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ドラゴンズ与田監督の熱い言葉の裏に溢れる親心 京田陽太・鈴木博志が孝行息子になるには?

ドラゴンズ与田監督の熱い言葉の裏に溢れる親心 京田陽太・鈴木博志が孝行息子になるには?
とある妄想しがちなファンのドラゴンズ見聞録

ドラゴンズ与田監督の熱い言葉の裏に溢れる親心 京田陽太・鈴木博志が孝行息子になるには?

 2019年6月4日(火) 10:10
澤村 桃
澤村 桃

「とある妄想しがちなファンのドラゴンズ見聞録」
CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日午後12時54分から東海エリアで生放送)を見たコラム

先日開幕したばかりと思っていたら、5月も終わり交流戦が目前に迫っている。
GWの連戦での失速、怪我人が続出する中なんとか戦ってきたドラゴンズ。
我々ファンも我慢の時と思って、悔しい時間を過ごして来た。
そんな中光る話題は、高橋周平選手の猛打賞の月間記録だ。

才能の塊である周平選手が、ようやく開花の時を迎えたと感じられる至福の時間であった。
そこに至るまでには、周平選手の様々な努力があったに違いない。
もちろん記録として、歴代の名選手のイチロー氏や川上哲治氏に並ぶ偉大なものだ。
それと同時にここまでの険しい道のりを乗り越えて見た風景に心を揺さぶられた。

苦しい戦いは続くが、若手選手の成長や抜てきにより力を発揮する選手も目立っている。
自分の生活のそばで、選手たちが成長し輝く姿に励まされたり応援したりする。
プロ野球は生活とともにある物語だ。そんな物語を沢山見せてほしい。

想いを馳せつつ、今週のサンドラを振り返る。

活躍の期間が短い?井端氏の鋭い質問に返した理由とは?

与田監督の抜擢の采配で、今シーズン調子を上げる選手を多く見て来た
そんな中、気になるポイントを井端氏は与田監督に問う。
「若手選手が活躍した期間が短いのでは?」

与田監督は安心しなよといった感じで答えた。

「最初からうまく行く選手がいるわけない。僕たちも下手くそな頃から育ててきてもらった、そこでちょっと結果が出てしばらく結果が出ない(状態が続くが)外すのはいつでもできるので我慢して使っていきたい。」

今年の登録選手の入れ替えを見ると、長期的な視野で選手にあった活躍できる場を与えることが使い続けるということなのだろう。

また、投手陣の現状について「かなり厳しい投手陣のやりくりをしていますね?」と問われた与田監督はこう答えた。

「若い選手たちは二軍でしっかりしたプランを立てて育てて、無茶しないように気をつけて体づくりもさせていく。それがちょっと早まったということ。それも彼らが持っている運命、ドラゴンズの運命なのかなという割り切りをしています。」

育てながら勝つのは難しいとも語るように、少し高いハードルを時には与えながらもケアについてはきっちりこう話した。
「一軍は無理をしてでも結果を残さないといけない場所なので、そこで守りに入っても困るし怪我をさせないようにということはすごく考えています。」
試合の起用方法で新たにけが人が出ないような線引きが、しっかりしているところにも与田監督の親心が現れているふうに感じる。

周平選手の活躍と京田選手への期待を込めた厳しい言葉

「サンデードラゴンズ」にゲスト出演する谷繁元信さん©CBCテレビ

与田監督はここで周平選手について井端氏にどう見えているかを逆質問。

「バッターボックスに立った瞬間の立ち姿がすごくいいと思います。前かがみになっていくときは内角も外角もさばけていない。今は綺麗に立っているので投げている投手も嫌な感じはしていると思います。」

これは谷繁氏の意見とほとんど同じであった。つまり周平選手はいま非の打ち所のない状態である。
それとは対照的に、まだくすぶっているように映る京田選手に井端氏は厳しい対比を入れ突っ込む。

「その高橋選手とは真逆の京田選手に求めるものは?」

与田監督はこう答えた。
「非常に能力は高いが出し切れていない。出そうとする知識が少し足りないのかなと。」

丁寧な言い回しであるが、なかなかにきつい言葉でもあるように感じる。
恐らく京田選手自身が一番それを感じていて努力している最中であろうから。
そこに対しては、加えてこう語る。

「京田を外すなんてという世論があったみたいで。でも僕は選手を特別扱いすることは絶対したくないので。僕は京田にはスターになれる素質があると言っているんです。だから過度な期待をしないようにしています。まだまだ未熟なんだと。その未熟さを本人が素直に自覚をして野球ってこんなに難しくてこんなに楽しいんだっていうものを日々考えてくれればいいと思う。そこは我々がしっかりと成長する姿を一緒に見守らなければいけないと思っています。」

ポジションのライバル選手が活躍した後にあえて出場させたりすることもあった。
試合の中で見極めながら鼓舞し、見守るのが与田監督の愛を持った接し方なのだ。

プロ野球という厳しい世界で、自らののばす方向性を最後は自分自身で見出さなければいけない。
その中で輝く素質を持っている選手は、周りから期待する姿を口々に言われて迷ってしまうこともあるのかもしれない。高橋周平選手もおそらく同じようにもがいていた時期があっただろう。
その中でも井端氏の指摘は、中継などの解説でも具体的で京田選手に対する愛と厳しさが溢れているように感じる。試合での経験とアドバイス、能力と野球センスが噛み合った瞬間に京田選手はまたもう一歩次のステージへ進んでいくのだろう。

キンブレルポーズを封印した鈴木博志投手の今後は?

5月29日、30日のの対ベイスターズ戦 延長戦同点の場面、ビハインドの場面で二試合連続の失点を喫した鈴木博志投手

セーブ数はリーグトップを誇るものの、シーズン序盤と比較すると少し不安の残る登板も増えた鈴木投手の配置転換について与田監督はこう話す。

「一つ駒を動かすということは二人も三人も動かさないといけなくなる。全部が総崩れすることもあるということ。」

チームとしても大きな影響となることを示したうえでファンに対していきなりドSっぷりを発揮しこう煽る。

「ヒヤヒヤしてください。ヒヤヒヤするから勝ったとき楽しいでしょ?これはもう抑え無理だなと思ったら代えますよ。その時期が来たら。」

その時期が早くも訪れ、「抑え」の座は奪われた。課題として打者の打ちやすい高さにボールがいってしまう技術的な問題を谷繁氏に指摘された。

しかし、「ヒヤヒヤしてください」という言葉に「それでも僕は任せられるけどね」といった雰囲気のどっしり構えた与田監督の暖かい期待を感じる。配置転換した中で新たに気付きを得て、課題をクリアしてくれることを期待しているのだろう。
私もまた最終回のマウンドにあの堂々としたキンブレルポーズとともに舞い戻ってくることを願う。

勝利を目指しながら成長させる為には、時に厳しい決断を伴う。ある選手にとっては遠回りになるかもしれない。そんな運命をも自分のものにした人間が見られる世界がそこにはある。

そんな選手たちの姿も、時に悔しさに怒りすら覚えながら、時に喜びに涙をこらえながらドラゴンズ とともに応援していきたい。交流戦も頑張れ!ドラゴンズ !

澤村桃

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