加藤愛が行く!三重・亀山市の愛されフード『亀山みそ焼きうどん』を調査! B級グルメでも知られる味のルーツを探る
その町以外ではあまり知られていないけど…地元の人はみんな知っている! その町で生まれ、根づく愛されフードを加藤愛が全力で調査します。今回は、『三重・亀山市』の『亀山みそ焼きうどん』です。
香りでうまい! 牛ホルと赤みその相性もバッチリな焼きうどん
聞き込みによると、『亀山みそ焼きうどん』はホイコーロー風の甘辛みそ味。「地元では学校給食にも出る」「数日、亀山から離れる時には前の日に必ず食べに行く」といった声も聞かれました。
教えてもらった『川森食堂』は昭和35年創業で、肉炒め定食にから揚げ、かつ丼などボリューム満点の料理が人気の店。中でも、亀山市お墨付きのブランドグルメにも認定されている『亀山みそ焼きうどん』が看板商品で、「これ、1人前ですか?」と愛ちゃんが聞くほどのタップリな一品です。「みその香ばしい香りが…。絶対においしいですよ、コレ!」と食べる前からテンションが上がり、「最高です!しっかり味ついていますね」と濃いめのみそ味を実感。さらに、牛ホルモン入りのこのうどんは赤みそと相性がよく、「脂の甘さがうどんを引き立てていますね」と味わいました。
味の決め手は秘伝の“みそダレ”ゆっくり染み込ませるのがポイント
『川森食堂』の『亀山みそ焼きうどん』は、たっぷりのキャベツと牛ホルモンを軽く炒めてから、茹でたてのうどんを投入。そして、味の決め手となる秘伝の“みそダレ”を馴染ませます。うどんの芯まで染み込ませるこの工程がとても大事だそうで、弱火で煮込むようしていきます。最後は強火にして水分を飛ばし、牛ホルモンの脂の甘みとみそダレの旨味を閉じ込めて完成。味が濃いため、これを“おかず”として白ご飯を食べるのが地元の定番です。
みそダレは60年以上代々受け継がれ、レシピは門外不出。赤みその他に10種類の調味料をブレンドしており、3代目がちょっぴりレシピを教えてくれました。まずは、醤油にゆっくりと火を入れ、味をまろやかにし、続いて、おろしニンニクと砂糖を加え、さらに2時間ほど煮込みます。フライパンで唐辛子とゴマを煎りながら秘密の材料や手間を加えたものも投入し、味のベースである赤みそと一緒に弱火で数時間煮込んで作っています。
あまりのおいしさに独り立ちした愛されフード
この地域で“みそダレ”が誕生したのは、昭和30年代頃。高度経済成長期のインフラ整備のために、大型トラックが全国を走っていた時代です。亀山は関西方面へ繋がる交通の要衝のため、運転手のための食堂がたくさんあり、各店がスタミナのつくニンニクや唐辛子入りの自家製みそダレを使った料理を出していました。
その一つが『亀山焼肉』と呼ばれるもので、網ではなく、鉄板で肉と野菜類をみそダレに絡めながら一緒に焼き上げるご当地焼き肉です。半分くらい食べ進めたところで、うどんを投入するのがテッパンで、野菜や肉、みそダレの旨味を吸わせた焼きうどんは最高のシメ! 実は、この『亀山焼肉』のシメを15年ほど前に商品化したのが『亀山みそ焼きうどん』なのでした。
(CBCテレビ「チャント!」11月7日(木)放送より)