーロッパ寄りのトルコは近東で、あわせて「中近東」と呼ばれていました。
ただ、中東にあたるのは具体的にどの国なのかというのは、明確に定義されているわけではありません。

中東=アラブではない

中東あたりの国のことをアラブとまとめる人もいますが、実はイランはアラブではありません。
アラブはアラビア語を話す人が主に住む地域であり、トルコはトルコ語を話していて、後からできたイスラエルはユダヤ民族の国であるため、アラブとは異なります。

イランはペルシア語を話す人が主に住む国であり、ペルシア帝国という巨大な国が元になっていて、民族は異なっています。

石塚「ペルシアの人たちって歴史的にわれわれはすごいと思ってるんですよ。

つまり、ペルシア帝国って紀元前から大帝国で、ペルシア文明というのがあったから。
彼らからしてみると、今アラブっていってるアラビア半島の人たちって、そんなに大きい国はなくてバラバラで動いていた。

サウジアラビアが今アラブの中で一番大きい国と思われてるけど、20世紀になってやっとまとまったぐらいなんですよ」

「ペルシア」湾岸戦争と呼ばない理由

あまり中東情勢を知らない私たちからすると、中東でひとまとまりにしがちですが、実は感覚の違いがあるというわけですね。

そのエピソードのひとつとして石塚が紹介したのが、ペルシア湾の名称。
ペルシア人が呼ぶ名前や国際的な名称としては「ペルシア湾」ですが、アラブの人々からすると、湾の周辺にはアラブの国々があるのになぜペルシア湾なのかと反発。
「アラビア湾」という名称を掲げています。

そこで対立を避けるため、あえて単なる湾「The Gulf」と呼ぶこともあります。
1991年に湾岸戦争が発生しましたが、これを「ペルシア湾岸戦争」などと呼ばす、単なる湾岸と呼んでいるのはそのためです。

シーア派とスンニ派の違い

中東で広まっている宗教といえばイスラム教ですが、よくニュースでスンニ派とシーア派という言葉が出てきます。

イスラム教の預言者(神様から預かった言葉を伝えるのであって、未来を予想する予言とは異なります)は、ムハンマド。
ムハンマドは7世紀に亡くなったのですが、その後を誰が継ぐのかで揉めました。
簡単にいえば、ムハンマドの教えや習慣、慣行を引き継げば良いという考えがスンニ派です。

慣行や習慣のことをスンナと呼ぶことから来ています。

それに対し、血筋、血統が大事というのがシーア派。今は全体の9割ぐらいがスンニ派ですが、特にイランはシーア派が多いという状況です。

宗教や歴史、過去の戦争などが複雑に絡み合った中東ですが、まずはイラン情勢がどのようになるのか、今後も注目されるところです。
(岡本)
 

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