笑顔さわやかアナが岐阜県可児市の愛されフード『もちっこチーズ』を調査! バズらせたのは高校生!? 歩く広告マンで大ヒット!
その町以外ではあまり知られていないけど…地元の人はみんな知っている! その町で生まれ、町に根づく愛されフード。CBCアナウンサー2年目の松本道弥アナが全力で調査します。
今回は、『岐阜県可児市』の『もちっこチーズ』です。餅なのか? チーズなのか?可愛らしい名前の愛されフードを調査すると、可児駅の近くにあるパン屋さんで評判の、モチモチ食感でチーズとしょう油の味がするパンだとか。高校生を中心に人気で、購買で販売している学校もあるようです。
『もちっこチーズ』が買えるのは、可児駅のすぐ近くにある『ベーカリーたつや』。電車で通勤や通学をする人のために、朝6時から夜8時過ぎまで営業をしている、家族経営の昔ながらのパン屋です。
午前中に作るパンはおよそ50種類。『もちっこチーズ』は、細長い棒状でこんがりと色目の付いた一見シンプルなパンで、値段はなんと1個『75円』という安さです。平日は一日200個、土曜日には300個も売れるそうで、取材中も「これ目的で来た」という人が続々訪れて、トレイにあった10本は5分で売り切れ。しかし、生地を10分ほど油で揚げたら出来るこのパン。店頭に並んでいなくても、次の出来上がりを待って、揚げたてを買っていくお客さんも多いそう。
松本アナも『もちっこチーズ』をいただくと、「想像の3倍くらいモッチリ。チーズの香りがふわっと広がります。ちょっと、しょっぱいのがクセになる」とおいしさを絶賛。モッチリ食感の秘密は、生地にもち粉をたっぷり使うこと。さらに、チーズを入れて練り込み、棒状にした生地を油で揚げ、仕上げに少しだけ表面に「だししょう油」を付けるのがポイント。これが、病みつきになる秘密なのです。
この『もちっこチーズ』の販売は30年程前から。元々は駄菓子店でしたが、代替わりをして1986年にパン屋に転身してからです。大手のパンメーカーから機械を借り、冷凍のパン生地を仕入れて店で焼き上げるという業態でスタート。『もちっこチーズ』は独特な食感と味わい、しかも低価格とあって、通学に駅を利用する高校生から人気に火がつきました。食べながら歩いてくれるため「高校生が広告マン」だったとか。評判は瞬く間に広がり、店で人気ナンバー1の商品に。しかし、『もちっこチーズ』は8年前に消滅の危機に見舞われます。同じパンメーカーと契約している店が各地にいっぱいあった中、『もちっこチーズ』が爆発的に売れていたのはこの店だけだったそうで、生地の製造が終了する事態に! それならば…と、生地から作ることからはじめて、今では名実ともに『ベーカリーたつや』の看板商品となりました。
「小学生だったお客さんが大きくなり親になって、子どもを連れてきてくれる」…そんな光景や、「妹が喜ぶ」と言って、家族のためによく買って帰るという男子生徒の姿も。普段は聞けないお客さんの声も聞け、店側からも「いい一日になった」と喜ばれた今回の訪問。およそ30年間、小学生でも買える値段、そして、味を守り繋いできた愛されフードでした。
(12月2日(金) CBCテレビ「チャント!」より)