癒し系アナが三重県鳥羽市で“白い”『あんかけ焼きそば』を調査! 豚骨スープのあんが麺に絡んで絶品!
その町以外ではあまり知られていないけど…地元の人はみんな知っている! その町で生まれ、町に根づく愛されフード。CBCアナウンサー2年目の松本道弥アナが全力で調査します。
今回は、海の町『三重県鳥羽市』。これからの季節は伊勢エビや浦村かきなど、おいしい海産物が目白押しですが、調査した愛されフードは『七越(ななこし)本店のあんかけ焼きそば』です。町で聞き込みをすると、「月に数回は食べに行く」というファンもいる焼きそばで、「白いあん」がかかっているとか。七越本店は、創業70年以上という老舗食堂のようです。
お昼時になると、いつも多くのお客さんで賑わう『七越本店』。観光客にも人気の伊勢うどんや、郷土料理のてこね寿司など豊富なメニューの中、鳥羽市民が愛してやまない『あんかけ焼きそば』は、情報通り、真っ白でこってりとした“あん”が皿を覆いつくすようにかかっていて、一瞬、シチューのようにも見える一皿です。
松本アナも「今まで食べたことのないタイプのあんかけであっさりしています」と、初めての味わいのよう。
あんの白さの秘密は豚骨スープ。真っ白なそのスープを食べやすく仕上げるために鶏ガラスープと合わせて、さらにニンニク、玉ねぎ、ネギといった香味野菜を加え、毎朝2時間ほどかけて煮込みます。注文が入ってから、この特製スープに具材となる野菜を加えて、水溶き片栗粉でこってりとトロミをつけます。炒めた焼きそばにチャーシューをのせたら、白いあんで覆い隠して完成!たくさんメニューがある中でも、お客さんの約4割が注文するという名物メニューです。
『七越本店』の創業は戦後まもない頃。今年で78年目です。現在は3代目が店を守っていますが、初代が戦後鳥羽に来て開業したのが始まり。「戦後の食糧難の中、みんなが幸せな笑顔で集える場所を作りたい」。そんな思いから開いた大衆食堂は、戦後の復興期に地元の人に寄り添う存在となりました。
『あんかけ焼きそば』というメニューは創業当時からありましたが、『白いあん』が誕生したのは40年ほど前。2代目が継いでからのことです。当時の鳥羽は観光だけでなく、産業も盛んで町工場がいくつもあり、よく出前をしていたとか。そんな中、豚骨ラーメンも出していたこのお店に、「そのスープをあんかけにしたら出前でも冷めずに熱々が食べられるのでは?」といったお客さんからのリクエストがあり、それに応える形で誕生したのが『白いあんかけ焼きそば』です。
チャーシューやメンマは、元々ラーメンだったからこそのトッピング。豚骨スープのあんかけは試行錯誤しながら、焼きそばに合う味に辿り着きました。「愛されるお店として、日本一になってほしい」という初代の思いを受け継ぎ、お客さんに寄り添い完成した唯一無二の白い『あんかけ焼きそば』。今では鳥羽市民にとって、なくてはならない愛されフードとなりました。
(10月7日(金) CBCテレビ「チャント!」より)