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8月「熱中症」第二波を防ぐ方法は?…夏に大事な水分補給術「飲水学」

8月「熱中症」第二波を防ぐ方法は?…夏に大事な水分補給術「飲水学」
CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。
メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。
ドクターは、済生会横浜市東部病院 患者支援センター長 栄養部部長 医学博士 谷口英喜先生です。

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今回のテーマは「〜夏に大事な“飲水学”とは!?〜熱中症 第二波を防ぐ方法」

8月に突入したこれからの時期は、「熱中症」により一層の注意が必要です。実際に熱中症の救急搬送者数は7月に増えた後、8月はさらに増加。強烈な第二波が襲ってくるという過去のデータもあります。そこで今回は、熱中症にならないための対策を専門医に教えてもらいました。

熱中症の主な症状

CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

熱中症とは、暑さや脱水によって身体の中に熱がこもった状態の事。それにより、頭痛や吐き気、筋肉の痛み、足がつるなどの症状が現れるのだとか。さらに、重症化すると命に関わる恐れもあるそうです。

熱中症第二波の特徴

<第二波の原因の1つ「疲労の蓄積」>
暑さの疲れが蓄積する事で起こるのが、自律神経の乱れだそうです。自律神経とは、普段意識せずとも身体を24時間コントロールしてくれている神経。これが正しく働く事で汗をかいて皮膚の表面温度を下げたり、余計な熱を逃して体温調節をしてくれたりします。ところが暑い環境に居続けると自律神経が過剰に働いてしまい、その機能が低下。上手く身体の熱を逃せなくなり、熱中症のリスクが高まってしまうのだとか。熱中症を防ぐには、十分な栄養を摂って身体を回復させ、次の日の暑さに備える事が大切だそうです。

<夜中や寝起きに要注意>
熱中症を寝起きに発症しやすいのも、第二波の特徴。先生によると、眠っている間は水分補給ができないので、朝方は熱中症になりやすいのだとか。さらに、8月は7月に比べて熱帯夜が多く、特に高齢者は夜中や寝起きに発症しやすいため注意が必要だそうです。

<のどの渇きを感じない?高齢者の危険な水分補給>
人間には、体内の水分が減るとのどの渇きを感じる「口渇中枢(こうかつちゅうすう)」という器官があります。しかし、年齢を重ねるとその機能も衰えてしまうのだとか。そのため、一般的には水分補給はのどが渇いたらすると言われていますが、のどの渇きを感じにくい高齢者にとっては危険な行動だそうです。

熱中症対策に最重要 水分補給術「飲水学」

CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

<「飲水学」とは?>
先生が提唱する飲水学とは、どんな飲み物を、どれくらい、どのタイミングで摂取したら良いのかを科学的根拠に基づいて分析し作り上げた水分補給術。正しい水分補給を学ぶ事で熱中症になるリスクも大幅に下げられるそうです。

<正しい水分補給術「6オンス8回法」>
6オンス8回法とは、6オンス(180mL)にあたる約コップ1杯分の水を決められたタイミングで補給する事。そのタイミングは、起床時・朝食時・10時頃・昼食時・15時頃・夕食時・入浴の前後どちらか・就寝前の計8回。口渇中枢が低下した高齢者は、あらかじめ飲む時間を決めて水分補給をする事が大切なのだとか。特に忘れてはいけないのが、就寝前と起床時の水分補給。暑い時期は、眠っている間に約500mLの水分が失われているので、就寝前と起床時に補う事が大事だそうです。

<夜中トイレが近くならない水分補給法>
先生によると、トイレが近くならない水の飲み方は、常温・ぬるめの水か経口補水液(180mL)を5分かけて少しずつ飲む事だそうです。私たちの身体は、「抗利尿ホルモン」と言って体内に水分を溜めるよう指示を送るホルモンが脳から常に出ています。ところが、たくさんの水を一気に飲むと、坑利尿ホルモンが水分を溜めるのをやめ、水分が尿として排出されるのだとか。一方で、少しずつ水を飲むと坑利尿ホルモンは水分が増えたことに気づかず、尿として排出されにくくなるそうです。

<1日に必要な水分量は?>
1日に必要な水分量は、中肉中背の人だと3L(※体型によって摂取量も異なります)。食事で1.5L、飲水で1.5Lを摂取するのが理想的だそうです。そのため、食事を3食しっかり食べる事も熱中症対策に大切なのだとか。先生によると、水分補給としておすすめなのがカレーライス。色々な食材が含まれており1食で約800mLの水分が含まれているとの事。また、トマトやスイカ、キウイなどのフルーツも水分が多いのでおすすめだそうです。

<食事に含まれる水分量>
ご飯1杯(約90mL)
揚げ物250g(約100mL)
サラダ50g(約50mL)
味噌汁1杯(約180mL)
ヨーグルト100g(約70mL)
※食事に含まれる水分だけではなく代謝水も含む

正しいエアコンの使い方

<熱中症に陥る意外な行動>
熱中症を発症する人が最も多いのは自宅と言われています。しかも、エアコンをつけているにも関わらず熱中症に陥る場合があるのだとか。その理由は、さまざまな要因で設定温度と室温が異なる場合があるからだそうです。先生によると、正しいエアコンの使い方は部屋の温度と湿度もしっかり把握すること。市販の温度計や熱中症計を過ごす部屋に置き、「温度25度」「湿度40〜60%」を目安に設定すると良いそうです。

<冷たい風が苦手な人におすすめのエアコンの使い方>
冷たい風が直接当たるのが苦手な人は、長袖・長ズボンを着用するのがおすすめだそうです。厚着をしていても体内には呼吸でエアコンの冷たい空気が入り込みます。すると、肺の血管が冷やされる事で身体全体も冷やされるのだとか。先生によると、暑さ対策のために重要なのは、表面温度ではなく身体の中心である深部温度を下げる事。賢くエアコンを使い、熱中症の第二波を乗り切りましょう。

熱中症予防・対策にぴったり「塩+バナナ」

熱中症対策におすすめなのが、バナナに塩を2ふりして食べる「塩バナナ」(※高血圧の方は主治医に相談してください)。先生おすすめのポイントは、塩が摂りやすい事とカリウムやマグネシウムも摂取できる事。熱中症の予防・対策にぜひお試しください。


(2024年8月4日(日)放送 CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』より)

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