加藤愛アナが愛知県豊川市の『たけの子パン』を調査! 1日2000個の記録も! 大ヒットの“幻のパン”が長年愛されるワケ
その町以外ではあまり知られていないけど…地元の人はみんな知っている! その町で生まれ、根づく愛されフード。CBCの加藤愛アナウンサーが全力で調査します。今回は、豊川稲荷が有名な『愛知県豊川市』。お馴染みの食べ物といえば“稲荷ずし”ですが、調査したのは『たけの子パン』です。
レトロ感もあり! 地元パンメーカーが作る手作りパン
『たけの子パン』とはクリームが入ったコルネのような渦巻きパンで、『ヤマトパン』で期間限定販売されているそう。店舗におじゃますると、竹をイメージしたレトロなパッケージに包まれた『たけの子パン』を発見。
早速いただくと、「クロワッサンに近いようなパン生地。中のクリームは軽くて、フワッフワッとしています」と加藤アナ。『ヤマトパン』は、学校給食なども手掛ける地元のパンメーカーで、毎日20種類ほどのパンを朝から焼き上げます。『たけの子パン』は油少なめの生地を何層にも重ねたデニッシュを、コルネの型にひとつひとつ巻き付けて発酵させたら、外側がパリっとなるよう焼き上げ、クリームを手作業で絞り込んで仕上げます。
独立から生まれたオリジナルパンが大当たり!
元々、大手パンメーカーの豊川工場として始めたパン製造。1951年にそこから独立する形で『大和製パン(現・ヤマトパン)』を設立。以来、オリジナルのパンを開発していく中で50年ほど前に誕生したのが『たけの子パン』です。
形がタケノコに似ているため、そのまま名前となりました。最初はキヨスクや学校の購買で販売を始め、地元で馴染みの商品になっていき、いまやスーパーマーケットには専用棚もできるほど。多い時には1日2000個売り上げた記録もある大ヒット商品になりました。毎日、昼すぎに焼きたてが並ぶと夕方には売り切れることも多く、“幻のパン”とも呼ばれているそうです。
“安くておいしいパン”を時代に合わせて進化!
販売しているのは豊川市と豊橋市のみで、50年以上愛され続ける『たけの子パン』ですが、実は15年くらい前から10月から4月末までの期間限定販売に。その理由を聞くと「クリームを僕がどんどん改良してしまったので」と4代目。口どけのよいクリームにするほど熱に弱くなり、気温が高いと溶けてしまうため、「夏は製造しない」という考えに至ったとか。さらに、「“安くておいしいパン”というのが頭から離れない。値段に合ったクリームをどれだけおいしく作れるか」と、限られた条件の中でこだわりを持ち続けています。これからも馴染みある形はそのままに、中のクリームはおいしくなるのであれば改良をしていくという姿勢。時代に合わせて進化し続けるのも、豊川市民に愛される『たけの子パン』を守っていきたいという思いからです。
「若い子からお年寄りまで世代を超えて、みんなが共通した(パンの)話題で盛り上がってもらえばうれしい」と語る4代目。地元の老若男女…皆さんの思い出が詰まった愛されフードでした。
(CBCテレビ「チャント!」1月25日(木)放送より)