加藤愛アナが三重・紀北町の愛されフード『くき漬け』を調査! 夏に作り、夏だけしかない! 夏限定!ご飯の激ウマお供
その町以外ではあまり知られていないけど…地元の人はみんな知っている! その町で生まれ、根づく愛されフード。CBCの加藤愛アナウンサーが全力で調査します。今回は、『三重・紀北町』の『くき漬け』です。
10個、20個とまとめ買いするほど人気の漬け物
聞き込みによると、『くき漬け』とは里芋の茎を漬けた、赤色の漬物。“カツオの生節(なまぶし)”と一緒に食べるのがオススメという紀北町の夏の食べ物だとか。地元のスーパーマーケットや道の駅で売っているとのこと。
そこで、訪ねたのは『道の駅 海山(みやま)』。赤色に染まった茎の漬け物とそれを細かく刻んだタイプの2種類が販売されていました。刻みタイプを試食すると、「すごくサッパリしていますね。結構酸味がきいています」と加藤アナ。何の茎なのか?という疑問に「“八つ頭(やつがしら)”という芋の茎で、7月の中旬、下旬から出始める」と店長が教えてくれました。作っている人が少なく、量が限られているため、販売が始まると地元の人たちがまとめ買いをするそうです。夏限定の漬け物『くき漬け』。道の駅では、今年は8月中旬で販売終了の人気ぶりです。
夏場にご飯が進む!紀北の元気の源! くき漬け&カツオ生節
家庭でも数軒作っているところがあると聞いて、農家の川端さん宅を訪ねました。作業場には漬け樽がたくさん! 重石を取って中を見せてもらうと、赤く漬かった長い茎がありました。紀北町では“八つ頭”を『くき漬け』のために畑で育てており、茎を収穫して芋の部分は食べないのだとか。
作業は7月上旬から8月中旬までで、川端さん夫妻は一日おきに茎を収穫し、水洗いして塩漬け。翌日にはしんなりした茎を樽に移して、赤じそを加え、重石を載せて約3日間。毎日、状態を確認しながら漬け込んでいきます。
樽から出したての『くき漬け』をサッと水洗いして皮をむき、細かく刻んだものをいただいた加藤アナ。酸味とシャキシャキの味わいに「これは、ご飯を食べたくなりますね」とおねだり。白ご飯にタップリとのせて、かき込むようにいただきました。
そして、くき漬けに欠かせないのが“カツオ生節”。生のカツオを釜茹でした後にいぶしたもので、地元の海の幸と山の幸を合わせて食べるのが紀北流。醤油を少し垂らして、くき漬けとカツオ生節を一緒に食べると「こんなに合うの!?というくらいマッチしますね。これはご飯を食べたくなる!」と再び頬張りました。暑くて食欲がわかない時も、この最強タッグはご飯が進む!紀北の元気の源なのです。
夫婦の共同作業で守りながら、伝えていきたい!
川端さん夫妻が『くき漬け』を作り始めたのは25年程前。地元の伝統食を残していきたいと、畑での栽培から漬け物作業まで毎年試行錯誤しながら行っています。昔は川端さん夫妻のように各家庭で作っていたそうですが、今は作る人が少なくなり、後継者不足という問題が。「いろんな人に知ってもらいたい。作りたいとか、食べたいとかいう人が増えてくれるとありがたい」と願うご夫妻でした。
(CBCテレビ「チャント!」8 月22日(木)放送より)